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◇ 父はそれっきり危篤状態に入ってしまった。 ◇ 私の少年時代、小樽の赤岩の近くに住んでいたことがあり、夏休みといえば、よく赤岩の海岸にでかけたものだ。海水浴より、アワビやウニという、海の獲物が中心であった。 ◆ なかにし礼は1938(昭和13)年生まれで、姉は7つ年上。達本外喜治(たつもとときじ)は、1913(大正2)年生まれで、姉は5つ年上。白いお尻と大きなお尻。 ◆ ワタシにも姉がいるが、とくに書くべき思い出はない。 |
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◆ 甲子園が終わると、気が抜けたように涼しくなった。夏も終わりだろうか? 64年前の夏のことを、なかにし礼が自伝的エッセーで書いている。 ◇ ソ連軍数十機が満州牡丹江(ぼたんこう)を爆撃したのは、昭和二十年八月十一日の午前十時であった。 ◇ 八月十五日、無蓋車から見上げるハルビンの正午の空は絵の具を塗ったように真っ青であった。 ◆ 1945年8月11日、牡丹江、快晴。1945年8月15日、ハルビン、快晴。8月15日、この日は、日本も快晴だった。そのことを、「青空の記憶」でちょっと書いた。 ◆ ローセキ(蝋石)のことも「道路の落書き」でちょっと書いた。 ![]() ![]() ◆ のらくろのこととハルビン(哈爾濱)のことは、まだ書いてない。そういえば、無蓋車(屋根のない貨物車)もつい先日、久しぶりに見た。写真を撮っておけばよかった。 ◆ 読むのが遅い。1ページにも満たない文章を読むのに、ずいぶんと時間がかかる。ゆっくりとしか読めない。 |
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◇ 世界をできるだけ単純な公式に還元しようとする宇宙論や哲学あるいは数学と、キノコにはまだ未知の種類が数千種もあるという、世界の多様性に喜びを見出す博物学と、学問にも両極があることを知ったのは、学生時代であった。 ◆ 両極端な「火星人」と「金星人」。その属性をさまざまな用語で言い表すことができるだろうが、たとえば、抽象的と具体的。 ◇ あなたの話は具体的なのでわかりにくい。もっと抽象的に話してください。 ◆ と言った数学者(吉田耕作)もいるらしい。「火星人」的発言の最たるものだろう。逆に、オタクと呼ばれるひとたちはみな、その対象がなんであれ、「金星人」的素質があるだろう。かれらはみな、一般的なもの、共通したもの、平均的なもの、法則的なもの、論理的なもの、といったものよりも、例外的なもの、独自なもの、突出したもの、差異のあるもの、非論理的なもの、といったものの方を好むのである。たとえば、虫を好きな理由を聞かれた養老孟司は、 ◇ 論理が立たないことがたくさんある所が好き。要は、わけが分からないから好きなのです。 ◆ と答えている。「火星人」と「金星人」の中間でほどよいバランスを保っているのが、「地球人」ということになるが、では、「土星人」はどこに位置するだろうか? たぶん、「火星人」からは遠い。「金星人」からも遠い。さらには、「地球人」からも遠く離れて、宇宙にひとり。さみしくはないか? |