MEMORANDUM

  いえ、全然!

◆ 2004年1月13日22時40分ごろ(つまり昨日の夜だ)、ワタシはなにをしていたかというと、渋谷駅南口のバスターミナルで、京王バス「渋63系統」中野駅行きの左側一番前の席に座り、『週刊アスキー』(1月27日号)を読みながら、バスの発車を待っていたのである。60ページ、進藤晶子の連載インタヴュー記事のところ。「今週のゲスト」は柄本明。

柄本 そうですねえ。うちの両親って、ふだんからずっと映画の話しかしないような人たちだったんですよ。
  進藤 ん!? ご両親は映画関係のお仕事だったんですか。
  柄本 いえ、全然!

◆ 「いえ、全然!」 そのとき誰かが確かにそう言った。「いえ、全然!」 もちろんそれは柄本明ではなかった(彼がこのバスに乗っているはずがない。いや乗っていてもおかしくはないか・・・)。いやいや柄本明もそう言ったのだろうが、それは雑誌のなかのハナシで、ワタシが直接耳にしたわけではない。ややこしいハナシで恐縮だが、では誰が? 辺りを見渡すと、なんのことはない、バスの運転手がそう言ったのだった。定刻までまだ時間のある運転手が、ワタシの肩越しに『週刊アスキー』を盗み見て、なぜだか、それを声に出して読んじゃったのである! て、そんなことがあるわけない。本当のことをいうと、「このバスはもう最終ですか?」と乗車口で尋ねた女性に、「いえ、全然!」と運転手が答えただけのハナシなのだった。それにしても、こんな偶然ってあるんだなあ。とはいえ、二度とはないだろうと思う。

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