MEMORANDUM

《発言小町》のアルコール依存症がらみのトピにこんなのも。

◇ 一人暮らしの独身アラフォ?女です。朝、会社へ行く前缶ビールを一本飲んでしまいます。もともとお酒は好きですが、朝から飲むなんて・・・ まして平日に・・・ 〔中略〕 これってアルコール依存症ですよね。
komachi.yomiuri.co.jp/t/2009/0607/244349.htm

◆ 知り合いにこんな女性がいたら、ワタシなら、

◇ 仕事や心身に支障がないのであれば無理してやめる必要はないと思いますよ。『新世紀エヴァンゲリオン』の登場人物『葛城ミサト』さんのようで、とっても魅力的です。

◆ とでも、答えてしまうのではないかと思うけれども、本人がそのことに後ろめたさを感じているようなので、やめた方がいいのだろう。こんなレスもあった。

◇ まともな会社なら飲酒して通勤なんて即クビですよ? 社会人失格です。

◆ 「まともな会社」に勤めたことがないので、そんなものかなと思うばかりだが、「まともな会社」を「即クビ」になることと「社会人失格」になることとの関係がよくわからない。「会社人失格」なら、よくわかるけれども。《Wikipedia》に「社会人」という項目があったので見てみると(デキはあまりよくない)、

◇ 現代日本のような会社社会(会社と社会が同一視されるような社会)にあっては、社会人になることは会社員になることとほぼ同義化されており、会社組織に所属して一定の雇用上の地位を得ること(例えば正社員となること)を指し示すことも多い。
ja.wikipedia.org/wiki/社会人

◆ それにしても、「社会人」を失格になったら、いったい何になるのだろう? 「社会」が取れて、「人(ひと)」に戻るのだろうか? そのことが気にかかる。

◇ Il faut toujours être ivre. ― Baudelaire

◆ 「いつでも酔っていなければならぬ」とボードレールは言った。それを真に受けて、できるかぎりは酔っていよう、と殊勝にも心がけているワタシは、たまたま目にした、《発言小町》の、

◇ 30代前半の既婚女性です。主人はお酒が大好きです。逆に私はお酒が飲めないのでアルコールの事が全くといって良いほどわかりません。主人の普段の生活はというと、夜ご飯を食べるときに必ず
・缶ビール350ml・・・1本
・缶サワー350ml・・・1本
は必ず飲みます。これに芋焼酎だったりハイボールだったりを少ないときでグラス1杯、多いときで2杯は飲みます。1週間のうち週に連続2日は休肝日を設けさせています。まず1つはこれが飲みすぎか?そうでないのか?ということを聞きたいです。それと、主人は何かあるごとに毎日のように「ビール飲みたい」とか「お酒が・・・」とかを口に出します。主人は料理を作るのが好きなんですが、何で作るかといえば「お酒のつまみになるから」という理由です。休肝日の日にも「ビール飲みたいなぁ」とか「お酒飲んじゃダメ?」と聞いてくるので「休肝日なんだからダメ」と言って飲ませることはしませんが、そんなに毎日のように「ビールが」とか「お酒が」と言われるとアルコール依存症なんじゃないか?と疑いたくなります。主人に「毎日アルコールの事ばかり言うなんてアルコール依存症なんじゃないの?」と言った事があります。そしたら主人は「アルコール依存症ってのは手が震えたり、お酒を飲むときに手じゃなくて口を先に持っていく人だ。自分はそんな事しないからアルコール依存症じゃない。それに健康診断をしても悪いところなんて全く無いから大丈夫。」と怒って言いました。

komachi.yomiuri.co.jp/t/2009/0430/237339.htm

◆ というトピを読んだりすると、「週に連続2日は休肝日」だとぉ?、そもそも「休肝日」などというふざけたネーミングが気にいらない、新聞の休刊日だってせいぜい月に1度だろう、などと考えてしまうので、

◇ 全然OKな範囲です。晩酌程度の量って感じがしますが・・。

◆ というレスには、大いに賛同するけれども、

◇ トピ主さんのご夫君は適度を超えてますね。依存症かどうかの判断は摂取量には関係ありません。欲望をコントロールできないのが依存症です。「飲んじゃダメ?」とトピ主さんに尋ねるご夫君に「自分で我慢できないのはアルコール依存症よ。」とおっしゃってみてはいかがでしょう。

◆ などというレスを読んだりするともういけない。「自分で我慢できないのはアルコール依存症よ」などと言われる筋合いなどどこにあるというのか? 酒の飲めない嫁が勝手に作った基準に合わないからといって、アルコール依存症扱いされるとは! 経済的な事情で「休肝日」というならわからないでもないけれども。

◆ ちょっと気分転換。

◇ 東京のソバ屋のいいところは、昼さがり、女ひとりでふらりと入って、席に着くや開口一番、「お酒冷やで一本」といっても、「ハーイ」としごく当たり前に、つきだしと徳利が気持ちよく目前にあらわれることだ。
杉浦日向子「昼の酒」(杉浦日向子とソ連編『もっとソバ屋で憩う』,新潮文庫,p.192)

◆ たかだか「缶ビール350ml1本」「缶サワー350ml1本」を、酒の飲めない嫁を前にひとりで飲むよりも、どうせひとりで飲むなら、ソバ屋でちょっとひっかけてから帰宅したほうがいいのでは? なに? そんな小遣いはもらっていない? なに? 「缶ビール」とあるのはウソで、ホントは発泡酒?

◆ そういえば、こんな短歌もあった。

◇ 「アルコール依存症」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの

◆ いや、違ったか?

◆ ビリー・ジョエルで思い出した。もっと驚いたおじさんがいた。ミッシェル・ポルナレフだ。2007年、フランスで34年ぶりのコンサートツアー開催、といったニュースを見たときの画像に驚いた。

〔朝日新聞〕 巨大なサングラスと澄んだ甘い歌声で、60年代にデビューし一世を風靡(ふうび)した団塊世代のアイドル、ミッシェル・ポルナレフ。表舞台から遠ざかっていた人気歌手が、34年ぶりに祖国フランスで公演ツアー中だ。62歳とは思えないエネルギッシュな舞台と変わらぬ歌声で、連日超満員の会場を沸かせている。
www.asahi.com/culture/music/TKY200704100244.html

〔RFI Musique〕 Chemise blanche, gilet noir et pantalon de cuir noir, la silhouette s’est un peu épaissie, mais les boucles blondes et les lunettes blanches sont bien celles de la légende.
(白のシャツ、黒のベスト、黒の革ズボン、体の輪郭は少々厚みを増したが、金髪の巻き毛と白のサングラスはまさに伝説のそれだ。)

www.rfimusique.com/musiquefr/articles/087/article_16785.asp

◆ 少々(un peu)、か。ワタシも腹のあたりが「少々」ふっくらとしてきた。気をつけねば。

◆ このポルナレフ、2007年の「パリ祭」(7月14日)では、エッフェル塔の脚元のシャン・ド・マルス広場で、無料コンサートを行い、サルコジ大統領を含む60万人以上のファンが集まったとか。

◆ 左:ポルナレフとサルコジ。中:パリ祭のコンサートで「シェリーに口づけ」を歌うポルナレフ。右:「愛の休日」を歌う、少々厚みが増す前のポルナレフ。

〔CNN〕 「ストレンジャー」など数々の大ヒット曲を持つ米歌手ビリー・ジョエル氏(60)と妻ケイティ・リー・ジョエルさん(27)は17日、共同声明で離婚すると発表した。
www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200906180003.html

◆ というニュース記事を見て驚いた。驚いたのは、記事の内容ではなく写真だった。

◇ 私のビリー・ジョエルは、あの太ったオジさんじゃありません。
plaza.rakuten.co.jp/tmkmusic/diary/200812210000/

◇ 久しぶりに見るビリージョエルは、すごく太っていて別人みたいだった。〔中略〕 あんなのビリー・ジョエルじゃない。
blogs.yahoo.co.jp/baltucame/22110105.html

◆ そんな感じで、「これがビリー・ジョエル?」と驚いたのだった。けれど、コンサートを観に行ったひとは、口をそろえてる。「けれど、歌声は変わらない」。

◇ ステージに立っていたのは、昔ビデオで観たお兄さんではなく、ちょっと太ったジャン・レノみたいなおじさんでしたが、歌声は以前と変わらず私の心を癒してくれました。
clickclick.exblog.jp/3964411/

◇ 外見はジャン・レノやブルース・ウィルス通り越して、太ったレーニンのようになってしまった。でも歌声と鍵盤を踊る指先は、相変わらず素晴らしい。
blog.livedoor.jp/bach2005bach/archives/50686318.html

◇ 久しぶりに見たビリー・ジョエルはハゲ上がってるし太ってるし典型的なイタリアン人生を歩んでるようです。でもね、声がほとんど変わらないんです。逆に太った分だけ声の伸びが良くなったような・・・
blog.ac4u.jp/?eid=157077

年とったし太ったし、色々アクシデントあったみたいだけど、歌声はぜんぜん衰えてない!
allure.blog6.fc2.com/blog-entry-221.html

◆ どんなものかとワタシも聞いてみた。2006年11月、東京ドーム、曲は「ピアノマン」。すてきなビリーおじさん。

◆ 消えてなくなったもの。「平成の大合併」にともなって、多くの市町村名も消えてなくなった。たとえば、2003年3月17日の写真を昨日編集し直したのだが、その日に訪れた茨城県の撮影地の住所がすべて、撮影当時と現在とでは変わってしまっている。

・筑波郡谷和原村小絹 → つくばみらい市小絹(2006年3月27日)
・結城郡石下町新石下 → 常総市新石下(2006年1月1日)
・下館市二木成 → 筑西市二木成(2005年3月28日)

◆ カッコ内の日付で、つくばみらい市、常総市、筑西市が誕生し、谷和原村、石下町、下館市が消滅した。

◆ 左のお城の天守閣みたいな建物は、かつては石下町地域交流センター、いまでは石下町がとれてただの地域交流センター。右の「下館第三児童公園」は、筑西市になったいまでもそのままの名称であるようだ。6年も前の写真の整理をするのも楽ではない。

◆ 以前、「筑西市」というタイトルで似たようなことを書いた。

◆ 以前、「消えてなくなる」という記事で、公衆便所の落書きが消えてなくなったハナシを書いたが、ほかにも数多くのものが消えてなくなってしまったことだろう。

◆ 2003年3月11日に見た「中華そば三好」はもうない。

◆ 「ファミール」という名のアパートやマンションを見るたびになんともいえない気分になる。

◇ ファミール。何ともマンションの名前としてはスタンダードな感じである。意味のわからなさ、恥ずかしさの薄さなど、パーフェクトな名前と言えるのではないか。まあ全部のマンションがファミールになっても困るけど。
www.ishidamaggie.com/mansion/ha2.htm

◆ このファミールというのはいったい何語なんだろう? 建物名以外にもファミールはあちこちにあって、

〔岡山県倉敷市・ファミール歯科〕 「ファミール」=フランス語で「家族(Famille)」という意味です。
www.famille-dc.jp/rinen.html

〔兵庫県加古川市・キッズ&レディースリサイクル ファミール〕 「ファミール」はフランス語で、「家族」という意味です。
www.famille-net.com/shop_photo.asp

〔長野県小諸市・ファミールテニスサークル〕 ファミールとはフランス語で「家族」という意味です。
famille.ojaru.jp/circle_1.htm

◆ 上記の3つのサイトでは、フランス語の「famille」から名づけたと明言している。URLにも「famille」が含まれている。つぎの2つはよく意味がわからない。

〔神奈川県横浜市・デイサービス ファミール寿苑〕 ファミールとはフランス語の名詞化(家庭的な)からきています。
www7b.biglobe.ne.jp/~famil/

〔埼玉県行田市・家族葬専用式場 ファミール行田〕 家族(Family)のための部屋(Room)、その名もファミール。
www.gyoda.co.jp/sikizyo/famile.htm

◆ 「フランス語の名詞化(家庭的な)」とはなんだろう? 「Family」に「Room」を足せば「その名もファミール」になるのだろうか? URLには、それぞれ「famil」「famile」とあって、何語だかわからない。さらにわからないのが、これ。

〔栃木県宇都宮市・ファミールしばた(りんご農園)〕 フランス語のファミーユ(家族)とアムール(愛)のダブル・ミーニング法(ひとつの表現の中に二つの意味)により家族愛的な雰囲気を表現するため『ファミール』と名付けました。
www.u-agrinet.jp/resource/rsc037.php

◆ ダブル・ミーニング法? 「愛(amour)」は「(ー)ル」だけか? どうせなら、「ファムール」のほうがいいんじゃないか? よくわからない造語法だが、フランス語の「famille」のカタカナ表記を「ファミール」ではなく「ファミーユ」としていることには注目していい。

◆ じっさい、フランス語で英語の「family」に相当する「famille」の発音は、「ファミール」ではなく「ファミーユ」に近い。南仏の都市「Marseille」は「マルセイル」ではなく「マルセイユ」だし、革命の発端となった「Bastille」は「バスチール」ではなく「バスチーユ」。

◆ だから、わざわざフランス語を持ち出して、「ファミールは家族という意味です」などと書くのはやめてほしい。いい加減に「なんとなくファミリーみたいな感じでつけました」というのであれば、納得する。