MEMORANDUM
2004年01月


◆ ・・・なんて言い方があるんだなあ、あちこちのウェブ日記を見てそう思った。

◆ たまたま京都に帰省していたワタシは、そう思ったついでに、なんだかヒメハジメみたいなコトバだなあ、とも思った。このあやしいコトバは関西のひとでも平気で使っているのだろうか、そんなことが気にかかった。ついでに「のりたま」というコトバも思い出して、これは懐かしかった。みなさん、今年もよろしく。

◆ 正月に実家で、見るとはなしにテレビを見ていたら、SMAP の番組にゲストで黒柳徹子が来ていて、「ザ・ベストテン」のハナシで盛り上がっていたのがあった。ジャニーズの先輩グループの映像を流して、思い出話をあれこれしゃべっていた。で、どのグループが話題になっていたときかは忘れたけれど、中居くんが、おもしろいエピソードを新たに思い出したらしくて、「もひとつ言ってもいい?」と発言して、そのハナシをし始めた・・・

◆ そのエピソード自体も憶えていないのに(二三日前のことだぞ!)、この「もひとつ言ってもいい?」というコトバだけは印象に残っていて、なんでかなあ、と考えてしまった。

◆ 学生時代には、飲み会の席ではいつでも、こんな流れだったような気がする。なにか話題がひとつ出ると、それで各自がいろいろなことを思い出し、また考えて、ああだこうだ、ああでもないこうでもない、とハナシが無限に広がってゆく、そんな雰囲気のときに出るのが「もひとつ言ってもいい?」というコトバだったような気がする。その場の流れに配慮して、自分ばっかりしゃべってしまうことを気にかけてつつも、抑えきれないしゃべりたい欲望! 少しは遠慮して、はにかみながら、それでも「今を逃せば後はない」とばかりに、発せられる「もひとつ言ってもいい?」。年をとり、いまではそんな雰囲気の飲み会も少なくなった。誰もがが気を使い過ぎてしゃべらなかったり、あるいは誰かがひとりごとをまくし立てるばかりで・・・。

◆ そんなことを考えつつ、ここは自分のページだから誰にも遠慮はいらないはずなのに、それでも気持ちの上では、いつでもつぶやいているようなのだ。「もひとつ言ってもいい?」

◆ 銭湯の帰り、風呂上りにビールでも飲もうと、家への道を逸れて、コンビニへと向かうと、静まり返った街角で、突然「クソババア!」というオヤジの怒声が聞こえた。いやなヨッパライだ、と思う間もなく、続いて千鳥足の中年の女性に出くわした。なるほどクソババアに見えないこともないか。いずれにしても、あまり気分のいい光景ではない。こんなことならビールを買わずに、家に戻ればよかったな。ビールを飲みながら、そんなことを考えた。ヱビスの黒。うまい。

◆ 成人式の思い出はない。参加しなかったからだ。といっても、あえて欠席したわけではなくて、ただお誘いが役所から来なかったのである。当時は招待されていない席に出るほど厚かましくはなかった。どういうことかというと、大学受験で浪人したしたワタシは、それまで過ごした京都を離れ、ハタチを札幌で迎えることになった。そのまま京都にいれば、その年度の成人式に参加できたはずなのだが、札幌では、どうしたわけだか、成人式の対象が京都とは一学年(前に)ずれていて、ワタシにはすでにその対象者でなかったのだった。

東京都23区の街路樹
イチョウ40,521
プラタナス類36,982
サクラ類24,089
ハナミズキ22,997
トウカエデ15,638
クスノキ14,078
マテバシイ12,443
ケヤキ12,312
ヤマモモ10,434
10エンジュ類9,729
◆ たとえば、通学や通勤で最寄の駅へと歩く道のり、そこにはいくつか大通りがあって、毎朝その光景を目にしているはずなのに、では「それらの通りにはどんな街路樹が植えられているか?」といざ質問されてみると、答えることができない。そんなことがあるだろう。朝は急いでいて余裕がないから、かもしれない。では帰り道はどうだろう? もう暗くなっているから、やはりわからない。そういうこともあるかもしれない。では今度の日曜日、もしお天気だったら、じっくり見てみるとするか。

◆ 東京都では「街路樹マップ」を刊行していて、それを見ると、都内のどの通りにどんな樹木が植栽されているかが一目でわかるようになっている。仕事がら、都内をトラックで走り回っているので、この地図をヒマなときに拡げてみると、なかなかおもしろい。甲州街道(国道20号線)のケヤキ並木は夏には緑のトンネルで、車で走っていても気持ちのいいものだが、これは明大前あたりから延々調布市内までざっと8キロもの並木道である。また山手通りの初台交叉点をすこし南に下ったあたりに、トチノキが何本かあって、その濃い緑の葉がよく目についていたのだけれど、これもちゃんと地図に載っているのがうれしい。あるいは(ニセ)アカシア、札幌でよく見たこの樹も井の頭通りの吉祥寺のガードを越えたあたりにあるようで、今度通ったら確認しておこう。

◆ 東京23区の街路樹ベストテンを『Tokyo 街路樹マップ 2003』(東京都建設局公園緑地部計画課編集)から表にしてみた(左)。ちなみにこの地図、都庁で買える。1,110円はチト高いか?

◆ “April is the cruelest month”(四月は一年で一番残酷な月)で始まるエリオットの詩は、もしかしたら引越屋のハナシかもしれないと、そんな馬鹿げたことを考えさせるほどに、引越屋の4月は忙しい(いや、一番忙しいのは3月だった)。しかし、1月はかなりヒマである。移動の季節にはまだ早いし、この時期に引越す必要があるとしても、たいていの人は、新年を新居で迎えたいと考えるから、少々無理してでも年末のうちに終わらせてしまう。そんなわけで、こんな時期に引越すなんて人は、すこし注意が必要である。本当は年内に引越すつもりだったんだけど、準備が間に合わなくて・・・。こういう人は、えてして、荷造りも間に合わなくって・・・、ということになりがちで、徹夜したんだけどね、エヘヘ、と笑って済ませられてはかなわない!

◆ ずいぶん以前に、引越にまつわるハナシを「引越閻魔帳」と題して書こうと思って、そう予告もしたことがあったけれど、それっきりになってしまっていた。エヘヘ。年も改まったことだし、ムカシのことは忘れて、心機一転、タイトルも新しくして、引越のことを書いてみようと思う。題して「注文の多い引越屋」。なかなかよくできたタイトルだ、と自画自賛。あいかわらず中身はまだない。

◆ 2004年1月13日22時40分ごろ(つまり昨日の夜だ)、ワタシはなにをしていたかというと、渋谷駅南口のバスターミナルで、京王バス「渋63系統」中野駅行きの左側一番前の席に座り、『週刊アスキー』(1月27日号)を読みながら、バスの発車を待っていたのである。60ページ、進藤晶子の連載インタヴュー記事のところ。「今週のゲスト」は柄本明。

柄本 そうですねえ。うちの両親って、ふだんからずっと映画の話しかしないような人たちだったんですよ。
  進藤 ん!? ご両親は映画関係のお仕事だったんですか。
  柄本 いえ、全然!

◆ 「いえ、全然!」 そのとき誰かが確かにそう言った。「いえ、全然!」 もちろんそれは柄本明ではなかった(彼がこのバスに乗っているはずがない。いや乗っていてもおかしくはないか・・・)。いやいや柄本明もそう言ったのだろうが、それは雑誌のなかのハナシで、ワタシが直接耳にしたわけではない。ややこしいハナシで恐縮だが、では誰が? 辺りを見渡すと、なんのことはない、バスの運転手がそう言ったのだった。定刻までまだ時間のある運転手が、ワタシの肩越しに『週刊アスキー』を盗み見て、なぜだか、それを声に出して読んじゃったのである! て、そんなことがあるわけない。本当のことをいうと、「このバスはもう最終ですか?」と乗車口で尋ねた女性に、「いえ、全然!」と運転手が答えただけのハナシなのだった。それにしても、こんな偶然ってあるんだなあ。とはいえ、二度とはないだろうと思う。

◆ 東京の銭湯には、こんなポスターが貼ってあることがある。横尾忠則の作品もあったりする。このポスター展覧会なんかで見るより、風呂屋で見たほうが絶対にいい(と思う)。風呂上りのふやけた状態で見ると、毎度毎度なんとも奇妙な感覚が味わえる。このポスターは東京都浴場組合が銭湯のPR用に毎年作成しているもの。《東京都浴場組合:ポスターギャラリー》によれば、写真のポスターは左が1999年で、右が2003年のもの。

◆ 「goo」、これは何と読むか? たいていのひとは「グー」と読んでいるのではないかと思う。「Yahoo!」は「ヤフー」である。では「kagoo」はどうだろう? 「カグー」か? いや、これは「カゴオ」と読んでほしい。というのも、知り合いに「籠尾」さんがいるからで、自分でもローマ字表記の「kagoo」はなんとなくヘンだなと思っていたらしい。それが、あるとき横尾忠則のローマ字も「yokoo」だということに気がついて、ちょっとウレシかった・・・。さっき横尾忠則の銭湯ポスターのことを書いたときに、そんなハナシを聞いたのをふと思い出した。

♪ 雨音に気づいて 遅く起きた朝は
  まだベッドの中で 半分眠りたい

  荒井由美「12月の雨」

◆ 雨も降ってないし、12月でもないけれど・・・。いやあ、今朝はマイッタ。目を覚ますと、7:46 だった。日曜なので、早起きに思えるかもしれないが、ワタシはあいにく今日も仕事で、バスと電車で1時間はかかる場所に、8時にいなきゃいけないのだった。目ぼけた頭はのんきにも、「まだ間に合うんでは?」としばらく考えていたようでもあるが、間に合うわけがない。さっそく会社に電話をかけて、「今日は休みます。理由は聞かないで下さい」と告げて、また一眠りする。そうできたら、しあわせな日曜日だったのに! 一年に一度はこんな日がある。ああホントに申し訳ない。

◆ 昨晩はパソコンとにらめっこしているうちに、知らない間に寝てしまった。実を言うと、二日連続である。打ちかけの文章がいくつかそのまんま。使っているのはデスクトップのパソコンなのに、どうしてそんなことが可能なのかというと、モニターがコタツの上にあるからで、眠たくなると(あるいは疲れると)、その場で寝転んでしまう。たいていは、しばらく休憩してまた起き上がるのだが、どうしたものだが、朝まで起きなかった。そうして、いつも何を書こうとしていたのか、わからなくなってしまうのである。いやはや。