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◆ 埼玉県に蕨(わらび)という小さな市がある。 ◇ 〔蕨市ホームページ〕 蕨市は、成年式の発祥の地であることや市域面積が5.10k㎡と全国一のミニ市であり、人口密度が全国で最も高い市として知られています。 ◆ 《蕨市ホームページ》 は、やや手作りっぽい感じ。ソースを見ると、市販のホームページ作成ソフトであるホームページビルダーで作成されていた。 ◆ 蕨は中山道の宿場町。江戸から板橋宿、つぎが蕨宿。そのせいかどうか、いや、あまり関係はないだろうが、 ![]() ![]() ![]()
◆ 先日の市長選で、共産党員の元市議が当選。 ◇ 〔朝日新聞〕 3日投開票された埼玉県蕨(わらび)市長選は、元市議の新顔同士の一騎打ちとなり、元共産市議の頼高英雄氏(43)が、自・公の推す庄野拓也氏(38)を下して初当選を果たした。頼高氏は無所属で立候補したが、共産党員。同党によると、党員の現職市長は秋田県湯沢市、岩手県陸前高田市、東京都狛江市、大阪府東大阪市に次いで5人目になる。 |
◆ 街でよく見かけるけど、この字は読めるかな? ![]() ![]() ◆ 簡単すぎました? 左は 「きそば」、右は 「うなぎ」。では、これはどうかな? お店の名前です。 ![]() ![]() ◆ これも簡単? 左は 「さらしな」、右は 「ちんりう」。「う奈ぎ」 が読めれば 「さらし奈」 も読めますね。《ちん里う》 は小田原の梅干屋さん。つぎはちょっと難しいけど、読めるかな? ![]() ![]() ◆ 左は 「(大久保)だんご」、右は 「かまほこ(處)」。団子と蒲鉾。「だんご」 の 「ご」 と「かまほこ」 の 「こ」 の字が似てますね。これは漢字の 「古」 を元にくずしたひらがなです。かなだから点々が打てるんですね。「だんご」 の 「だ」 も、字母(元の漢字)は 「多」 ですが、これに濁点を打って、「多゛」。つづけると 「多゛ん古゛」 ってな感じ。「かまほこ」 も元の漢字に直せば、「加満保古」。このような今ではあまり見かけないかなのことを変体仮名と呼びます。 ◇ へんたいがな 【変体仮名】 現行の通常の平仮名とは異なる字体の仮名。1900年(明治33)の 「小学校令施行規則」 で統一された平仮名の字体以外の仮名。漢字の草体の簡略化が進んでいないものや、現行の仮名のもとになった漢字とは異なる漢字の草体から生まれた仮名。 ◆ 参考サイト:《変体仮名を覚えよう》 |
◇ アメリカやヨーロッパでは、醤油からすぐさまキッコーマンを連想し、キッコーマンを醤油の異称と考える消費者も少なくない。 ◆ いや、アメリカやヨーロッパにとどまらず、日本でも醤油といえばキッコーマンをイメージするひとが少なくないのだろう。だから、全国津々浦々に点在するキッコー印の醤油を目にすると、少なからず驚く。あるいは紛いものだと判断する。 ◆ 北海道旭川市のキッコウニホン。 ◇ ところで、写真の醤油。キッコーニホン。キッコーマンではございません。製造元ももちろん、違いました。 ◇ 北池袋店のしょうゆは何でか分かりませんが、よく変わります。開店当初は 「キッコーニホン」 とかいう、いかにもキッコーマンのパクリというか、バッタ物みたいな名前のあやしい醤油でした。 ◆ 青森県十和田市のキッコーカン。 ◇ 私は以前 「キッコーマン」 ではなく 「キッコーカン」 のしょう油を日本で買いましたー。すごいでしょ(笑)? / 色々あるよね~。「正露丸」 を買ったつもりが 「征露丸」 だったりしたこともあります。 ◇ 昔、地方のとあるスーパーで 「お一人様一本限り」 という非常にそそられてしまうポップを見つけ、そこにはなんと、キッコーマンのあの 「でかボトル」 がなんと一本98円! こりゃ、安いゾ☆とばかりにレジに直行。←言うまでもありませんネ。その後何日か経ったある日、お醤油差しの中身がなくなりかけてきたので、買っておいたボトルを開け、ドボドボと詰め替えてたんです。ふとボトルに目をやると・・・な、な、なんと! それはキッコーマンではなく、キッコーカン! 萬ではなく、どうだと言わんばかりの 「寛」 の字が!!! えっ、えぇーーーーっ????? もしかしてスーパーに騙された? キッコーマンもどき? ボトルはまさにキッコーマンそのもの、うりふたつのデザイン。 ◆ 秋田県にかほ市のキッコーナン。 ◇ 「キッコーナン たまり醤油」 ヘッ?!―――――(゚д゚;)――――― あきらかにパクリですよね!キッコーマンの・・ しかも中の字は違えど六角形のマークまで。随分思い切ったパクリぶりに潔ささえ感じますよ。 ◆ 秋田県大仙市のキッコーヒメ。 ◇ 生協で棚の整理してたらキッコーヒメなるメーカーの醤油を発見。ロゴはまさにキッコーマンの萬が姫になっただけ… まぁ、パクりとかはどうでもいい。キッコーヒメ=亀甲姫。 ◆ 山形県新庄市のキッコーセン。 ◇ まったく関係ないんですが、キッコーマンとキッコーセンの違いについでだれか教えて下さい・・・ 弟のクラスでいま一番の話題だそうです(汗)私も気になって眠れない・・・ ◆ 茨城県土浦市のキッコーショウ。 ◇ 会社のマークはキッコーショウってキッコーマンみたいなマークなんだけど、これもキッコーマンのをパクったわけじゃなくて、柴沼醤油のほうが先に使っていたものなんだそう。 ◆ 埼玉県入間市のキッコーブ。 ◇ あとはうどんにかける醤油がなんと偽キッコーマン。よく見るとキッコーブと書いてありマークも偽マークで亀甲の中の字が変わっただけでした。 ◆ 東京都あきる野市のキッコーゴ。 ◇ 「キッコーゴ」 です。何だ、キッコーマンのバチモンか?と思われる方もいらっしゃると思います。とんでもないです。「キッコーゴ」 は 「キッコーゴ」 です。数字的には 「萬」 に対して 「五」 ですから随分負けてますが(笑)。 ◆ 鳥取県鳥取市のキッコーナン。 ◇ 鳥取の松茸料理について調べていたら変な文章を発見してしまいました。“マツタケをミリンと薄口のキッコーナン醤油で……” えっと、やっぱキッコーナンってタイプミスだよな。ところが調べてみると鳥取では本当にキッコーナン醤油というものが売られているようでして、秋田県にもあるようでして。 ◆ 高知県宿毛市のキッコーマルキ。 ◇ キッコーマルキ醤油の谷坂醸造有限会社。キッ○ーマンのパチモノではない。れっきとした幡多醤油の代表選手だ。 ◆ まだまだあるが、とりあえずこのへんにしておいて、それにしても全国各地にこれほどまでにキッコー印の醤油ブランドがあるのはなぜだろう? 《茨城県醤油工業協同組合》 の回答。
◆ 詳しくはしらないが、そういうことなのだろう。そういえば、土浦の亀城にもいつだか仕事の途中に寄ったことを思い出した。調べると、2004年5月2日の日曜日だった。 |
◇ 真昼である。特別急行列車は満員のまま全速力で馳けてゐた。沿線の小駅は石のやうに黙殺された。 ◆ 「石のように黙殺された」 沿線の小駅はどんなだっただろう? あるいは、こんな風だったろうか? ◇ 世の中に、酒といふものさへなかつたら、私は或いは聖人にでもなれたのではなからうか、と馬鹿らしい事を大真面目で考へて、ぼんやり窓外の津軽平野を眺め、やがて金木を過ぎ、芦野公園といふ踏切番の小屋くらゐの小さい駅に着いて、金木の町長が東京からの帰りに上野で芦野公園の切符を求め、そんな駅は無いと言はれ憤然として、津軽鉄道の芦野公園を知らんかと言ひ、駅員に三十分も調べさせ、たうとう芦野公園の切符をせしめたといふ昔の逸事を思ひ出し、窓から首を出してその小さい駅を見ると、いましも久留米絣の着物に同じ布地のモンペをはいた若い娘さんが、大きい風呂敷包みを二つ両手にさげて切符を口に咥へたまま改札口に走つて来て、眼を軽くつぶつて改札の美少年の駅員に顔をそつと差し出し、美少年も心得て、その真白い歯列の間にはさまれてある赤い切符に、まるで熟練の歯科医が前歯を抜くやうな手つきで、器用にぱちんと鋏を入れた。少女も美少年も、ちつとも笑はぬ。当り前の事のやうに平然としてゐる。少女が汽車に乗つたとたんに、ごとんと発車だ。まるで、機関手がその娘さんの乗るのを待つてゐたやうに思はれた。こんなのどかな駅は、全国にもあまり類例が無いに違ひない。金木町長は、こんどまた上野駅で、もつと大声で、芦野公園と叫んでもいいと思つた。 ◆ いまもむかしも、津軽鉄道に特急は走っていないだろうから、いまもむかしも、このステキな芦野公園という駅が黙殺される心配はないけれど、切符を口に咥えたモンペ姿の若い娘はもういないだろう。その切符に器用に鋏を入れる改札の美少年の駅員はもういないだろう。 |
◇ 六、七間先に犬の糞が落ちているのが見えた。だが、傍らへよけることはできない。よけたのでは歩数がふえてしまう。ではぽんと飛び越えることは? それもできない。「二歩で一間」 という物差しをこっちから狂わせるようなものである。 ◆ さて、この 「犬の糞」 の 「糞」 という漢字は、なんと読むべきだろう? フン? それともクソ? と、またまたどうでもいいようなコトが気になってしまったのである。以前、「伊勢屋稲荷に犬の糞」 のことを書いた。 ◇ 諺ニ江戸ニ多キヲ云テ伊勢屋稲荷ニ犬ノ糞ト云也 ◆ これはトウゼン、犬のクソと読むものとばかり思っていたが、犬のフンと読むひともいるらしいことを知って、ちょっとびっくりしている。 ◇ 〔朝日放送:歴史街道〕 これらの店の多くが 「伊勢屋」 の屋号を掲げていたので 「江戸名物、伊勢屋、稲荷に犬の糞(ふん)」 と、含みのあるはやり言葉が生まれたほどだった。 ◆ テレビではクソという読みは下品なので、フンにしたのだろうか、とも思ったが、 ◇ 〔落語・講談によく出ることば 話芸“きまり文句”辞典〕 (火事に喧嘩に中っ腹、)伊勢屋、稲荷に犬の糞(いせや、いなりにいぬのふん):【意味】江戸の市中で多く目についたものの代表をいうことわざ。 ◇ 〔Wikipedia〕 又江戸では伊勢出身の商人はかなり多かったらしく 「江戸名物は伊勢屋、稲荷に犬のふん」 と言われていた。 ◆ というふうに、それ以外でもあちこちにフンが見つかるので、なにか根拠があるのかもしれない。けれども、その根拠がワタシには皆目わからない。やはり、クソという読みを “four-letter word” (忌み言葉)のようなものとして無意識のうちに避けたのではという気がする。 ◇ 火事と喧嘩は江戸の華、といわれます。こんなものがしょっちゅうあったんでは、たまったものではありませんが、その他にも江戸に多かったものを表す言葉が残っています。いわく、「伊勢屋 稲荷に 犬の糞」。都築道夫氏によると、最後のは、「いんのくそ」 と発音するのが正しいそうです。 ◆ 都筑道夫は江戸っ子らしいから、あるいはこれが正しいのかもしれないが、そうすると、また別なコトが気にかかる。イヌのクソではなくて、インのクソ。それではと、「いんのくそ」 を調べてみると、 ◇ 例えば 「大工調べ」 という落語の中で切る啖呵に 「犬のくそでかたきをとる(卑劣な手段で復讐するという意味)」 という台詞があります。これを 「いぬのくそ」 ではなく 「いんのくそ」 と発音するのが江戸訛りなんですね。 ◆ 志ん朝もそう発音したらしいから、 江戸弁では 「いんのくそ」 なのだろう。けれども、インノクソと発音するのは江戸だけではないようで、モノモライのことをインノクソと呼ぶ地域(九州)があるらしい。 ◇ 佐賀弁では、「ものもらい」 のことを、「いんのくそ」 といいます。 なんで犬なのかは残念ながらわかりません。 ◇ 一昨日から、「おひめさん」 ができている。左目に。ちなみに 「おひめさん」 とは 『ものもらい』 のことです。うちの近所では 「おひめさん」 と言います。ただ、「おひめさん」 と呼ぶと、頭にのってどんどん大きくなるので、「いんのくそ」 と呼ばなきゃいけないと近所のばあちゃんは言います。 ◆ 二番目の引用文の筆者は熊本のひと。長崎にはインノクソ横町が。 ◇ 〔「ナガジン」発見!長崎の歩き方〕 犬の糞横町(いんのくそよこちょう)/これはどこか一定の場所の地名ではなく、ある条件が当てはまるとこう呼ばれるというニュアンスのもの。西浜町や銅座町、江戸町などにこう呼ばれる道筋があったといわれるが、その条件とは、道が狭くしかも不潔な感じの横町ってことらしい。各町でそう呼び合ったというが、決して自分の町のことは言わなかったところらオモシロイ。 ◆ などなど。探せばまだまだあるだろう。 |
◆ 犬の糞のつづき。 ◇ 犬の糞(くそ) きたないもの、軽蔑すべきもの、数多くあるものなどをいうたとえ。 ◆ ありふれた名字も犬の糞に例えられることがある。 ◇ 鈴木、佐藤、高橋、田中、木村、山田、渡辺など、どこにもころがっているので、そんな苗字は 「犬の糞」 とかいわれてるとか、私もその犬の糞です。悲しい。 ◇ 「鈴木・佐藤は犬の糞」 ってあったなあ。どこにでもいる名字って事。今、犬の糞も見なくなったけどね。 ◇ 日本では 「佐藤斉藤犬の糞」、中国では 「張三李四」 (=張家の三男、李家の四男)というね。 ◇ クラスで唯一の 「佐藤」 を名乗った覚えはあまり無い。「佐藤後藤犬のクソ」 といって、佐藤と後藤は何処に行っても転がっているのだそうだ。くそ。この言葉には地方によって 「佐藤山田」 だとか 「佐藤斉藤」 だとかのバリエーションがある様なのだが、何にしても佐藤は必ず入っている様である。すなわち佐藤は後藤より山田より斉藤より、より犬のクソに近いという訳か。くそ。 ◆ たしかに 「佐藤さんがいっぱい」 だったりすることもあるなあ。 ◇ 渡辺という姓はかなり日本国内でも(当たり前か)ポピュラーな姓で,特に新潟には多いとされているのでした。そんなわけで 「佐藤渡辺犬の糞」 などという格言(ちがう)もあったりするわけなのでした。 ◇ 〔臼杵の姓〕 ずいぶん前 「さとうごとうは、いんのくそ」 などと長老が語っていたが、佐藤姓はダントツ。 ◆ 臼杵市は大分県。佐藤が入っていないヴァージョンもある。 ◇ 〔長崎でよくみる名字〕 あと、松尾はどこにでもおるやろ 松尾、山口、犬の糞(いんのくそ)って言うやん ◇ 宮崎県に住んでいるのですが、県北、特に高千穂を含む西臼杵郡では、「甲斐・興梠犬の糞」 と言われるほど、この二つの姓を持つ方が多いです。 ◆ 興梠は 「こうろぎ(こうろき)」 と読む。興梠木の木がいつのまにか脱落したらしい。 ◇ とにかく北勢地域は伊藤、加藤が多く、「伊藤、加藤は犬のクソ」 なんていいます。(笑) どこでもころがっていると言う意味でしょうね。 ◆ 北勢地域は三重県。四日市市を含む。 ◇ 〔Wikipedia〕 白洲が理事を務めるゴルフクラブに、ある日秘書らしき若者から 「これから田中がプレイしますのでよろしく」 と挨拶があった。応対した彼が 「田中という名前は犬の糞ほどたくさんあるが、どこの田中だ」 と返したところ、「総理の田中です」 と返答があった。 ◆ 白洲は白洲次郎、田中は田中角栄。つぎは犬ではなくて馬の糞。 ◇ 私の名字でもある「佐藤」は日本全国で最も多い姓である。秋田県内においてもしかり。私の母が日頃から話している 「佐藤、高橋、馬の糞」 という言葉からも 「佐藤=日本一多い姓」 である、というのは般常識化しているのだろう。 ◇ 〔言葉の世界・伝言板〕 私の名字は 「佐藤」 です。「佐藤」 は全国でも多い名字ですが、これを言うのに、「佐藤、XXは馬のクソ」。昔は馬はそれくらい普通にいたんでしょう。(どこでこんな言葉覚えたんだか、記憶にない。辞典には載ってないし。) ◆ あら、こちらもやっぱり佐藤さんだ。 |
◆ 職業に貴賎はないが、好き嫌いはある。 ◆ 永六輔の 『大語録』 という本をせっかく図書館から借りてきたので、パラパラとページをめくっていると、 ◇ 「広告代理店にも、いい人はいます。でも、いい広告代理店はありませんよ」 ◆ この文章をヒナガタとして、広告代理店をほかのコトバに置き換えてみるのもおもしろい。社会保険庁とか。緑資源機構とか。特殊法人とか。マスコミとか。いや団体であれば、業種を問わず、ほどんどの団体にマッチするヒナガタであるかもしれない。組織とはそういうものかもしれない。 ◆ 内田樹がブログでこんなことを書いていた。 ◇ 〔内田樹の研究室〕 代理店がらみの仕事は前に一度だけやったことがある。そのときに 「今後二度と広告代理店がらみの仕事はしない」 と堅く心に誓ったのである。別に代理店でお働きになっている個々の方々に怨みがあるわけではない。業界の風儀が私の肌には合わなかったというだけである。別に一般論として 「広告業界はよくない」 などという非道なことを申し上げる気はない。私はそちら方面の仕事は性に合わないのでやらないというだけのことである。したい方はどんどんなされればよい。私はそういうこととには不案内な人間なので、そちら方面には足を向けない。東は東、西は西。 ◆ 広告代理店はいまでも人気の業種であるのだろう。こんな就職希望者がいる。 ◇ 〔毎日就職ナビ:エントリーシート添削講座〕 また広告のターゲットは人の心であり、そこにダイレクトにアプローチできるので、それを見た人とも繋がりがもてることも広告業界ならではだと思います。実際、私も朝日新聞のジャーナリスト宣言の広告を見たとき、言葉の儚さや葛藤から抜け出し、前向きに言葉と付き合おうと思ったことを覚えています。私も、ただ商品を宣伝するだけでなく、人生が少しだけ楽しくなるような広告がつくりたいです。
◆ べつな広告のことも思い出した。これについては、以前 「不気味な広告」 で書いた。
◆ いま見直しても不気味だ。こんな言葉のチカラなどワタシにはとてもじゃないが信じられない。
◆ 毎日新聞にこんなニュース。《クールビズ:キャンペーン日当、1人当たり7万6300円》 ◇ クールビズなど地球温暖化防止を訴えるキャンペーンのため、環境省が大手広告代理店 「博報堂」 に支払う日当(1日7時間)が最大で1人当たり7万6300円に上ることが分かった。時給なら1万円を超える計算だ。19日の参院文教科学委員会で、民主党の蓮舫委員が、環境省の資料を分析した結果として明らかにした。契約は05年度から3年連続で結ばれており、今年度の総費用は約27億円、3年間では80億円を超える見通し。 ◆ この金額、大手広告代理店に支払う費用としては妥当であるのかもしれないが、それが 「無駄遣い」 でないかどうかはまた別な問題だろう。このキャンペーン費用に見合った効果が得られなかった場合の責任はいったい誰がとるのだろう? ◆ 学生のころ、一度だけ広告代理店の仕事をしたことがある。数時間でデタラメなフランス語の翻訳をして、10万円の報酬。生まれ変わったら、そのときはぜひ広告代理店に就職したいものだ。 |
◇ たとえば、九州の島津薩摩守様は、この川崎宿にお入りになると決まって熱発なさる…… ◆ 発熱ではなく熱発(ねっぱつ)。ワタシはこれを競馬用語だと思っていた。たとえば、 ◇ 〔日刊スポーツ〕 今週日曜の「第68回オークス」(G1、芝2400メートル、20日=東京)の1番人気候補だったダイワスカーレット(牝3、松田国)が17日に、熱発が発覚。出走を回避することが決定した。管理する松田国師は「前日の体温は37度8分~37度9分を維持していたのに、17日の朝は39度を超えていた。輸送もしなくてはならないし、これでは全能力を発揮できない。だから競馬を使わないことに決めて、獣医に速やかに処置をしてもらった」と明かした。[2007年5月17日11時35分] ◆「競馬を使う」(レースに出走する)なんてのもビミョウに競馬用語であろうけれど、「熱発」もまた同じ。 ◇ 〔競馬用語辞典〕 熱発【ねっぱつ】 風邪などの原因で馬が発熱すること。 ◆ けれども、この「熱発」、競馬用語にとどまらず、医学用語でもあるらしい。 ◇ 昼間まで元気だった妹が熱出してます(’・ω・) 熱発ですねー(医療用語だと、「発熱」じゃなくて「熱発」なんですよねー) ◇「熱発」という言葉、懐かしいです。友達が看護士してるんですが、昔よく「ねっぱつ」と言っていたのを思い出しました。医療系に携わる方は大体そうおっしゃいますよね。 ◇ 普通の人は「発熱」って言うんでしょうが、こういう医療的・介護的な仕事してると、熱が出ること「熱発」って言います。とは言え、ここのところ私の熱発は正直珍しいことではありません。 ◆ また、軍隊(自衛隊)用語でもあるらしい。 ◇ 軍隊では発熱することを「発熱」とはいわずに、「熱発」(ねっぱつ)という。 ◇ ちなみに・・・戦中派の父は、“洗面器” を “面洗器”、“発熱” を “熱発(ねっぱつ)”・・・ ◇ パラオ仮入隊中悪寒戦慄し四十度近い熱発ありマラリアではないかと心配したが検査の結果マラリアではなくデング熱らしいとの事であった。 ◇ 〔自衛隊用語集〕 熱発就寝(ねっぱつしゅうしん) 読んで字のごとく、熱出して寝込んでること。点呼のときなど、欠席者の内訳を報告するときに「○○一士熱発就寝!」などと報告する。一般の看護婦さんとかも使う言葉である。 ◆ また、沖縄方言でもあるらしい。 ◇ あとさ、沖縄の人は熱が出たら、熱発っていうさ~。本土は発熱。。。。最初、熱発っていってたら、みんな、はぁ~~?状態。。。。でも、この前、医者のカルテみたら、熱発ってかきよった!!! 沖縄の人かね~~~??? ◇ ちなみに熱が出ることを沖縄では、熱発(ねっぱつ)と言います。「今日、熱発なので、会社を休ませてください。」 こんな風に使います。 ◇ ネイティブ沖縄の皆さん 「熱発」は標準語ではないよ 方言です 正しくは「発熱」ですからね ◆ というわけで、だれかの日記に、たとえば「ちょっと前から熱発して、呼吸もだんだん苦しくなってきた」とあるのを読んだ場合に、その作者が、なにゆえに「熱発」というコトバを用いているのかを知るのはそう簡単なことではない。競馬好きなのかもしれないし、医者なのかもしれないし、自衛隊員であるかもしれないし、沖縄出身者であるかもしれないし、あるいは? ◇ 午後四時半体温を験す、卅八度六分。しかも両手なほ冷、この頃は卅八度の低熱にも苦しむに六分とありては後刻の苦さこそと思はれ、今の内にと急ぎてこの稿を認む。さしあたり書くべき事もなく今日の日記をでたらめに書く。仰臥のまま書き終る時六時、先刻より熱発してはや苦しき息なり。今夜の地獄思ふだに苦し。雨は今朝よりふりしきりてやまず。 |