◆ 6年も前の写真だから、この電話ボックスはもうないのかもしれないが、まあまあ。電話ボックスのうえに、電電公社のマーク、それから「ダイヤルは途中休まず最後まで」という標語。電話ボックス自体がなつかしく思える日もそう遠くはないような気もするが、とりあえずはまだあるのだろう。電電公社はもうないし、ダイヤル式電話は、あるところにはあるのかもしれないが、さっぱり見かけない。《Wikipedia》によると、電電公社のマークは「TTSマーク」というのだそうで、
◇ 電電公社の公式マーク(公社章)は、「電報(Telegraph)と電話(Telephone)」の頭文字の2つのTで円を作り、中央にサービス(Service)の頭文字Sを据えてデザインしたものであった。国土地理院制定の電話局の地図記号にも使われたが、民営化翌年の1986年(昭和61年)に廃止された。
ja.wikipedia.org/wiki/日本電信電話公社
◆ 真ん中に「S」の文字まであったとは。まあ、「T」がふたつあったのさえ気がついていなかったんだけども。なるほど。シンプルでいいデザインだった。ついで、標語。「ダイヤルは途中休まず最後まで」。途中で休んでしまうとどうなるか?
♪ ダイヤル回して 手を止めた
I'm just a woman, fall in love
小林明子 「恋におちて」(作詞:湯川れい子,1985)
◆ そう、恋におちるのである。そうそう、この英語の部分、歌詞サイトをあれこれ見ても、「fall in love」と書いてあるけど、どうして「falling in love」ではないのだろう。よくわからない。「ダイヤル回して 手を止めた」の部分も「ダイヤル(を途中まで)回して 手を止めた(ので、相手には発信されなかった)」という意味なのか、「ダイヤル(を最後まで)回して (発信音を相手に残してから)手を止めた」という意味なのか。まあ、ダイヤルを最後まで回せば、それで相手につながるのだから、だれだって手を止めるほかないわけで、ダイヤルを途中まで回して切ったということなんだろうけど、なにしろこれは「歌詞」だから、油断はできない。相手に発信音を残してから電話を切ったという可能性もないではない。するとどうなるか。
♪ 夜更けの電話 あなたでしょ
話すことなど 何もない
Making good things better
愛は消えたのよ 二度とかけてこないで
杏里 「オリビアを聴きながら」(作詞:尾崎亜美,1978)
◆ いまなら発信者の番号が表示されて、繰り返すとストーカーと呼ばれ、警察の世話になることだろう。