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◇ 犬には多くの種類がある。そして、言うまでもないことだが、その総てが犬である。これはかなり思いがけないことだ。しかし、もっと思いがけないのは、その多くの種類の犬を、我々が総て犬と見做すことができるということだ。 ◆ ワタシもつねづね同じ疑問を抱いていた。 ◇ 現在、世界には700~800の犬種があるといわれています。ジャパンケネルクラブでは国際畜犬連盟(FCI)の公認している331犬種を公認し、そのうち176犬種を登録しており、これらの犬種の繁殖の指針とするために犬種(スタンダード)を定め、血統を管理し、ドッグショーを開催しております。 ◆ これほど多くの種類の犬がいるというのに、それぞれの形態がけっして似ているわけではないというのに、セントバーナードとチワワも、ブルドッグもシェパードも、どうしてすべて犬だと思うことができるのだろう? 「ワン」と鳴くからだろうか? まったくもって不思議である。などと思っていたら、おもしろい記述に出くわした。狆 (ちん) のハナシである。 ◇ 古代以来、江戸時代になっても、日本には犬を室内で飼う習慣はなかった。それが狆だけは例外で、室内で飼われていた。そのため、狆は犬とみなされておらず、犬と猫の中間に位置する動物と認識されていたらしい。 ◇ The Japanese do not look on pugs as dogs. They speak of “dogs and pugs” (inu ya chin), as if the latter formed a distinct species. ◆ そんなことがあってもいいだろう。こんなサイト記事も見つけたが、これはどうだろう? ◇ ちんは猫のようでもあり、犬のようでもあり不思議な動物ということになり、猫と犬の中間の動物のようなので、けもの編に中と書いて「狆」という漢字が出来たのです。 |
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◆ たまにテレビを見ると、バラエティ番組やなんかで、出演者の発言がいちいち字幕スーパーになるのが、目障りでしようがない。いま 『日刊ゲンダイ』 で 「エンタの神様」 プロデューサーの五味一男というひとが 「ヒットの秘密教えます」 という連載をしていて、あいかわらず拾って読んだだけだが、そのなかで友近にふれて、 ◇ 滑舌もいいですしね。その点は青木[さやか]も同じで、こういう滑舌がいい場合は、スーパーを入れる必要はありませんね。 ◆ などということを言っている。してみると、あのスーパーは滑舌が悪くて、よく聞き取れないおそれのある芸人の場合に表示しているのであるか? それだけとも思えないが、そんなら、そんなやつ最初からテレビに出すなっつうの! |
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◆ こんなことになっているとはつゆ知らず、先日この温泉に一泊し、これがなかなかいい湯だったけれども、それはさておき、湯守というコトバがいいなと思ったのである。そして、これまた先日、ある本を読んでいたら、 ◇ 京都の 「桜守」 として知られる佐野藤右衛門はこう語っている。 ◆ という文章があって、どう語っているかはこれまたさておき、桜守というコトバがあるんだなと思ったのである。そしたら、あれこれいろんなコトバが浮かんできたのである。これは2001年のニュースだが、 ◇ 歌手で女優の西川峰子さんが、隠岐島・海士(あまちょう)町の男性と結婚。彼女のハートを射止めたのは、後鳥羽上皇の墓守を代々つとめる村上さん。イチローと結婚した福島由美子さん以来の、島根発めでたい芸能ニュースでした。 ◆ 湯守、桜守、墓守、それからなにがあるかな? 子守なんてのもあるけれど、これはちょっとつまらない。では、灯台守。 ◇ 難破して、わが身は怒濤に巻き込まれ、海岸にたたきつけられ、必死にしがみついた所は、燈台の窓縁である。やれ、嬉しや、たすけを求めて叫ぼうとして、窓の内を見ると、今しも燈台守の夫婦とその幼き女児とが、つつましくも仕合せな夕食の最中である。ああ、いけねえ、と思った。おれの凄惨な一声で、この団欒が滅茶々々になるのだ、と思ったら喉まで出かかった 「助けて!」 の声がほんの一瞬戸惑った。ほんの一瞬である。たちまち、ざぶりと大波が押し寄せ、その内気な遭難者のからだを一呑みにして、沖遠く拉し去った。 ◆ あとは昔のおはなし。 ◇ あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る 額田王 ◇ わが髪の雪と磯辺の白波といづれまされり沖つ島守 土佐日記 ◇ 淡路島通ふ千鳥の鳴く声に幾夜寝覚めぬ須磨の関守 源兼昌 ◇ 今替る新防人が船出する海原の上に波なさきそね 大伴家持 ◆ 新防人は 「にいさきもり」 と読む。防人は 「崎守」 に同じ。 ◆ イモリ (井守) とヤモリ (家守) はまたいずれ。 |