MEMORANDUM
2009年04月


◆ バスの窓から外を見ていた母が、ふと娘に話しかける。

◇ 「宿泊3950円てよ! なんであやん安かと?」「ラブホテルやっけんて」「スウィートメモリーてよ」「……名前ば読み上げんでよか」「お母さん、ラブホテルて行ったことんなかー」「別に行かんちゃよかろうもん」「一回くらい行ってみたかて」。
〔出典省略〕

♪ 失った夢だけが 美しく見えるのは何故かしら
  過ぎ去った優しさも今は 甘い記憶 Sweet Memories

  松田聖子 「SWEET MEMORIES」(作詞:松本隆,1983)

◆ 母は73歳。松田聖子の「SWEET MEMORIES」を耳にしたことはあるだろうが、うまく口ずさむことができたかどうか。もし、目にしたラブホテルの名が「ブルーシャトー」だったなら、甘い記憶とともに、ハミングが始まっていたかもしれない。

♪ 森と泉に 囲まれて
  静かに眠る ブルー ブルー ブルー シャトー

  ジャッキー吉川とブルー・コメッツ 「ブルー・シャトウ」(作詞:橋本淳,1967)

◆ あるいは、「♪ 森とんかつ~ 泉にんにく~」と歌い始めて、娘の笑いを誘ったかもしれない。池袋で見かけたブルーシャトーは「宿泊5250円」とやや高めで、あたりには森も泉もありはしなかった。同名のラブホテルは、ざっと検索したところ、新潟市、福井市、福山市にもあるようだ。おひまがあれば、ぜひどうぞ。

◆ ワタシは男性で、かれこれ四十年以上も生きてきたけれど、情けないことに、女性という存在を理解できたためしがない。

◆ 碑文谷公園の池でボートに乗っていた二人の女性(といっても、まだ子どもだが、子どもだからといっても、女性であることには変わりがない)が、陸地で休んでいたガチョウに向かって、なにやらエサを投げた。ガチョウは喜んで、ボートの方へと泳ぎだす。あまりにボートに近づいてきたので、少女たちは驚いたふりをして、「きゃあ」と嬌声をあげる。あげくにオールでガチョウを追い払う。あわれなガチョウは、すごすごとボートから遠ざかる。あたまのなかは疑問符でいっぱいだ。

◆ 先日、引越の仕事で、横浜刑務所に行った。あたりまえだが、受刑者の引越ではない。職員の引越である。それではじめて横浜の刑務所がどこにあるのかを知った。考えてみれば、たいていの刑務所の所在地をワタシは知らない。たとえば札幌には5年住んだが、いまだに札幌刑務所がどこにあるのかわからない。知っているのは、府中刑務所。これは府中街道に面していて、何度も通ったことがあるので、よく知っている。それから、京都刑務所。これは実家の近くにあるので、知っている。あとは(いくつか近くを通ったような記憶のあるものもあるが、はっきりとは)知らない。

◆ (ああ、こんなに遠く離れた)群馬県前橋市で見かけた「伊能」さんの表札。どうして、こんなものを撮ったのかというと・・・。

◆ この日は引越の仕事で、移動中に(ワタシは助手だったので)運転手とあれこれ四方山話をしていたなかで、彼が「こないだ千葉のカトリに行ったんですが、あそこは古い町並みが残っていて、いいところですねえ」と言った。「ああ、カトリね」と相槌を打ったものの、あたまのなかでは、SMAPの香取シンゴと元巨人のピッチャー鹿取がにやにやしながら交互に去来するばかりで、いっこうにカトリという町のイメージが浮かんでこない。さらに彼が「伊能忠敬の記念館なんかもあったりして」と適切なヒントをくれたので、ああ、そこにはいつだったか行ったことがあるぞ、と記憶の糸を強引に手繰り寄せたが、切れてしまった。ハナシもあれこれ符合することだし、そこに行ったことは間違いないのだが、肝心のカトリという地名に覚えがなかった。もしや、「平成の大合併」で、自治体名が変わったのか? だとすれば、元の名前はなんだったのだろう? 面倒になって、こっそりケイタイで「伊能忠敬」をキーワードに検索すると、すぐにわかった。「ああ、むかしの佐原(サワラ)ね」。

◇ 香取市(かとりし)は千葉県北東部の市。2006年3月27日に佐原市と香取郡小見川町、山田町、栗源町が合併して誕生。
ja.wikipedia.org/wiki/香取市

◆ どういう経緯があったのかはしらないが、これは佐原市の名を残しておいてほしかった。わけがわからなくなるから(ワタシだけか?)。では、ワタシが佐原に行ったのはいつだったのだろう、と、ついでにケイタイで自分のホームページの PhtoDiary を探してみたが、見つからない。まだ編集していなかったらしい。そうなると、あとで家のパソコンのハードディスクのなかの画像をしらみつぶしに当たるしかない。

◆ 家に帰って、そういえば、佐原を訪れたのはたしか「あやめまつり」の前だった、ということを思い出し、5、6月を重点的に探したら、わりと簡単に見つかった。2007年5月20日。ああ、ワタシの誕生日じゃないか! というわけで、いま2年前の写真の編集をしている次第。すぐにアップできなかった理由も想像がついた。枚数が多いことにくわえて、トップにする写真が決められなかったのだろう。枚数が多くても、そのなかから一枚を選ぶことはわりとスムーズにいくことが多いのだが、この日の写真はいま見ても難しい(とりあえず、イヌの写真にした)。

◆ いま気がついたが、2007年5月20日といえば、すでに香取市は誕生していたわけで、ワタシが訪れたのは、佐原市佐原ではなく、香取市佐原なのだった。なんてこった。佐原市が香取市に変わっても、あいかわらず「ここはイ」のまま。ここは千葉県香取市佐原イ。

◆ いつのころからか目にするようになった、ばかでかい、エリンギ。この奇妙な名前をもつキノコを、なぜだか(なぜだろう?)中国原産だと思いこんでいたが、そうではなかった。《Wikipedia》によると、

◇ イタリア、フランスなど地中海性気候地域を中心として、ロシア南部、中央アジアなどのステップ気候地域までを原産地とし、主にセリ科のヒゴタイサイ(エリンジウム属)の植物(Eryngium campestre)の枯死した根部を培地として自生することから命名された。
ja.wikipedia.org/wiki/エリンギ

◆ エリンギという名前も、もちろん中国語であるはずがなく、学名 Pleurotus eryngii の種小名 eryngii から採られたにすぎなかった。この eryngii がどういう意味かを調べる必要はもうない。上の引用に回答が出ている。シイタケが椎の枯れ木から生えるように、エンリギはエリンジウム(エリンギウム)の枯れた根から生えるものらしい。エリンジウムという花を実際に見たことはないが、あちこちのサイトの画像を見ると、アザミにやや似ている。

◇ The scientific name Eryngium is from the Greek word for thistle - the flower heads do indeed resemble thistles.
www.highbeam.com/doc/1G1-182423299.html

◆ エリンジウムとエリンギ。

◇ 「エリンジューム」・・・難しい名前。まるでエリンギのような名前だなと思いつつメモメモ。
blogs.yahoo.co.jp/it_yum/37323961.html

◇ このエリンジューム、面白い形のお花です。でも、それ以上に面白かったのが先生。だってエリンジュームを「エリンギ」って言ったんです(笑) わざとじゃなく、しっかり間違えて言ってるんです。
blog.goo.ne.jp/soratosora/e/88cad7acfe6a4e39439da446778cc133

◆ エリンジウムの花を見て、それがエリンジウムという名だと知って、エリンギを――エリンジウムと語源的なつながりがあるとは考えもせずに――思い浮かべることのできるひとは、なんと語感のすぐれたひとだろう。

◆ 《Wikipedia》のつづきには、

◇ 原産地域ではもともと人気のある食用キノコで、フランス料理やイタリア料理などの定番食材のひとつである。
ja.wikipedia.org/wiki/エリンギ

◆ とあるが、どうだろう? フランスでは(イタリアは知らない)、日本のように農家が栽培しスーパーに大量に出回っているといった状況ではなさそうで、自生のものを「キノコ狩り」の季節にローカルで食べているぐらいのものではないだろうか。それほど知名度が高いわけでもなさそうだ。

◇ Pleurote du Panicaut (Pleurotes Eryngii), qui pousse sur les tiges du Panicaut, est très bon et se vend d’ailleurs, sur les marchés de La Rochelle, de Bourges et de Perpignan ;
www.gloubik.info/sciences/spip.php?article271

◆ また、エリンギをアジアの食用キノコとして、エノキ・シメジ・マイタケと並べて紹介している記事もあり、

◇ L’eryngii, de la famille des pleurotes, est le champignon qui entre traditionnellement dans la farce des raviolis chinois,
www.fureurdesvivres.com/news/petit-guide-culinaire-des-champignons-asiatiques-selon-william-ledeuil

◆ 適当に訳せば、「エリンギは、中国のラビオリにふつうに入っているキノコ」だそうで、「中国のラビオリ」とはギョウザのことだろうなと考えながら、別なサイトで横浜中華街の中国人シェフが、

◇ 中国では、シイタケをはじめ、シメジやマイタケ、フクロタケなど、本当に様々な種類のキノコが昔から食べられています。ただ、エリンギをいろいろな食べ方で中華料理に取り入れている点では、中国よりも日本の方が先を行っていますね。/ 実際のところ、中国ではエリンギはまだほとんど食べられていません。横浜中華街でも、エリンギが食材として広く出回るようになったのは、つい5~6年前のことなんですよ。
www.gnavi.co.jp/china/season/200612/season_food.shtml

◆ と言っているのを聞くにつけ、わけがわからなくなってしまった。もしかすると、エリンギを世界で一番食しているのは、日本なのでは? そんな気もする。写真のエリンギはバターで炒めて食べた。

◆ むかしの知り合いに、泉美、それから希美という名前の女性がいた。ということを、唐突に思い出した。残念ながら、「ZARD」の坂井泉水、それから「モーニング娘。」の辻希美、であったりはしない。念のため。

◆ 泉美も希美も、必ずしも「美」の字は必要であるわけではなくて、「泉」「希」の一文字だけで、それぞれ「いずみ」「のぞみ」と読みうるはずだが、そこにわざわざ「美」の文字を加えているのは、「美」の一文字が接尾辞のように働いて、女性の名前であることを示すとともに、将来「美しく」あってほしいという親の願いがやさしくこめられているためだろう。姓名判断による画数の問題などもあったかもしれないし、あるいは、漢字一文字よりも二文字の方が「バランス」がいいと考えられたせいかもしれない。

◆ 人名ではなくて地名だが、「いずみ」には旧国名として「和泉」という表記があって、これは、和泉市のホームページによれば、

◇ 「和泉」という表記は、もとは「泉」一字の地名だったと思われますが、和銅六年(713年)風土記の編纂を命じたのと同時に、諸国の国郡郷名はよき字(文字として美しくよい意味の字)をつけるようにという命が出されました(「続日本紀」)。これを受けて、国郡里名は二字の嘉名をつけることが命じられました(「延喜民部式」)。元来、国郡名などは一字や三字のものもあって不統一だったのを、これによって統一しようというのが意図だったと思われます。このときに、たとえば木は紀伊になったように、泉も和泉というようになったと推定されています。
www.city.izumi.osaka.jp/entry.aspx?id=9

◆ 泉は「泉美」であったり「和泉」であったりするが、さすがに「和泉美」という女性には会ったことがない。やり過ぎだろう。

◆ どうやら、語尾が「み」の(とりわけ3文字の)コトバは、容易に「美」の字を想起させるためなのか、人名へと転化するものが多い。

♪ 待ち伏せた夢のほとり 驚いた君の瞳
  スピッツ 「ロビンソン」(作詞:草野正宗)

◆「ほとり」と「ひとみ」が、なんとも絶妙な脚韻を踏んでいて心地よい。高知放送に大木瞳美という女性アナウンサーがいるそうで、見たことはないので、顔も知らないが、目が魅力的だったりするのだろうか?

◆ 「希美」と入力するためには、多少の努力を要する(MS-IME)。ワタシの場合、まず「希望」と入力してから「望」を消し、「美しい」と入力してから「しい」を消す。そうすると、否が応でも、希美さんのイメージは、ワタシのあたまのなかで、希望にあふれた美しい女性ということになってしまう。20年以上も会っていないが、希美さんは、おそらくそのような女性になっておられることと思う。と、ここまで書いてから、ワタシの知り合いだった希美さんは、「のぞみ」さんではなく「きみ」さんだったことに気がついた。

◆ 東京のソメイヨシノはあらかた散ってしまったが、今日は阪神で桜花賞。5年前の2004年にこのレースを勝ったのは、武豊騎乗のダンスインザムード。

◇ 「姉(ダンスパートナー)も兄(ダンスインザダーク)も素晴らしかったけど、ダンスインザムードも本当に欠点がない素晴らしい馬。超A級でしょう」(武豊)
www.daily.co.jp/horse/schedule2004/040411g1.shtml

◆ DANCE IN THE MOOD。「イン・ザ・ムード」といえば、グレン・ミラー。最近読んだ2冊の岩波新書から。

◇ 『イン・ザ・ムード』はいいまでもなく、グレン・ミラー楽団の大ヒット曲ですが、坂田さんさんはフリージャズですからね、やったことがなかったわけです。でも、あの局はブルースのコード進行でできていて、いわば定型ですから、そこはプロ、素知らぬ顔で、「じゃあ、やってみよう」。
小室等 『人生を肯定するもの、それが音楽』(岩波新書,p.111-112)

◆ ジャズサックス奏者の坂田明が、与那国島で中学校のブラスバンドとセッションをすることになり、中学生たちが演奏したいと言った曲が、この「イン・ザ・ムード」。

◇ 主演は絶対に夏目雅子であるべきであった。もし彼女の側のスケジュールが不都合であれば、制作期間を変更してでも彼女にやってもらいたかった。幸いなことに彼女は、出演を快諾してくれた。/ もう一つ、テーマ曲は、グレン・ミラーの「イン・ザ・ムード」を使いたいと思った。アメリカがやって来た、と感じさせるにはこれ以外の曲は考えられない。
阿久悠 『愛すべき名歌たち』(岩波新書,p.244)

◆ 「瀬戸内少年野球団」の原作者である作詞家の阿久悠が、映画化にさいしてテーマ曲にしたいと考えたのが、この「イン・ザ・ムード」。

◇ 「怨み屋本舗」といい「嫌われ松子の一生」といい、どうして「イン・ザ・ムード」をタイトル曲に据えたドラマは不愉快な番組ばかりなのだろうか。序でに言うと、オレは篠田正浩の「瀬戸内少年野球団」も嫌いなので、識っている限りでは例外は「スウィング・ガールズ」しかない。
kuronekotei.way-nifty.com/nichijou/2006/12/in_the_mood.html

◆ なるほどね。「スウィング・ガールズ」はたしかによかった。

◆ ファッションというのは、流行と同じことだから、どうしようもないことだが(べつに嫌いでもないが)、ちかごろの女性の足はみな黒い。川崎大師で見かけた2人づれ×2。

◆ に比べて、猿をまわす女性とまわされる猿の着ているペアルックの柄と色のなんとおしゃれなこと。

◆ キュウリグサ(胡瓜草)。学名:Trigonotis peduncularis。忘れな草に似た雑草。蕾はピンクで花はブルー。国語辞書にも載っていて、

◇ きゅうりぐさ 【胡瓜草】 ムラサキ科の一、二年草。原野に生える。全草にキュウリに似た香りがある。高さは 20cm内外。根葉は卵円形で長い柄(え)があり、茎葉は狭卵形。春、茎頂に淡青色の小花をつける。
三省堂 『大辞林』

◆ とあるが、あまり理解できたような気がしない。たとえば、上記の記述には花弁の大きさにかんしては、なにも書かれてはいないが、数ミリ程度のキュウリグサの花の小ささを実感するためには、

◇ メーッチャ小さい花を咲かせます。てんとう虫より、全然小さい。だって.てんとう虫が花の上に乗ると隠れちゃいますもん!!
people.zozo.jp/yuppyfj/item/287354

◆ というような、ブログの文章のほうがよほど参考になる。というわけで、以下すべて、ブログからの引用。

◆ キュウリとの匂いの類似。

◇ ロマンがなく、即物的ですが、キュウリグサ(胡瓜草 きゅうりぐさ)は、「 葉をもむとキュウリの匂い」がするのが名の由来。というので、葉をつみ、もんでみましたが「キュウリの匂い」はしなかった… 連れにも匂いをかいでもらったけれど、同じ。「匂わない」。
www.bigme.jp/00-07-05/07.5.20/07.5.20.htm

◇ キュウリ草は、茎とか葉っぱを踏んだり潰したりすると、キュウリの匂いがするから、胡瓜草って付けられたらしいけど、全くキュウリの匂いやって思ったことナイ。。
people.zozo.jp/yuppyfj/item/287354

◇ 名称は葉を揉むときゅうりの匂いがするということに由来。きゅうりの匂いと言っても単に青臭いだけできゅうりだなあと分かる人は少ないだろう。鮎も西瓜の匂いがすると言われているが,そう感じたことは一度もない。
www3.atword.jp/as716/?p=211

◇ 葉や茎を揉むとキュウリ(胡瓜)の匂いがすることから、キュウリグサ(胡瓜草)という名前がつけられました。とはいえ、最近のキュウリ(胡瓜)は、昔ほどそれらしい匂いがしなくなりましたので、キュウリ(胡瓜)の匂い自体を知らない方も多いかもしれません。
linghum.blog119.fc2.com/blog-entry-219.html

◇ 鹿児島では、大根を切って、この草の汁を加えると、キュウリもみの風味がするのでよく用いる、って講談社の園芸百科辞典に書いてあったけど、ホンとかしら?
nannjyamonnjya.blog68.fc2.com/blog-entry-165.html

◇ キュウリ草、あまりにもたくさん生えているので少しぬいてみました。その後手の匂いをかいだら、少しきゅうりっぽい匂いがしたような気がしましたよ。もちっとかわいい名前でもいいのに・・。
snowdrop.air-nifty.com/kotori_blog_/2006/05/post_41ed.html

◆ キュウリグサという名前にたいする違和感。

◇ キュウリ草 可愛いですねー♪ その匂いで名前がついたとか、、、もっと可愛い名前が付くと良かったのに。。。 でも、分かり易いって点では良いのかも?
yukarin051.exblog.jp/8318807/

◇ こんなにかわいい花なのに、胡瓜草って…。もっと、かわいい名前をつけたらいいのにね。
muguet.blog.shinobi.jp/Entry/196/

◇ キュウリクサイ。キュウリクサ! でももっと見た目で名前つけてあげて欲しいですよね。こんなちっちゃな花なのに。
nannjyamonnjya.blog68.fc2.com/blog-entry-165.html

◇ キュウリ草・・・・梨木香歩さんの小説「西の魔女が死んだ」に出てくる花です。〔中略〕 この小説に出てくる少女は、このキュウリ草を「ヒメワスレナグサ」と呼んでいました。まさに、その通りですね。
mekealohtakaphoto.ti-da.net/e2117513.html

◆ そのうち、読んでみることにしよう。

◇ 〔2009/04/06〕 「明日に架ける橋」や「サウンド・オブ・サイレンス」など数々のヒット曲で知られるアメリカのフォーク・デュオ、サイモン&ガーファンクルが16年振りに来日公演を行うことが発表された。
listen.jp/store/musicnews_26538_all.htm

◆ ということで、「コンドルは飛んでゆく」。

◇ ペルーインカ文明のアンデス山地の民謡から発生し、サイモンとガーファンクルが紹介し一挙に有名になり、日本でも故越路吹雪さんが歌って一時大流行したものがなしいメロディー。この曲の名前「エルコンドルパーサ」という名馬が居たとも聞いている。
dachsjp.com/blog/nmt/archives/2007/01/index.html

◆ だが、「エルコンドルパーサ」という名馬はいなかった。いたのは凱旋門賞2着(1999年)の「エルコンドルパサー」。なぜ「パーサ」ではなく「パサー」という表記になったのかはしらない。

◆ ポール・サイモンが詞をつけた「コンドルは飛んでゆく」の出だしはこう。

♪ I'd rather be a sparrow than a snail.

◆ 「私はカタツムリよりもスズメになりたい」(「カタツムリなんかになるくらいならスズメの方がましだ」)、でもどうして? と、初めて聞いた30年ほど前に思った。いま聞いても、やっぱり考えこんでしまう。まったく進歩がない。そのあとの歌詞に、同じ構文で、"I'd rather be a hammer than a nail." "I'd rather be a forest than a street." とあり、sparrow と snail の対は「s」の頭韻(alliteration)、foreststreet の対では「st」の子音韻(consonance)、また、snail と nail は一目瞭然の脚韻を踏んでいるから、ある程度は音の響きを考えて選ばれたコトバであろうことは想像できるけれども、やっぱり、どうしてカタツムリとスズメなんだろうと思ってしまう。ヘビ(snake)とツバメ(swallow)なんてのはどうだろう? あるいは、クモ(spider)とコウノトリ(stork)なんてのは? ・・・と、10くらい並べてみようかと思ったが、もう英単語のストックがない。

◆ カタツムリを食べるひともいれば、スズメを食べるひともいる。スズメはカタツムリを食べるだろうか? もしかしたら、スズメを食べるカタツムリもいるかもしれない。

◆ スズメはちっともじっとしてくれないので、写真に撮りづらい。カタツムリはのんびりしてそうだが、その動きは意外に速い。ピントを合わせていると、勝手に画面から消えている。

◆ スズメとカタツムリについて、あれこれ書こうと思ったが、よくよく考えると、あれこれ書くほど、スズメについてもカタツムリについても知ってはいないことに気がついて、あわてて退散。

◇ 京都のお寺や神社をめぐっていると、しばしば目にするのが、「火気厳禁」「重要文化財」という茶色い立札状の看板で、下部に「HITACHI」と入っています。外国人の友人に必ず、聞かれます。「あれ何」って。
oshiete1.goo.ne.jp/qa1334549.html

◇ 「火気厳禁 HITACHI」と書かれた立て札が左手に見える。HITACHIが消化装置か何かに、からんでいるらしい。
www.interq.or.jp/fishing/hautbois/bannaji_03.html

◇ あそこにあった、各所で見かけるHITACHIの『文化財愛護』の看板が誤っているのではないでしょうか。
blogs.yahoo.co.jp/heiannoneko/42085991.html

◇ この立て札は消火設備を納入した日立が設置したのだろう。重要文化財の側でよく見かける。書かれている内容は信頼性に欠ける。
yama07.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/7_575c.html

◇ なぜ「HITACHI」なのかよく分からないが、日立が防災設備か何かを受注したときに御礼に立てたものなのだろうか。まあ、大きなお世話であるが、「宝篋塔」ではなく、「宝篋塔」が正しいのである。宝篋印陀羅尼を納めたから宝篋印塔なのであって、「宝篋塔」では意味をなさないのである。火気に注意しなければならないのはもちろんであるが、誤字にも注意してもらいたいものである。
www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/kiroku9901.htm

◆ なるほど。というわけで、上の画像の記載内容が正しいかどうかは保障しかねます。そういえば、と、ワタシのパソコンが「HITACHI」だったことをいま思い出した。

◆ ワタシの住むボロアパートの裏庭には、1本の柿の木。ワタシが家主だったら、「柿の木荘」と名づけたかもしれない。

◆ だれかがどこかで考えているだろう。新しく建てるアパートかマンションの名前。そばに柿の木があったなら、だれかがきっとこう言うだろう。「柿って、英語でなんというのかしら?」

◇ 「柿って英語で何ていうんだろう??」 りんごはアップル。みかんはオレンジ。ブドウはグレープ。たいていの果物は英語で即答できるのに、柿だけは、でてこない。
www.ur-blog.jp/doors_dining/archive/30

◇ 私:「柿って、英語でなんて言うの?」 旦那:「柿って、外国にもあるの?」 〔中略〕 調べたら『persimmon』らしいけど、どうも日本の柿とは種類が違うようだし、『KAKI』で通じるような事も書いてある。
kmk-nikki.at.webry.info/200612/article_20.html

◆ 柿の木坂通りには、きっとあるだろう。パーシモンと名のついたマンションかアパート。

◆ 柿の木町には、きっとあるだろう。パーシモンと名のついたアパートかマンション。

◆ べつのだれかがべつのどこかで考えているだろう。新しく建てるアパートかマンションの名前。そばに柿の木があったなら、だれかがきっとこう言うだろう。「柿って、フランス語でなんというのかしら?」

◇ 「柿ってフランス語でなんていうの?」って聞いたら、なんと「KAKI」って言うじゃぁないですか! 「ええ!? フランス語でもカキって言うの? ほんま??」と聞き返してしまいました。
blogs.yahoo.co.jp/she_you_nyambo/9286555.html

◇ 柿ってフランス語でなんというでしょう? 正解は「kaki」。柿は日本の果物だからケベックには存在しないんだね。ケベック人に柿を見せて、「これってフランス語で何て言うの?」って聞いたら、「なにこれ?トマト?」だってさ。
blogs.yahoo.co.jp/rundy_in_france/31729564.html

◆ もしかしたら、「メゾン・ド・カキ」なんてマンションかアパートもあるかもしれない。そこの大家に会ったなら、「これ、フランス語なんですよ」と自慢げに言うかもしれない。でも、みんなは思ってしまうだろう。柿をカタカナにしただけじゃん。だっせぇー。

◆ ステーキ屋の看板にこんなキャッチコピー。

◇ 一口食べると顔がほころび もう一口で心もほころぶ オーナーシェフのこだわりのステーキ

◆ 顔が「ほころぶ」のはいいとして、心が「ほころぶ」とは? 食べたわけではないので、いい加減なことは言えない。どんな風に心がほころぶのか、一度このステーキを味わってみたいが、高そうなので、しばらく心がほころぶ機会は訪れそうにない。それ以前に、ワタシの心は十分にほころんでいるような気もするし。

◆ 顔がほころび、心もほころぶ。わからないわけではないけれど、この看板を見て、引き返すひともなかにはいるのではないかと思う。「心がぼぐれる」ではコピーにならないのかもしれないが、「心がほころぶ」ステーキ、どうだろう? 以下、今日の宿題。

◆ 左から、ヘビイチゴ・ヤブヘビイチゴ・クサイチゴ、だと思うが、違うかもしれない。「野いちご」と書いておけば、間違いないだろう。

◆ 連想ゲーム。J・G・バラード(James Graham Ballard, 1930年11月18日 - 2009年4月19日)が死去し(てい)たことをあるサイトの記事で知る。

〔ロンドン 19日 ロイター〕 英作家J・G・バラードさんが19日、ロンドンの自宅で死去した。78歳だった。 代理人によると、前立腺がんを患っていたという。バラードさんは、第2次世界大戦中だった子ども時代、両親とともに上海の日本軍の捕虜収容所に抑留された。その体験を基に書いた「太陽の帝国」は、スティーブン・スピルバーグ監督によって映画化された。
p.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-37578920090420

◆ スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『太陽の帝国』(Empire of the Sun, 1987)に出演していたのが、ジョン・マルコヴィッチ(John Gavin Malkovich)。

◇ ジョン・マルコビッチの作品映画といえば、ぜひ一度、「マルコビッチの穴」を観ていただきたいです。「マルコビッチの穴」は実に摩訶不思議な話です。よくこんな脚本を書いたな、と感心しちゃう作品です。
www.1eiga.com/modules/myalbum/photo.php?lid=10&cid=1

◇ 昔「マルコビッチの穴」って映画があったんですが、あの映画はさっぱり意味が分からない。あるビルの一室から俳優マルコビッチの意識へと繋がる穴が開いているんですが、その中に入ると、ワケわかんない世界が広がっているわけです。「マルコビッチマルコビッチマルコビッチ…マルコビッチマルコビッチ…」とか言ってるの。よく分からないと思いますけど、そういう映画なんです。
mousouryoku.jugem.jp/?day=20090324

◇ 多くの人が、観終わったあとに頭の上にポンっと「?」が出てくるだろうと思われる映画だ。こういう映画は「えーと、それで、どういうこと?」などと考えてはいけないのだろう。マルコヴィッチとは、実在の俳優ジョン・マルコヴィッチのことだ。本人も本人役で登場する(主演ではない。いじられ役、というところか)。不条理てんこ盛りの映画だが、一番の不条理は「なんでマルコヴィッチ?」かもしれない。
bsystem-jp.com/hydro/amazon/31to40.html

◆ この『マルコビッチの穴』(Being John Malkovich), 1999)などというイカレタ映画を、たとえば、ラブホテルの大型液晶テレビ(プラズマ?)で、恋人の入浴中に見始めてしまうというのは、よほどのことがないかぎり(相手が度を越した映画好きであるとか)、あまり好ましい状況とはいえないだろう。『未来世紀ブラジル』(Brazil, 1985)を見たこともあったが、これもまた、ある意味では、好ましい結果をもたらしはしなかった。とはいえ、映画を見るためにだけ行くのであれば、ラブホテルというのはかなり好都合な環境であるかもしれない。そういえば、ちょっと前にラブホテルのことを書いたのは、あるサイトの記事を読んだことが発端だった。円環閉じる。

◆ オタマジャクシを見ると、反射的に脳内で、「リパブリック賛歌」が自動再生される。歌詞はもちろん、

♪ おたまじゃくしは 蛙の子
  なまずの孫では ないわいな
  それがなにより 証拠には
  やがて手が出る 足が出る

  「おたまじゃくしは蛙の子」(作詞:永田哲夫・東辰三)

◆ 続いて、「蛙の子は蛙」ということわざが思い浮かび、さらには、ふるい友人のつぶやきをなつかしく思い出す。

◇ 「でもなぁ、蛙の子はオタマジャクシじゃないのか?」

◆ 「つぶやき」といえば、この歌の2番は、

♪ でんでんむしは かたつむり
  さざえの孫では ないわいな
  それがなにより 証拠には
  つぼやきしょうにも 蓋がない

◆ だそうで、「つぶやき」が「つぼやき」に化けて出た。

◇ アスナロとはアスナロウで明日(アス)ヒノキになろうといって成りかけてみたが、ついに成りおうせなかったといわれる常緑針葉樹だ。
牧野富太郎 『植物一日一題』(青空文庫

◆ 散歩をしていると、「亜砂呂」と書かれた飲食店。「びすとろ」とあるが、入ったわけではないので、どういう店だかわからない。「あすなろ」を区切りを、「あす・なろ」ではなく「あ・すな・ろ」にしているところがおもしろい。あまり関係はないが、メジャーリーガーの城島健司の英語風発音は「ジョージ・マッケンジー」であるそうだ。

◆ 石川県七尾市で見た「県木 あすなろ」。しかし、石川県の公式サイトでは、「石川県の木:アテ」とあって、アテとはハテ?

◇ アテは、アスナロの変種であるヒノキアスナロの方言です。美しい林を作り、 建材としても優れています。昭和41年(1966)には「石川県の木」に指定されました。
www.pref.ishikawa.jp/ringyo/ate/ate.htm

◆ アスナロといえば、井上靖の『あすなろ物語』とか柴門ふみの『あすなろ白書』とか、あるいはまた、「あすなろ学級」というものもある。

◇ 名称の由来はヒノキに似ていることから「明日(はヒノキに)なろ(う)」の意と言われているが、一部の図鑑では俗説であると否定されている。
ja.wikipedia.org/wiki/アスナロ

◆ けれど、「あすなろ」からこの民間語源の物語を取り去ってしまえば、「あすなろ」にたいするイメージのほとんどが、多くの日本人の脳裏から、魔法のように雲散霧消してしまうことだろう。

◆ 先日、3枚の画像を添えて、「野いちご」と題した記事を書いたんだけど、クサイチゴの画像を新しく撮った写真にいま差し替えた。どうしてかっていうと、こっちの方が美味しそうに思えたから。でも、ちょっとだけヤマシイ気もしてる。やっぱり外見の美しさだけで判断してるから。前のはちょっと不恰好だった。でも、その写真しかなかったから、べつに気にならなかったんだけど、もっと格好のいいクサイチゴの実を見つけちゃったら、差し替えたくなった。ボクはつめたい人間かな?

◆ おともだちのタネさんが、小学校のころよく食べたってコメントをくれたから、美味しそうな方のクサイチゴを食べてみた。甘酸っぱくて美味しかった。野いちごの味がした。

◆ ちょっと前にコブクロ関連の記事をいくつか書いたのには理由があって(もちろん理由のないことなどなにもないのだが)、仕事上の若い(といっても30だが)友人が、ギター片手に自作の曲でときおりライブもしたりするという「趣味」の持ち主で、その彼がコブクロがいいというので、あれこれ聞いてみたのだった。もとより音楽にたいしてコメントできるほどの能力はないので、歌詞についてのみ、多少のコメントをし、また、彼があたらしく作ったという曲の歌詞を読ませてもらったりもした。正確には覚えていないが、「四つ葉のクローバー」というタイトルの歌詞はこんなのだった。以下、大意。「23で家を出て、見知らぬ町で暮らし始めた。知り合いもいない辛い生活。仕事場と家とを往復する単調な毎日。そんなある日、仕事帰りの道すがら、ふと路傍に目を向けると、クローバーが。花もなき花、クローバー」とまあ、こんな感じ。23という年齢に意味はあるのかと聞くと、「自分がそうだったから」。クローバーではよくわからないから、四つ葉のクローバーとはっきりすべきではと助言すると、「クローバーといえば、四つ葉のクローバーに決まってるでしょ」。クローバーにも花は咲くよと言うと、絶句。だいたいそんな感じ。

◆ そんな彼に、たまたまトラックで休憩中に歩道の脇に咲いていた花を指さして、「あの花、なんだかわかる?」と尋ねると、「知らない」という答え。その花がツツジだった。べつにツツジを知らなくても、なにも困りはしないけれど。

◆ 以前、「花の歌」という記事を書き、さらに以前、「鳥の鴨の尾長鴨」という記事を書いた。何年も前から同じことばかり考えている。

◆ スポーツ新聞の読者にSMAPに関心のあるものがそう多くいるとも思われないが、2日連続でスポーツ新聞の1面が「草なぎ(なぎは弓ヘンに「剪」)」クンだった。親に「ごはんつぶは残してはいけません」と教えられてきたので、買ったものは読み残してはいけない、と思い、全部きれいに読んだ。以下、謝罪会見にかんする記事の一部。

〔日刊スポーツ〕飲酒については「今はまったく飲む気はありません」と禁酒を宣言しつつも「もっと成長して大人になって、友人や親友と食事しながらお酒を飲むと楽しい話ができる。おいしいお酒を飲める日がくるのでは」。泥酔から起こした大騒動のおわび会見で早速、将来的な飲酒解禁を示唆した。/ 飲酒を否定しきれなかったのは仲間への気遣いもあった。ジャニーズ事務所では、長瀬智也、滝沢秀明がアルコール飲料のCMに出演する。SMAPも草なぎ以外の4人がアルコール飲料のCM出演経験がある。飲酒を完全否定しても、周囲に与える影響が大きい人気者ならではの裏事情がある。
www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20090425-486893.html

◆ 「裏事情」。世の中は、じっさいのところ、ある程度は複雑でもあるのだろうけれど。個人的には、基本的な態度として、単純なことは単純に理解したいし、複雑なことは複雑なままに理解をしたいと思っている。けれど、ともすれば、複雑なはずのことをアタマがよくないので単純化して理解したつもりになったり、じっさいに単純である場合には、逆にアタマに余裕があるせいか、必要もないのにことさら複雑なものとして理解しようとしたりする。そのへんがたいへんむずかしい。よくわからないが、このようなことは、ふつう「下種の勘繰り」と呼ばれるのではないかと思う。

〔読売新聞〕 東京・霞が関の警視庁本部や草なぎ容疑者を署員が逮捕した赤坂署、さらに同容疑者が留置されている原宿署には、「なぜ逮捕したのか」といった抗議や問い合わせの電話が相次いだ。大半はファンとみられる女性からで、電話は23日深夜になっても続いた。
www.yomiuri.co.jp/national/news/20090424-OYT1T00186.htm

◆ もし、ワタシが「草なぎ(なぎは弓ヘンに「剪」)」クンの熱烈なファンであったなら、いてもたってもいられず、彼のいる原宿警察署まで駆けつけ、ほかの大勢の仲間とともに、不当逮捕にたいする抗議行動として、とつぜん着ていた服をすべて脱ぎ捨て(脱いだ服はきちんとたむこと)、「わたしたちも公然わいせつ罪で逮捕しなさいよ」と叫んでいたことだろう。そうした事件なら報道する価値もあるというもの。その場合、ワタシなら、ファンであるよりは報道カメラマンであることを選ぶ。

◆ 「食事処・酒処」の看板とはいえ、「おけさ」を「おさけ」と読んでしまうようなら、この時勢、多少の反省が必要かもしれない。とはいえ、「おけさ」は「おさけ」と無縁ではなさそうで、

◇ 【おけさ】 新潟県の民謡。おけさという遊女を唄った酒盛り唄の歌詞が、熊本県牛深から伝えられた「はいや節」の曲と結び付いて花柳界で流行したもの。「新潟おけさ」「出雲崎おけさ」「長岡おけさ」「柏崎おけさ」などがある。おけさ節。
三省堂 『大辞林』

◆ では、「おこと」を「おとこ」を間違えるとどうなるか?

◇ 美しい音色を奏でる、おこと演奏家が、甘い声を18歳未満のおとこにかけ、御用になった。
www.sanspo.com/shakai/news/090327/sha0903270504009-n2.htm

◆ 容疑者は、大阪市天王寺区の「おとこ」の地歌箏曲演奏家(61)だそうで、

◇ 一方で、芸を磨いてきた**容疑者は“ゲイ能”活動も積極的だったよう。

◆ 昨日の朝、道路の真ん中にアゲハがとまっていた。例によって、近づいて写真を撮った。何枚か撮って、車に轢かれるとイヤなので、立ち去った。

◆ しばらく歩いてからようやく、あの蝶も車に轢かれるかもとと思った。すこし迷ったが、引き返して、蝶に触れた。生きてはいたが、飛び立たない。道路の端に蝶を置いたら、よろよろと飛び上がり、すぐまた近くの路上に着地した。今度は羽を広げたままだ。また写真を撮った。羽の一部が欠けていた。以前「落ちたハト」という記事を書いたのを思い出した。

◆ 西新宿、成子天神社の石灯籠。「嘉永四年辛亥年九月吉日」の文字。嘉永四年は西暦では、1851年。黒船が浦賀沖に来る2年前。

◆ 〔左の画像〕 右から、魚屋林蔵、美濃屋新兵衛、大野金五郎、川越屋鉄五郎、北川吉五郎、岡田屋与左?衛門、笊屋傳次郎、灰屋今治郎、桶屋市五郎、舛屋安太郎、印判屋助治郎。

◆ 〔中の画像〕 右から、萬屋、綿屋、素麺屋、中野屋。

◆ 〔右の画像〕 右から、廣嶌屋吉左?ヱ門、玉川半蔵、八百屋龜太郎、合羽屋七五郎、星野与三郎、常陸屋平兵衛、中嶌屋友吉、鰯屋卯兵衛、三河屋半蔵、桶屋吉五郎。

◆ そのうち、時代小説でも書くことがあったら、使ってみることにしよう。

◆ BOOKOFFで、梨木香歩の『西の魔女が死んだ』を買って読んだ(105円)。キュウリグサが3度出てくる。

◇ 1) まいは立ち上がって二枚のドアに挟まれた小さいサンルームに行った。完全に外でもなく、完全に内でもないその空間には、ガラスの壁に細めの板が数枚渡してあり、小さい植木鉢や植木ばさみ、じょうろなどが置いてあった。下の方には棚はなく、長年の泥はねなどでガラスがひどく汚れていた。おまけに床のれんがには、隅の方に雑草が生えていた。〔中略〕 まいはしゃがんで、その雑草をつくづくと見た。小さな青い花をつけている。勿忘草(わすれなぐさ)をうんと小さくしたような花だ。〔中略〕 まいは目を閉じた。そしてゆっくり深呼吸し、再び開けた。この小さな青い花はなんと愛らしいのだろう。まるで存在がきらきら光っているようだ。まいはその花をそっと両手のひらで包むようにした。
梨木香歩 『西の魔女が死んだ』(新潮文庫,p,22-23)

◇ 2) まいはゆっくり時間をかけて、後片付けをし、いつものようにドアとドアに挟まれた場所の隅に咲いている小さな勿忘草(わすれなぐさ)のような雑草に水をやった。〔中略〕 そうだ、この草は、ヒメワスレナグサと呼ぼう、とまいは決めた。植物の中で、そのものよりも一回り小さい、よく似た植物を、ヒメ――と呼ぶことをまいは知っていた。
Ibid., p.127

◇ 3) 「えらい、キュウリ草がようけ咲いとるのう」
 まいも気づいた。まいがヒメワスレナグサと呼んでいた花が、見事な一株になって、咲き誇っていた。
「これ、キュウリ草っていうんですか?」
 思えば、これがまいが初めてゲンジさんに嫌悪感なしに話しかけた言葉だった。

Ibid., p.188-189

◆ 1度目は雑草として、2度目はヒメワスレナグサとして、3度目はキュウリ草として。時間がないので、つづきは帰ってから。