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◆ WINDOWS のパソコンを買ったひとは、インターネットでウェブページを見たいと思ったら、Internet Explorer が最初から組み込まれているので、まずはそれを使うことになって、とくに不満がなければ、それを使い続けているはずだが、ホントに不満はないのか? ちょっとネットサーフィンをすれば、あっという間に、ウィンドウがいくつも開いてわけがわからなくなる、なんてことはないだろうか? そんなときには 「タブブラウザ」 が便利。 ◇ InternetExplorer(以下 IE)を使いいくつかのサイトをブラウジングしたとしよう。恐らく画面には3つも4つものIEが起動し、また小さなウィンドウは別のウィンドウの下に完全に隠れてしまうこともあろう。タブブラウザではそれらのウィンドウを全て一つのウィンドウに納め、切り替えにはタブをクリックするだけで済むようにしてくれる。 ◆ そのタブブラウザにも多くのソフトが出回っているけれど、これまで InternetExplorer を使っていたのなら、InternetExplorer をベースにして作られたタブブラウザを使えば、「お気に入り」 もそのまま利用できる。たとえば、「Sleipnir」(スレイプニル) というのがある。 ◆ 多機能なので、慣れるまでに時間がかかるかもしれないが、一度ダウンロードして使ってみてはいかが? |
◆ 浅草寺の仁王について、おもしろい記述を見つけたので、メモしておく。 ◇ 江戸時代からの言い伝えによると、子供に仁王さまの股をくぐらせると天然痘(疱瘡)が軽くすむとされていた。また紙を噛んで投げつけ、仁王さまの身体に貼り付くと願いがかなうという俗信もあり、昭和の初めまで行われていた。 ◆ 仁王の股くぐり。してみると、当時は金網がなかったわけで、ハトもいなかったのかな? |
◆ 『週刊文春』(3月3日号)、林真理子の連載 「夜ふけのなわとび」 より。 ◇ 日本の男は、つまるところ女性の最大の価値を若さにおく。それは肌が美しい農耕民族の宿命だと私は思う。 / そこへいくとアングロサクソン狩猟民族の方々は、女性の肌が多少こわばって皺があっても気にしないのではないか。ヨーロッパのマダムたちの、皺、シミだらけの肌に宝石をじゃらじゃらつけたあの迫力は、我々とはまるで違う美意識があると教えてくれているようだ。 ◆ 中年女性の悲哀といったようなハナシの流れはどうでもいい。ただ、このあまりに単純な二項対立にアゼンとし、二の句がつげない。ワタシにはまったく理解不能である。 |
◆ もうひとつ、『週刊文春』(3月3日号) の記事は、話題のライブドア社長について、 ◇ ホリエモンの生き様を見るにつけ、作家・山口瞳の名文が思い出される。 ◆ と書く。『少年達よ、未来は』(新潮社) 所収のその 「名文」 とは、 ◇ 現代は、田舎者の全盛時代である。 / 威張る奴が全盛をきわめている。 / 田舎にいると書籍や雑誌で勉強する。書籍や雑誌には理論が書いてあり、新しいことが書いてある。 / 従って地方出身者は観念的たる傾向をまぬかれない。前衛的になる。新しがりであり、理論家になり、居丈高になる。そのバイタリティと頑張りはすばらしい。 / (中略)田舎者とは威張る奴である。スタンド・プレイをする奴である。他人に迷惑をかえりみぬ奴である。 ◆ 引用箇所だけでは、いまひとつ文章全体のポイントがわからないし、またどこが 「名文」 であるのかもわからない。さだめし記者がたまたま読んだ本からピックアップしただけのことだろうと思うが、もちろんこれは推測である。ホリエモンのこととはまったく無関係に、田舎者について書いてみたいことがあるので、そのうち書くことにして、とりあえずメモ。 |
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◆ 今日のお客さん。20代半ばくらいの娘さんがいるということは、おかあさんは50過ぎかな。わかりやすくいえば、庶民的なおばさん。よくしゃべる。おばあちゃんは入院中だからいまはいない。二日も徹夜したんだけど、それでも片付かない荷物と悪戦苦闘中に、ポツリとひとこと。 ◇ おとうさん、引越の時にはいつもいないねえ。この前は**さんのお葬式だったし、今回は、自分であの世へ行っちゃって。 ◆ そうだよ、おとうさん。おかあさんが苦労するから、引越のときぐらいちゃんといないとダメだよ。でも、考えてみれば (考えてみるまでもなく)、おとうさんが今いてくれたら、引越す必要もなかったんだ! |
◆ 新種の動植物を発見した場合、学名・和名をつけるにあたって、当該分野での先達に敬意を表し、その人名を織り込むことが少なくない。これを献名という。で、なかにはこんな献名も。 ◆ イノウエイレコダニ。学名 Hoplophthiracarus inoueae。ダニの分類学者の青木淳一が、新種のダニを発見して、世話になった女性へのお礼のつもりで、献名したハナシ。 ◇ 箱根の仙石原に箱根湿生花園というのがある。そこの湿原植物の面倒をみている植物の専門家、井上香世子さんという人がいる。その人の案内で湿原の中のダニを調べさせてもらったところ、かわいらしいイレコダニのなかまの新種が見つかった。そこで、イノウエイレコダニという名前をつけてあげた。ところが、彼女はあまり喜んだ顔をしてくれない。「ダニなんかに、私の名前をつけてもらっても、うれしくないわ」 ということらしい。美しい蝶では、もう新種は見つからないし、困ったものだ。 ◆ アッコヒメシモフリヤチグモ。学名 Coelotes acco。女性研究者のニックネームに由来。命名者は日本蜘蛛学会会長も務めた西川喜朗。 ◇ 発見者の名にちなんだ献名というのはクモの学名・和名でも多いのだが、斎藤明子さんのニックネームに 「姫」 までつけてしまったのは、1987年命名とはいえ、ナウいといえよう (西川喜朗) |
◆ おともだちの monicca さんのブログにこんな記事があった。 ◇ Cream in my Coffee : 白い帽子のソプラニスト ◆ そこにはワタシの知らない鳥の写真。白い帽子をかぶってる。調べてみると、日本では沖縄にしかいないシロガシラ (白頭) という鳥のようだ。道理で知らないわけである。このシロガシラ、 ◇ 中国中南部と台湾、日本の一部に分布する。日本では、沖縄本島南部、八重山諸島に留鳥として見られる。 ◆ ということだが、本島にいるシロガシラは八重山諸島にいる在来種(ヤエヤマシロガシラ Pycnonotus sinensis orii) とは、すこしタイプが違うようで、こちらはタイワンシロガシラ Pycnonotus sinensis formosae が帰化したしたものらしい。鳴き声も違うとか。 ◇ 姿も美しいが声も美しく、沖縄本島のは、♪チョッ、コレイト(チョコレイト)、 チョッコレイト♪と鳴き。八重山のヤエヤマシロガシラは♪ジビール(地ビール)、ジビール♪と鳴く。 ◆ 本島でこのシロガシラを目にするようになったのは、1976年 (糸満市) 以降のことであり、それほどむかしのことではない。 ◇ 当初、その鳥は「チョコレートくれ」と繰り返し鳴く、と評判だった。いや、「借金返せ」のほうが、より近い鳴き声だと言い出す者までいて、話題は尽きなかった。 ◆ これは、1997年3月3日の『琉球新報』のコラム「金口木舌」。 ◇ 生息域が北上するにつれ、食害も急速に拡大した。「チブルシルー」(頭白)という方言名も付いたが、怒った農家の中にはこっそり薬殺する者まで出た。そして、ついに本島北部に到達、先月対策会議が開かれた。 ◆ 最近は個体数も減少傾向というハナシもあるが、よくわからない。だれかによそから連れてこられて、いきなり害鳥扱いでは、シロガシラも立つ瀬がない。 ◇ かわいい声で 根は好い奴なんです。 |
◆ おともだちのおタネさんのサイトの掲示板を眺めていたら、おタネさんがこんなことを書いていた。 ◇ 渋温泉のとある旅館で 入り口と更衣室が別で 中が一緒だった ◆ 渋温泉がどこにあるのかも知らないけれど、このようなツクリになっている温泉は意外と多いのではないかと思う。基本的に混浴ではあっても、脱衣所だけは男女別にする。発想としては悪くないと思う。以下は入浴剤投入事件で有名になった白骨温泉郷の、コチラは入浴剤とは無関係に有名である泡の湯旅館にかんする記述。 ◇ 混浴初心者でも楽々の露天風呂。男女別脱衣所あり、不透明な白濁湯、そして脱衣所から直接異性に見られずにお湯の中に入ることができるため、とても混浴難易度が低い。 ◆ なるほど、混浴難易度か。ワタシとしては、混浴でもなんでもいいが、できればワタシ以外にはだれもいないような露天風呂に心ゆくまで浸かっていたい。温泉のコトを書くと長くなりそうなので、とはいえそもそも温泉のコトを書くつもりだったのだが、別なコトを急に書きたくなったので、温泉のハナシはここまでにして、ここからは便所のハナシになる。 ◇ ここは部屋のなかに、台所と便所がついていた。ただし一穴式の便所は隣室と共用で、両方の部屋から入れるようになっている。だから用を足すときには、まず戸をノックして先客がいないことを確かめ、なかに入って向うの戸の鍵を内側から締めてから、おもむろに事を始めることになる。 / 隣室に住んでいたのは、若い一人暮らしの女性であった。暮夜ひそかに行っている若い女性の用便の音を聞くのは、かなり切ないことだった。 / また、相手が隣室にいると判っていて、こっちが用を足さなければならないときも切なかった。いくらひそかに行いたいとおもっても、あの音響だけは、自分の意のままになるものではない。 ◆ ことによったら、ワタシもこうしたツクリの便所のあるアパートに住み、切ない思いをするハメになったかもしれない。というのも、15年ほど前、部屋を探していたとき、下北沢に下見に行ってこうした部屋に出くわしたことがあるからで、風呂はなくてもいいが、玄関別でトイレ付きというワタシの条件に合った物件のひとつがそこだった。たしかにトイレがついてはいたが、それはトナリと共用なのだった。隣人が若い女性であったかどうかは定かではない。トイレの時間が重なることもあまりないだろうから、まあいいかとも思ったが、便所を通してお互いの部屋がつながっているという構造がうす気味悪い気がして、やはり借りるのを遠慮した。用をすましたあと、うっかり間違えて相手の部屋に出てしまうこともときにはあるかもしれないと、そのことを心配したのである。それともやはり用便中のことを考えて、不安になったのだったか? ドアがふたつもあるトイレではリラックスできず、それゆえ用も足せず、ということになりかねないと思ったのだったか? こんなトイレなら共同便所の方がまだ安心できる。そもそも、便所掃除はだれがするのか? ◆ この便所が共用のまるでシャム双生児のような不思議なアパートのことを、ときおりなぜだかふと思い出すことがあって、そうしたときには、思い出したあとで、あれは現実ではなくて夢の光景だったのだろうか、と悩むのが常だった。それほど非現実的な雰囲気のただよう部屋だった。だから最近、長部日出雄の文章を読んで、ほっとしている。あの部屋の記憶は偽りではなかったのだ。 |
◇ 湯の色は、コーヒー、というか、急須の中に番茶を入れてお湯を注いだまま3日くらい忘れて置いてあったような色。これほどの濁り湯を見たことがない。ある意味究極の濁り湯だと思う。土方の人が30人くらい入った後の銭湯でもこんな濁り湯にはならないだろう。 ◆ ここで、「土方」 というコトバが気になり、ハナシは温泉から逸れる。コレは差別用語だろうか? 放送禁止用語ではあるらしい。では、建設作業員とでも書くべきか? ◇ 美輪明宏さんに「長いあいだ、『ヨイトマケの唄』が流れなかったでしょう。どうしてですか」と聞いたことがある。美輪さんが吐き捨てるように言った、「あれね、ほんとにバカな話なのよ。“土方”っていう言葉がダメだっていうのね」。土方が差別用語だというのだ。「聞こえてくるよ、あの唄が、働く土方のあの声が、貧しい土方のあの声が」という箇所だ。 ◆ 学生のころ、ハワイ旅行に行った女ともだちから絵葉書が来て、その文面には、 ◇ 土人のように真っ黒です。 ◆ とあった。引越屋は土方とは違うけれども、場所によっては土のニオイが染みつくことがある。そんな仕事のあとの風呂の気持ちのいいことといったらない。土星人は土の人でもあるか。まとまりのないハナシで恐縮。 |