MEMORANDUM

  どこか似ている

◆ どこか似ている。7月28日と2日後の30日に撮った写真。ハナムグリと酔っ払い。

◆ どこが似ているって、まず姿勢が似ているし、向きも同じ。

◆ それから、それぞれに付したコメントも似ているのだった。ハナムグリも酔っ払いも、「どこかへ行ってしまった」のだった。ハナムグリは自力で、酔っ払いは他力で。

◆ このような仰向きの姿勢を見ると、それがあまりにも無防備だからか、まず気になるのは、その生死だ。この虫は死んでいるのか? この人間は生きているのか? まあ、このハナムグリを見たときは、最初から脚をジタバタさせていたので、生きていることはわかっていたのだが、酔っ払いの場合は、微動だにしなかったので、遠目からは生きているのかどうかなんともいえないのだった。ふつう、こういう格好で車輌の座席に寝そべっているのは、酔っ払いだと思っているから、酔っ払いと書いたのだが、もしかしたら、酔っ払いではなかったかもしれない。急病人であったかもしれず、駅員も対応に困っただろうが、おそらくマニュアルがあるのだろう、終着駅に着いても降りようとする意思を見せなかったその乗客は、そのまま回送電車に乗せられて、どこかへ行ってしまった。その「どこか」は、まさか「あの世」ではないと思うけれども。

◆ ハナムグリは、仰向けのまま元の姿勢に戻れないのを、ワタシが見るに見かねて、ひっくり返そうと体に触れたとたん、ジタバタさせていた脚をピタっと静止させて、一瞬死んだふりをしたけれども、そのうち(お礼の意味だろうか、ワタシの腕によじ登ってきたりもしたあとで)、なにごともなかったかのように、どこかへ行ってしまった。

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