◆ 今日は仕事が早く終わったので、川崎市市民ミュージアムで開催されている「日本の幻獣」展というのを観てきた。そのなかに、いつのものかはわからないが、「印度国 海漫竜」と題された図版があって、左端に「セイロン島ニ於テ生捕」との文字が読める。印度国セイロン島、か。 ◆ スリランカには行ったけれど、よく考えてみると、スリランカのことはなにも知らない。たとえば、その歴史。もちろん、スリランカがかつてセイロンと呼ばれていたことは知っているけれど、インドの属国であった時期があったのかどうか、となるとよくわからない。在日スリランカ大使館のサイトによれば、 ◇ スリランカは古代から、様々な名前で知られている。ギリシャ人は「タプロバネー」と、アラブ人は「セレンディブ」と呼んでいた。昔の植民地時代は、ポルトガル、オランダ、イギリスはそれぞれ、「セイラオ」、「ゼイラン」、「セイロン」と呼んでおり、おそらく「シンハラドゥウィーパ」に由来している。スリランカは古代の「輝く島」という土地固有の意味がある。 ◆ ポルトガル、オランダ、イギリス。これが、16世紀以降、セイロン島を支配してきた国々の名前。 ◇ Occupied by the Portuguese in the 16th century and the Dutch in the 17th century the island was ceded to the British in 1802. As Ceylon it became independent in 1948; its name was changed in 1972. ◆ 1948年にイギリスから独立し、スリランカとその国名を変えたのは1972年のことである。 ◇ インドの南にぽっかりと浮かぶ島・スリランカは北海道を一回り小さくしたほどの大きさで、1972年の新憲法公布とともに「セイロン」から現在の名前に改名されている。 / 世界地図を見てのカタチからして、「インド洋に落ちた一滴の涙」とか「インドから落ちたマンゴー」などと揶揄されるが、実際には語源通りの「光り輝く島」、「歴史ある国」というのがぴったりの印象だ。 ◆ 「インド洋に落ちた一滴の涙」、あるいは 「インドから落ちたマンゴー」、どちらもなんとも美しい詩的表現で、けっして「揶揄」などではない。とくにマンゴーの比喩が秀逸だと思うけれど、日本語以外でこの表現を見つけることができないでいる。涙の方が一般的なようで、英語では「Teardrop of India」という表現をよく見かける。 ◇ Sri Lanka is shaped like a giant teardrop falling from the southern tip of the vast Indian subcontinent. ◆ それにしても、北海道より小さな島だったのか。外務省のデータによると、 ◇ 65607km2(北海道の約0.8倍) ◆ おまけに、《国土地理院》 のデータ(平成15年10月1日時点)によると、北海道の面積は 77982.31km2、九州 36733.48km2、四国 18298.14km2 だそうだ。なるほど。なんとも正確そうな数字である。 ◆ おまけのおまけ。「教えて! goo」の質問より。 ◇ 知り合いがこの冬に北海道を旅行したときに聞いた話らしいのですが・・・。 / 北海道の面積は実は本土の面積とそんなに変わらない。ただ日本地図はバランスを考えて今の様に描かれているというのです。 // このことについて詳しくご存知の方がいらっしゃったら教えてください。 |