MEMORANDUM
2006年08月


◆ 7月31日、京王よみうりランドの駅前で、仕事帰りのサラリーマン二人とすれ違いざま、その会話の一部が耳にはいった。

◇ 「スワローズは全然ダメだねえ」

◆ 聞こえたのはこれだけ。ヤクルトが話題になっているところからして、このふたりは熱心なプロ野球ファンなんだろうな、と思いつつ歩いていると、今度は女の子の声。

◇ 「おかあさん、ツバメがたくさんいるよ」

◆ 電線の上には、数十羽の小鳥。ほんとにツバメがたくさん。してみると、さっきのサラリーマンもこのツバメを見たのだったか。ああ、たくさんのスワローズ。

◆ 8月4日、神宮球場にヤクルト×中日戦を(もちろん、タダ券で)観に行く。試合は最終的にはヤクルトが9対7で勝ったが、ホームランがヤクルト5本、中日3本(福留のランニングホームランを含む)の計8本も飛び出す乱打戦。残念ながら、古田兼任監督の 「代打、オレ」 はなし。

◆ で、ヤクルト打線がホームランを打つだびに、マスコットたちが出てきて大騒ぎ。マスコットはスワローズだから、もちろんツバメなんだけど、遠くから見ると(中日側外野自由席)、どうもペンギンに見えてしまって困った。ちなみに、マスコットは、つば九郎、つばみ、燕太郎(えんたろう)の3人(羽)。なかでもお兄さん格のつば九郎は、なまいきなことに、自分のブログ(《つば九郎ひと言日記》)まで持っている。のぞいてみると意外におもしろい。写真はそこから拝借。

◇ つば九郎 - 1994年登場。スワローズのヘルメットをかぶったツバメ。尻が重いせいか、じれったいほど動きが鈍い。12球団のメインマスコットで唯一ユニフォームを着ていないため、背番号なし。名前は公募により決定され、ツバメの別名 「つばくろ」 と9回・9人で行う野球の性質を合わせた名前となっている。「つばぜり合いに強く、苦労しながら接戦をものにする」 という意味も込められている。
ja.wikipedia.org/wiki/東京ヤクルトスワローズ

◆ スワローズの由来についてはご存知の方も多いと思う。1950年、ヤクルト球団の前身である国鉄球団の結成にさいして、当時の国鉄東海道線の花形特急列車 「つばめ号」 にちなみ、そのチーム名をスワローズとしたわけ。他に愉快な異説も伝わる。

◇ 国鉄が球団を持つことになったとき、球団名は 「コンドルズ」 にしようという動きがありました。ところが、確かに強そうな名前ではあるけれども国鉄がコンドル(混んどる)では話にならないということで、いつもゆっくりスワローズ(座ろうズ)に落ち着いた・・・というのです(笑)
kotoba.livedoor.biz/archives/50341967.html

◆ (いまでも)ヘアピンカーブを走るといつも、ヘアピンの形が思い浮かぶ。そして、このカーブはどれくらいヘアピンに似ているだろうかという期待にわくわくする。基本的には、ヘアピンカーブはヘアピンの形に似ている(and vice versa)。でも、その似方には程度の差があって、ちょっとしか似ていないものからそっくりなものまで、それこそピンからキリまで。ヘアピンカーブと書いてあるのにヘアピンにまったく似ていないカーブにはがっかりさせられる。逆に、ヘアピンそっくりなヘアピンカーブを見るといつも、「ほんとにへアピンにそっくりだなあ」と変な感動をしてしまう。もちろん、ヘアピンに似ているからヘアピンカーブと呼ばれるわけだが、「こんなに似てていいの?」と心配になったり。

◆ こどものころ、ヘアピンカーブということばをヘアピンということばより早く覚えた。男の子にさしあたってヘアピンの必要はなかったから、それほど不思議なことでもないと思う。いつだか忘れたが、あるとき、ヘアピンカーブを通りながら、ふと「ヘアピンみたいだな」という考えがどこからかやってきて、それから、「そうか、ヘアピンカーブとはヘアピンに似ているカーブのことなんだな」ということに初めて気がつき、とても感動した。そのことはよく憶えている。

◆ ヘアピンカーブを走るといつも、あのひとのヘアピンを思い出す。と、ホントはこんな書き出しでこの文章を始められるとよかったんだけど、あいにくワタシにはヘアピンにまつわるエピソードはひとつもない。ワタシがヘアピンということばで思い浮かべることができるのは、その極端に細長いU字形をした形体のみで、用途やら価格やらデザインやらその他もろもろの実生活にもとづくイメージのいっさいがが欠けている。そのことを返す返すも残念に思う。

◆ オンライン辞書でヘアピンカーブを引くと、

ヘアピンカーブ 〔和 hairpin+curve〕 鋭く折れ曲がっている道路のカーブ。長U字形のヘアピンに形が似ているのでいう。
三省堂 『大辞林』

◆ ここで、「和」 とあるのがちょっと気になった。この辞書によると、ヘアピンカーブは和製英語であるらしい。疑問に思って調べてみると、“hairpin curve” は英語圏でふつうに使われているようだ。“hairpin corner” “hairpin turn”、あるいは “hairpin bend” ともいうらしい。

◇ A nearly 180-degree turn in a road, trail, or ramp is called a hairpin turn (also hairpin bend or, if in a trail, a switchback). It is named for its geometric resemblance to a type of hair pin known as a bobby pin.
en.wikipedia.org/wiki/Hairpin_turn

◆ おともだちのおタネさんが書いている。

◇ しかし暑い。午後の昼寝は汗で私の全身の形が床にできていた。KEEP OUT の黄色いテープで囲まれそうだ・・・
02.members.goo.ne.jp/home/otane-2-1/diary/a/628.html

◆ 暑い。まったく暑い。外も暑いが、部屋のなかも暑い。外での仕事もツライが、最近はむしろ休みの日がツライ。体を動かして汗が出るのならまだいいが(気持ちよかったりもする)、寝転んでいるだけで汗だくになるのはなんだか許せない気がする。

◆ 今日は休みで、これという(暑さから逃れる)計画も思いつかないまま、ダラダラと一日中部屋にいた。そして、ダラダラと汗をかいた。

◆ パソコンででたらめに音楽を聴いている。たとえば、THE POLICE の “Can't Stand Losing You”。失恋の歌で、延々と繰り返される “I can't” がいじましい。

♪ I can't, I can't, I can't stand losing
  I can't, I can't, I can't stand losing
  I can't, I can't, I can't, I can't stand losing you
  (耐えられないよ、耐えられないよ、別れるなんて
  耐えられないよ、耐えられないよ、分かれるなんて
  耐えられないよ、耐えられないよ、キミと別れるなんて)

◆ ワタシもつられて、口ずさみたくなる。

♪ I can't, I can't, I can't stand the heat!
  I can't, I can't, I can't stand the heat!!
  I can't, I can't, I can't stand the heat!!!
  (耐えられないよ、耐えられないよ、この暑さには!)

◆ また、たとえば、キャンディーズの 「暑中お見舞い申し上げます」。

♪ はやくあなたに会いたくて
  時計をさかさにまわしてます
  今年の夏は 心もはずむ
  不思議な 不思議な夏です
  暑中お見舞い申し上げます

  キャンディーズ 「暑中お見舞い申し上げます」(作詞:喜多條忠)

◆ 時計の針を逆に回してしまうと、約束の時間からどんどん遠ざかるように思うのだが、違うのだろうか? それはさておき、ワタシからも、暑中お見舞い申し上げます。暦の上では、明日が立秋。

◆ 毎日せっせと写真を撮って「PhotoDiary」に載せている。この「PhotoDiary」というのは「コトバで綴る日記に写真をつけたもの」という意味ではなくて、「コトバの代わりに写真で綴る日記」という意味なので、たいていの場合、その写真を撮った時刻と場所以外の説明がない。だから、ワタシ以外のひとには状況がわかりにくいことも多々あるだろうけど、こどものころに日記をつけ始めてはいつも三日坊主で終わってしまった、そんな苦い経験がありもするので、無理はしないつもりでこういうカタチに落ち着いた。

◆ そういうわけで、個人的には、時刻と場所さえ記録しておけば、「あの日はなにをしていたんだっけ」とか「どこどこに行ったのはいつだったっけ」ということもすぐに調べられるので、それで満足している。タイトルをつけることもあるが、それは検索しやすいようにつけているだけなので、しゃれたタイトルをひねり出す趣味は特にない。ネコの写真には「ネコ」とつける。

◆ それでも、ときどき特定のタイトルが自然に浮かんでしまう写真があって、そんなときには、思わせぶりなような気もするが、その浮かんだタイトルをそのままつけることにしている。たとえば、この写真がそうだ。タイトルは「隠居丸の隠居」。海岸からやや遠く、一艘の船が石段の上に留め置かれている。船の名は「隠居丸」と読める。ちょっと珍しい船名。近所の隠居したじいさんが道楽の釣りのためにこの船を買ったものだろうか? そして、そのじいさんも数年前に亡くなって、船に乗るものももうだれもいない。じゃあオレも隠居して道楽の・・・はて、オレの道楽はなんだろう? 趣味のない老後はつまらんからな。そんなことを日なが考えるうちに、隠居丸の上には草が生え・・・。

◆ こんな物語をでっち上げては悦に入る。このタイトルの意味はそんなところ。悪くはないタイトルだと自画自賛。そのほか、自分で気に入っているタイトルとしては、

◆ 「スナック三姉妹」(左)とか、「運命の赤い糸」(右)とか。

◇ ボスニア人でサラエボ出身のオシム。現役時代は身長191センチ、体重90キロの巨漢を生かし、センターFWとしてフランスのクラブでも活躍。64年の東京五輪では旧ユーゴの代表として出場して日本戦で2得点を決めている。
gendai.net/?m=view&g=sports&c=040&no=22704

◆ サッカーの日本代表監督がジーコからオシムに代わった。オシムはサラエボ(Sarajevo)生まれだそうだ。サラエボは、1992年、旧ユーゴスラビアから分離独立したボスニア・ヘルツェゴビナの首都である。ボスニア生まれのオシムをボスニア人と呼ぶことは可能だが、これは民族(エスニックグループ)に由来する呼称ではない。

◇ The country is a homeland to three ethnic "constituent peoples": Bosniaks, Serbs and Croats. Regardless of ethnicity, a citizen of Bosnia and Herzegovina is usually identified in English as a Bosnian.
en.wikipedia.org/wiki/Bosnia_and_Herzegovina

◆ ボスニア・ヘルツェゴビナは、民族的には、イスラム教のボシュニャク人(Bosniaks)、正教のセルビア人(Serbs)、カトリックのクロアチア人(Croats)からなる多民族国家であって、ボスニア紛争でこの三者が凄惨な内戦を繰り広げたことは記憶に新しい。

◇ 住民はボシュニャク人が48%、クロアチア人が14%、セルビア人が37%などである。 それぞれの民族の差異は宗教と歴史的経緯によるものであって、血統や言語の面ではあまり差が無い。
ja.wikipedia.org/wiki/ボスニア・ヘルツェゴビナ

◆ そういえば、先のワールドカップにはセルビア・モンテネグロのチームも出場していたが、

◇ セルビア・モンテネグロのモンテネグロ共和国議会は3日夜、独立を宣言した。同共和国は5月21日の国民投票で独立賛成派が辛くも勝利し、セルビア共和国との国家連合を解消して独立することを決めた。モンテネグロは88年ぶりの独立を果たし、第2次大戦後に6つの共和国で構成した旧ユーゴスラビア連邦が完全に解体した。
www.nikkei.co.jp/news/main/20060604AT2M0400604062006.html