MEMORANDUM

  アスナロ

◇ アスナロとはアスナロウで明日(アス)ヒノキになろうといって成りかけてみたが、ついに成りおうせなかったといわれる常緑針葉樹だ。
牧野富太郎 『植物一日一題』(青空文庫

◆ 散歩をしていると、「亜砂呂」と書かれた飲食店。「びすとろ」とあるが、入ったわけではないので、どういう店だかわからない。「あすなろ」を区切りを、「あす・なろ」ではなく「あ・すな・ろ」にしているところがおもしろい。あまり関係はないが、メジャーリーガーの城島健司の英語風発音は「ジョージ・マッケンジー」であるそうだ。

◆ 石川県七尾市で見た「県木 あすなろ」。しかし、石川県の公式サイトでは、「石川県の木:アテ」とあって、アテとはハテ?

◇ アテは、アスナロの変種であるヒノキアスナロの方言です。美しい林を作り、 建材としても優れています。昭和41年(1966)には「石川県の木」に指定されました。
www.pref.ishikawa.jp/ringyo/ate/ate.htm

◆ アスナロといえば、井上靖の『あすなろ物語』とか柴門ふみの『あすなろ白書』とか、あるいはまた、「あすなろ学級」というものもある。

◇ 名称の由来はヒノキに似ていることから「明日(はヒノキに)なろ(う)」の意と言われているが、一部の図鑑では俗説であると否定されている。
ja.wikipedia.org/wiki/アスナロ

◆ けれど、「あすなろ」からこの民間語源の物語を取り去ってしまえば、「あすなろ」にたいするイメージのほとんどが、多くの日本人の脳裏から、魔法のように雲散霧消してしまうことだろう。

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