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◆ 辺見庸の『もの食う人びと』から。元従軍慰安婦の金さんは、「当時の味で記憶しているのは?」と聞かれ、 ◇ 連行の途中、大阪の屋台で食べた「かけウドン」と彼女は答えた。 ◆ それで、うどんが食べたくなった。関西のうどん。 ◇ その味を言うならば一体に関西の食べものは淡味ということになっていて、それならばうどんの汁も淡味だから旨いのだということになりそうであるが関西のうどんはうどんそのものが淡味のせいでうどん粉臭いのとは反対に何かあの白玉というものをうどんの形に仲ばしたものを食べている感じがする。〔中略〕
◆ 以下、おまけ。《青空文庫》で見つけた林芙美子の小説から。 ◇ 絹子は信一をいいひとだと思つてゐる。何かいい話をしなければならないと思つた。さうして心のなかには色々な事を考へるのだけれども、何を話してよいのか、少しも話題がまとまらない。 |
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◆ 夏といえば、怪談である。妖怪である。一つ目小僧であり、三つ目小僧である。二つ目の小僧は妖怪ではない。たんなる人間である。 ![]() ![]()
◆ こんなハナシをしても、いっこうに涼しくならない。では、クモの目はどうだろう。 ◇ 眼だ眼だ。おそろしい蜘蛛の眼だ。 ◇ There have been a lot of movies with giant spiders in them. One of the things that makes them look so creepy is all those eyes they have. But is that just something from the imagination of Hollywood? ◆ How many eyes does a spider have? クモの目、いくつあるか知ってる? ◇ 蜘蛛には、いくつ目がありますか? 私は、二つと思ってるんですが・・・ ◇ 理科の時間に習ったような気もしますが、すっかり忘れてしまい(笑) 恥ずかしながら、ずっと、2個だと思っていました^^; ◆ 答えは8個。なかには、6個のも4個のも2個のも0個のものもいるらしいから油断がならない。あるサイトには、 ◇ It gets easier to count the eyes when the spider isn't so hairy. This flower spider (Diaea variabilis) is a good example.
◇ うーん、しかし実にどうも、何か変な感じですね。昆虫と比べても、より「マシーン」というか、異質なものを感じます。 ◆ そんな気もする。やっぱり暑い。 |
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◇ 熱心な教師がいる。何事も疑問を持つところから学ぶことは始まる。一つでも二つでもよいから、毎日、なにか疑問を考えてくるように……。そんな宿題を出された。 ◆ じっさいのところ、イカとタコが結婚すると、生まれた子(イカタコ? タコイカ?)の足は何本になるのだろうか? いや、じっさいには、イカとタコはあんまり仲がよくなくて、結婚などしないのかもしれないが、むりやり結婚させるとすると、何本足の子どもが生まれるのだろうか? まんなかをとって、9本だろうか? それとも、どちらが父親かで違ってきて、8本ないしは10本になるのだろうか? 小学生でもないのに、そんなことを考えてみたのは、奇数の9本というのは、なんだかバランスが悪そうな気がしたからで。足が左右に生えているなら、右も左も同じ本数のほうが動きやすいだろう。けれど、イカとかタコの足はどのように生えているのだったっけ? 左右はあんまり関係ないんだったっけ? よくよく考えてみると、イカのこともタコのことも、なんにも知らずにただ食べていただけなのだった。今度、函館に行く予定だから、じっくり観察してみることにしよう。夏休みのいい宿題だ。函館にはバターコーヒーを出す喫茶店もあるそうだ。 |
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◆ 《Yahoo!知恵袋》にこんな質問。 ◇ コーヒーにバター?? 友達の家に遊びに入ったら、コーヒーを作ってくれました。コーヒーに砂糖とミルクを入れるのは普通ですが、その後にバターも入れてました。そういう飲み方も一般的にあるのですか?? 私は初めてだったので驚きました。皆さんのお宅ではコーヒーにバターは入れてますか? ◆ ベストアンサーに選ばれた回答がこれ。 ◇ 辺見庸さんの「もの食うひとびと」によると、インドネシアだったかコーヒーの産地ではコーヒーに砂糖がいいかバターがいいか尋ねられるそうです。私はまだやったことありませんが、これを機会に一度試してみます。 ◆ インドネシアではなくエチアピア。「砂糖かバターか」ではなく「塩かバターか」。以下、『もの食うひとびと』の当該箇所の引用。 ◇ 〔……〕 近くの食堂「ムスラク」に入って本場もののコーヒーを注文してみた。 ◆ これと同様のコーヒー・セレモニーの体験記が《EarthTribe:コーヒーセレモニー》でもステキな写真入りで読める。花や線香はなかったようだが。 |
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◆ エチオピアには塩コーヒーがあるらしい。 ◇ 見ていたらモカの香りが風に乗ってやってきた。
◇ 塩キャラメルコーヒー!! 塩なんだかキャラメルなんだかコーヒーなんだか良く分から無いよね~~・・・。 ◆ ジョージアの缶コーヒーなんだけど。キャラメルの味がして、塩の味がして、それからコーヒーの味もする。そんな感じで、けっこういける。まだ販売してるのだろうか? ◆ 明治天皇も塩コーヒーを飲んだことがあるらしい(《月に叢雲花に風:明治天皇と塩コーヒー事件》) ◇ 日本では英国風にコーヒーはミルクと砂糖を入れた状態で給仕されるが、この日は誤って砂糖の代わりに塩が入れられていた。明治天皇は一口ごくりと飲み、顔をしかめた。天皇はさらにもう一度口をつけた後、憤然として席を立ったため、散会となった。 ◆ どうやらお気に召さなかったらしい。あと、塩コーヒーダイエットなんてのもあるらしいが、どうでもいい。 |
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◆ 8月17日、日本記者クラブ主催の党首討論会で、 ◇ 〔MSN産経ニュース〕 麻生太郎首相:漢字の誤読につきましては、これは単なる読み間違いであってみたり、メガネをかけずにすっと読むと間違えたりするということもあるんだと思っておりますんで、これは軽率、一言で言えばそういうことになるんだと思います。〔中略〕 いずれにしましても、一連の発言というものが不必要な政治不信を招くことになった、政党に対する不信を招くことになったという点に関しましては、私どもとしておおいに反省しているところです。 ◆ かけるとふりがなつきで漢字が見えるようになる特殊なメガネもそのうち発明されるのかもしれないが、ふつうの老眼鏡にはそんな機能はついていないだろうから、メガネをかけたからといってなにも変わりようがないだろうと思うのだが、もしかすると、もともとの原稿にはふりがながついていて、メガネをかけなかったから、そのふりがなが小さすぎて読めなかった、という意味なのかもしれない。しかし、それならば(原稿を棒読みするだけならば)、演説なり答弁なりを口頭で自らすることをあきらめて、すべて文書で配布してしまったほうが、手間もかからずいらぬ批判もあびずにすむ。それにしても、どうしてかくも頻繁(はんざつ、ではなく、ひんぱん)に漢字の誤読を繰り返すのか? ◇ 中学の時山の手線に乗っていて、「日暮里」を普通に「次はひぐれざとか」と母に言ったら、母はすごく恥ずかしかったようで、すぐに訂正されました。そう、私みたいな漢字を読めない人間は、読めない漢字が文章に出てきてもあまり気にならないんですよね。それを読めないと意味が分からない文章なら調べますが、見ただけで大体意味が分かる漢字であれば、読み方が分からなくてもスルーです。上記「ひぐれざと」のように漢字にとりあえずの読みを当てて、読めればそれで本人的には満足なんです。麻生総理も多分その感覚をお持ちかと思います。そのほかの記事とかで「音読みと訓読みを組み合わせて読む言葉はあまりないのに…」といった記述がありましたが、我々のように漢字を読むのが苦手な人種は、そんな音読みとか訓読みなんてあまり気にしていません。読めるようにつなげて読むだけなんです。だから踏襲を「ふしゅう」と読めるんでしょう。〔中略〕 なんでみんな漢字が普通に読めるのかしらね、麻生総理…。 ◆ 日暮里(にっぽり)を「ひぐれざと」と読むのは、たんに東京の地理に疎いというだけで、漢字の読み方としては間違いだとはいえないだろう。ワタシにも日暮里を「ひぐれさと」と呼んだ同僚がいたことをなつかしく思い出しながら、「漢字にとりあえずの読みを当てて、読めればそれで本人的には満足」、「読めるようにつなげて読むだけ」というすいぶんとすなおな自己分析を読むと、なるほどそういうことなのかもしれないなあ、とかなり納得をした。 |
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◆ あさぼらけ。4時53分、ミンミンゼミが鳴き始める。4時56分、新聞配達のバイクの音。ミンミンゼミは早起きだ。新聞屋さんは早起きだ。それから、ぼくも早起きだ。夏休みの宿題をはやく終わらせなくっちゃ。30年前の。いまでもときどき夢にみる。 |