◆ この時季、赤い実をつける植物は数多くあって、とてもじゃないけどほとんど区別がつかない。例外はナナカマド、オンコ(イチイ)、ハナミズキなど。画像は「みずき通り」のハナミズキの赤い実。 ◇ 〔朝日新聞:天声人語(2007/11/20)〕 過日の本欄で、ハナミズキをほめた。春の花、秋の葉、赤い実と年に3回楽しめる多芸ぶりのことだ。引き合いに出した桜を「春の一芸」と書いたところ、「秋の桜も捨てがたい」とのお便りを何通かいただいた。 ◆ ワタシも、天声人語子のように、 ◇ 先日の「MEMORADUM」で「ミズキ」のことを書いたところ、水木しげるのペンネームの由来についてのお便りをいただいた。 ◆ というような文章を書いてみようかと思ったが、いっこうにお便りが来ないので、書こうにも書けない。さしあたり「お便り」に似たもので代用すると、 ◇ 神戸市兵庫区水木通に、風呂屋が開業すれば水木湯となり、小学校が開校すれば水木小学校となり、自動車修理工場は水木モータースの看板を掲げ、ふらっとこの町に現れて住みついた武良茂青年は、水木しげるを名乗ることになった。 ◆ ああ、なるほど、そうでしたか。神戸に水木通という地名があるんですね。ワタシはてっきり「水木しげる」の水木は、かれがいっとき経営していたアパート「水木荘」から取られたのかと思ってました。敷地にミズキが植えられていたから水木荘という名がついたんだろうなとも。そうではなくて、水木通に住んでいたから水木になったんですね。それから、アパートの名も水木通にあるからこそ、水木荘になったんですね。まあ、水木通なんだから、水木荘の近くにもミズキは生えていたかもしれないけれど。じゃあ、ワタシが参照した《Wikipedia》の記述は、ちょっとばかり正確さにかけますね。そう思って、もう一度、引用した《Wikipedia》を読みなおしてみると、 ◇ 〔Wikipedia:水木しげる〕 ペンネームは、紙芝居作家時代に、当時経営していたアパート「水木荘」から周りに名付けられた。〔中略〕 募金旅行の途中で立ち寄った神戸市兵庫区水木通のアパートで家主に持ちかけられた話に乗り、借金の肩代わりを条件にこのアパート「水木荘」を譲り受け、貸家経営を始める。アパートの住人に紙芝居作家がいたことから、紙芝居の語り手として名人だった鈴木勝丸の阪神画報社に所属し、また加太こうじを紹介され、紙芝居作家として作品を描く。ペンネームの「水木しげる」は、鈴木が本名を覚えてくれず、いつまで経っても「水木さん」「水木さん」と自身を呼ぶため、それに従ってつけた。 ◆ あれれ、しっかり「神戸市兵庫区水木通のアパート」とも書いてありました! こりゃ気がつきませんで、失礼しました。ほかの資料も見てみると、 ◇ 〔神戸新聞:兵庫人 挑む〕 日本漫画界の巨星水木しげる(85)は戦後の神戸で、紙芝居作家から出発した。一九四九年、兵庫区水木通にあったアパートを買い取り、「水木荘」と命名。その経営と画業で身を立てる決意をした。 ◆ 「水木荘」というのも、水木しげる自身による命名だったのですね。もともと水木荘という名だったのかと思ってました。 ◆ そうすると、今度は、この神戸市兵庫区水木通の地名の由来が気になってくるわけですが、ネットでちょっと調べてみましたが、よくわかりません。この水木もひょっとしてハナミズキだったりして? あと、巡視船みずきの由来もあいかわらずわかりません。ご存じの方は、お便りください。 |
このページの URL : | |
Trackback URL : |