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◆ テレビドラマの主題歌で、ドラマの内容をすっかり忘れてしまい、さらにはドラマのタイトルまでわからなくなってしまったあとでも、妙に記憶に残っている曲がままあって、そのひとつが、『中卒・東大一直線 もう高校はいらない!』(1984年TBS)の主題歌、THE MODS の『バラッドをお前に』。 ♪ お願いだ Baby ◆ ちょっとカッコいい。このリフレインが時々アタマのなかで鳴り始めることがあって気にはなっていたのだが、最近ネットで歌詞検索というようなこともできるようになっているのを知って、ようやく曲のタイトルやらドラマのタイトルやらが判明して(それでもこんなドラマを見た記憶はあいかわらずよみがえらない)、すこしすっきりした。ついでに、先のリフレインの直前の歌詞も見てみると、 ♪ 知らぬ間に 手を汚したぜ ◆ この部分はイマイチな感じ。「お前の嫌いな仕事」とはなんだろう? 「手を汚した」とか「この街を長く離れることもある」とか、まるで指名手配犯みたいだが、もしそうなら、歌詞の彼女じゃなくても、そんな仕事を好きにはならないだろうし、耐えきれないだろうから、よくわからない。まあ、なんらかのヤバイ仕事ということだろうか。答えのでない詮索はやめておこう。 ◆ 歌詞の文脈から切り離せば、「お前の嫌いな仕事」というものはあれこれ個人的にはあることだろう。とりあえず現代の日本では、職業に貴賎はないということになってはいるけれど、個人の好き嫌いまで規制することはできない。 ◆ ・・・とかなんとか、「嫌いな仕事」をめぐってあれこれ検索していたら、とある掲示板の《旦那がキライ》というスレッドに出くわしてしまった。 ◇ 私も旦那が嫌いです。憎いです。毎日、死んでくれないかと願っています。 ◆ とか、 ◇ 私は以前自分を殺す事ばかり考えていましたが、最近、旦那が交通事故や会社の機械にでも挟まれて死んでくれれば…と考えるようになりました。 ◆ とか、 ◇ 私も旦那が嫌いです。というか、嫌いの域を越えて存在そのものを受け入れることが出来ません。 ◆ ううん、なんなんだろう、これは? のんきにバラードを歌ってる場合じゃないぞ! |
◆ 食傷といえば、セミを食する文化もあるらしいけれど、残念ながらワタシは食べたことがない。抜け殻なら比較的食べやすそうな気もするが、どうだろう、などと思っていたら、「漢方薬でもある「セミの抜け殻」でふりかけを作ってみた」ひとがいた。 ◇ さっそくご飯にふりかけて食べた。…うまい。もう一度書くが、うまい。本当においしくて、ご飯が進むこと進むこと。ついつい二杯も食べてしまった! おかかでもゆかりでものりたまでもなく、セミの抜け殻。なんてオリジナルな味なんだろう! ◆ なんでも、近所のガキンチョに変人扱いされながら、抜け殻を48個も集めたそうだ。 |
◆ 『臨機応答・変問自在』 という新書を読んだ。作者の森博嗣(ひろし)という 「ミステリィ」作家はかつて国立大学工学部の「教官」であったそうだ。 ◇ 大学の教官として授業を行うようになって既に二十年近くになる。最初の頃はとにかく勉強した。人に教えるためには自分の知識に自信を持たなければならない。計算方法にも判断にも、慣れていなければならない。言葉を知っているだけでは不足で、その実質を知っている必要があるからだ。学生よりもちょっと知っているくらいでは、どきどきしてしまうだろう。 ◆ で、がむしゃらに勉強したことで、こんな感慨を抱くにいたる。 ◇ しかし、こんなに勉強したら、教師は学生よりもどんどん賢くなってしまうではないか。これでは、学生はいつまでたっても先生には追いつけない道理になる。 ◆ ワタシは大学の教師でもなく、「とにかく勉強した」こともないが、似たようなことを感じることがままある。 |