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◆ 動物園に動物を見に行くひとの割合に比べれば、植物園に植物を見に行くひとの割合はかなり少ないのではないか、と思うけれども、どうだろう。では、なにをしに行くのだ、というひとはちょっとアマタが固すぎる。たいていは、よく晴れた日曜日の朝、今日はなにも予定がないことに思い当たると、それではあまりにもっいない気がして、では植物園にでも行こうか、と散歩がてらに出かけるのである。運がよければ、キタキツネに出会えるかもしれない。北大植物園元園長・辻井達一氏の 『日本の樹木』(中公新書)はながらくワタシの愛読(新)書だったが、最近その続編が出ているのを本屋で見つけ、さっそく購入して、ぱらぱらページをめくっていると、 ◇ 私は火事が好きで(と言っては火事に遭われた方には申し訳ないが)、昔から火事となると気になってよく出かけた。 ◆ という文章に出くわした。樹木の本を読むのは、なにも樹木のことを知りたいためばかりではない。 ◇ 大きな声では言えないけれど、無性に、火事が好きだ。夜空を焦がす炎や、ちょろちょろ燃え立つ焚き火や、風の中の花火など見ていると、火と最初に出会った幼児の頃を思い出す。縁戚の印刷所が火を出して、親に現場へ連れて行かれた。家を出たときから、大きな火柱の立つのが遠くに見えた。近づくにつれ、熱と匂いが、激しくなる。狂乱の人々の横顔を、赤い炎が映し出す。恐ろしさと、美しさが、判別できぬほどないまぜになって、何度も夢に出現し、小便をちびったものだ。 ◆ 火事が好きなひとは意外と多いようで、たとえば、坂口安吾と福田恆存。 ◇ 熱海大火後まもなく福田恆存に会ったら、 ◆ 森茉莉と立川談志。 ◇ 茉莉は若い頃の談志に逢って対談している。近くで火事があったと聞いて茉莉が談志に 「火事好きですか?」 と尋ねたら、談志は目をめいっぱい見開いて 「だあい好き」 と答えたそうだ。 ◆ 佐山一郎。 ◇ 火事と喧嘩は江戸の華という位で、不謹慎ながら、どちらも嫌いなほうではありませんでした。あれは小学生の頃だったか、出動中の消防士に自由ケ丘の沿道から声援を送ったら、暫くして 「カーン、カーン」 と鐘を打ち鳴らしながらのご帰還。真っ赤な車のステップに立つ頼もしげな兄ィが 「さっき『頑張って!』と励ましてくれたのは君だよね。有り難う」。ますます消防ファンになったものです。 ◆ だれかのダンナさん。 ◇ 昨日、夜中の2時に火事があり、サイレンが聞こえて来た時点で、すでに目はキラキラ。トイレに行くフリをして、家を出て火事現場をウットリと見ている。 ◆ だれかのお父さん。 ◇ ちゃきちゃきの江戸っ子(のフリして実は関西人)の我が父は、遠くで消防車のサイレンが鳴る度に、『それっ!火事だ!』と2階のベランダに飛び出し、ベランダから見えない時には自転車ですっ飛んで見に行ったもんです。(車だと現場近くまで行けないからだそうで) ◆ あるいは、消防士さん? ◇ 消防士志望のA君の面接での話。 試験官「消防を志願した理由を教えてください」緊張のあまりまい上がっていたA君のとっさの答え A君:「か、か、火事が好きだからです」放火魔もびっくりの名回答に時間が止まり、空気が重くのしかかったそうです。ちなみに彼は立派な消防士としてがんばっているそうです。 ◆ もちろん、 ◇ 消防士は火事が好きで消防士になったわけではない。被災者に同情して、火事を消す仕事を選んだのだろう。警察官は、殺人や泥棒をやりたくて警察官になったわけではない。被害者に同情して、防犯や捜査活動に従事している。 / 軍人だっておなじだよ。戦争が好きで、兵隊になったわけではない。紛争や戦争の被害を防止するのが職務だよ。 ◆ と考えるひとも当然いるわけだが・・・、どうだろう? ◆ ひょっとすると日本人はみんな火事が好き? ◇ 先日、テレビで田中角栄の元秘書早坂氏が、おもしろいことを言っていました。「日本人というのは火事が好きで、火事だと聞くと、一目散に飛び出して行く。走って行く群集の一人をつかまえ、火事はどこだい?と聞くと、さあ知らねえよ、と答える」。
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◆ ハワイのことをワイハと言ったりする、おともだちのタネさんは、もしかすると、ネタの逆さ言葉かもしれない、とふと思った。 ◇ 永田氏は、疑惑を 「ガセネタ」 と断じた小泉首相に 「ガセとはどんな意味か」とただした。「辞書で調べてみますとね」 と切り出した小泉首相は 「ガセは偽物、ネタは商品。転じてインチキな情報のこと」 「人騒がせ、お騒がせの 『がせ』 と解説する辞書もある」 と、2度も説明。 ◆ だれが(まさか本人ではあるまい?)どんな辞書を引いてみたのかしらないが、オンライン辞書では、 ◇ がせねた 《「がせ」 は偽物、「ねた」 は材料の意の 「たね」 の逆さ読み》 偽の情報。また、いんちき商品。 ◇ がせねた 〔「がせ」 はにせものの意、「ねた」 は 「たね(種)」 の倒語〕 でたらめな情報。 ◆ とある。「逆さ読み」 に 「倒語」、これは 「逆さ言葉」 のほうがより一般的かもしれない。 ◇ 【逆さ言葉】 言葉の音節の順序を逆にしたり、一語を途中で切り、そこで上下を入れ替えたりしていう語。「たね」 を 「ねた」、「はまぐり」 を 「ぐりはま」、「月の鏡」 を 「鏡の月」 という類。隠語あるいは戯れにいう。 ◆ 《小林祥次郎の発掘・日本のことば遊び》(日国.NET)には、さまざまな 「さかさことば」 が取り上げられていて、そこには、 ◇ 子供のころに、「テブクロの反対は何だ」 と言って、ロクブテと答えさせ、相手を六つたたく遊びをなさったかたが多いと思います。 ◆ といった懐かしいコトバや、 ◇ タバコをモクと言うのは、かつては煙がモクモク出るからと思っていましたが、雲の倒語であるそうです。煙を雲に見立てたのです。 ◆ といった、なるほどそうだったのか、というコトバが出ていてたのしい。逆さ言葉というと、ナオンとかパツキンとかパイオツとかビーチクとか、まったくお下品なコトバしか浮かばないワタシは深く反省されられる。 |
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◆ そりゃ、さかなチャンは魚の味方、魚至上主義者だもの。で、ハリセンボンの針の数、ホントはいくつ? ◇ なんと、数えた人がいました。そのときは370本くらいでした。ハリセンボンのハリは、だいたい300~500本と言われています。 ◇ 「ハリセンボン」の名前の由来は、その姿からなのですが、実際の棘の数を数えた方がいるらしく、365~375本と、ちょうど1年間の日数と同じくらいだそうです。 ◆ 400程度の数を数えたくらいで、なにも驚くことはないだろう。ものも10分もかかるまい。ハリセンボンではないが、マンボウのメスは卵を一度に3億個も産むという。これを実際に数えるとすれば、1秒で10個数えるとしても、3000万秒、約10年かかる。これなら驚いてもよいと思うが。似たようなのに、千手観音。 ◇ 千手観音にあった人で、一番最初に手の数を数えた人はえらい。「1,2,3,4・・・うーん千本ですな」ってめっちゃ冷静。それまでは「手いっぱいあるやつ」って呼ばれてたんやろな。 ◆ これもぜんぜんエラクない。 ◇ 「先日、千手観音像を見る機会がありました。見ていて思ったのですが、千手観音は「千の手」と書いて「せんじゅかんのん」と読むのに、私が見た千手観音像は1000本の手はなく、せいぜい数十本でした。そこで、千手観音像の手の数について調べてみてください」 ◆ せいぜい数十本! 正確に数えると、 ◇ 本当に千本の手を付けた作例も有りますが、42本の手で代用する作例が多く、有名な京都の三十三間堂の場合も、42本です。中央の合掌手(本手)の外の40本を25本の代表とし、千本の手として表現します。 ◇ 観音様の手の数を数えますと42本あります。そのうちの2本は薬の入った器をお持ちですから、残りの使える手は40本です。観音様は1本の手で25通りのことが出来るといわれていますので、全部合わせると1000本。ですから千手観音というわけですが、これはもちろん無数、数限りないことを言い表しており、千住観音様は数限りない人を救っていらっしゃるのです。 ◆ 40を数えるだけなら、これはもう、1分もかかるまい。ハリセンボンにハナシを戻そう。 ◇ さて、「指切り拳万 嘘ついたらハリセンボン飲ます 指切った」という文句があるが、子供同士の約束で、指切りをする時の文句。実際、ハリセンボン飲ましたら…。…実は美味い! 沖縄では「アバサー」と呼ばれ、愛されているほど。おいしい魚で、フグの仲間だ。しかも、毒が無いので、フグよりも食べやすい。というわけで、嘘ついて、ハリセンボンを飲ませてもらうのもいいと思います。
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◆ 美国のことを書いたついでに、ほかの国のことも少し。日本語でフランスを漢字で書けば、仏蘭西(仏国)、ドイツは独逸(独国)、イタリアは伊太利(伊国)となるが、中国語では、それぞれ、法蘭西(法国)、徳意志(徳国)、意大利(意国)と表記する。では、ロシア(露西亜)はどうかというと、俄羅斯(俄国)となる。 ◇ 日本では 「露」 と略すロシアを、中国では 「俄羅斯(オロス)」 の略で 「俄国」 というのはちょっとびっくりです。 ◆ 日本でも、かつてロシアをオロシヤと読んでいたことがあったのいうのは、井上靖の 『おろしや国酔夢譚』 でつとに知られていることだろうが、 ◇ あの国を 「おろしあ」 と呼ぶのは日本だけでなく、モンゴル語、満洲語、中国語、朝鮮/韓国語、つまり北東アジアの主要言語に共通していることなのです。モンゴル語や満洲語では 「オロス」、それを中国語では 「俄羅斯」 と音訳しました。だから現代中国語では 「俄国」 がロシアを意味します。で、この表記法は朝鮮半島にも持ち込まれたので、朝鮮/韓国語でも漢字でこの国を表すときには 「俄国」(アーグク)となります(「露」 あるいは 「魯」 というのは日本独自の表記です。中国や朝鮮半島では、おそらく通用しないと思われます)。 ◆ では、なぜロシアをオロシヤと呼ぶのか? ◇ 「おろしや」 という言葉は,ロシアに 「お」 を付けたものと聞きました。では,なぜ,「お」を付けたんでしょう? 「おあめりか」 とか 「おいぎりす」 とは言わないですよね(「おふらんす」 は言うか……)。辞書を見ても載っていないので、ご存知の方、教えてください。 ◆ 「おろしや」 の 「お」 は 「おフランス」 の 「お」 とはもちろん違うけれども、たしかに辞書にその理由までは記されていない(と思う)。 ◇ 我々の祖先は、この国と最初に接したとき、それを 「おろしゃ」 と呼んだ。Rossiya は素直に耳を傾ければ 「オロシャ」 と聞こえるからである。その後、この国の呼称は魯西亜、露西亜、ロシヤさらにはロシアへと変遷した。外務省令によるとは言え、英語の Russia が決定的な影響を与えたものと思われる。 ◆ そう聞こえたから。なんとステキな説明だろう。Rossiya (Россия) の語頭の R (Р) は 「巻き舌」の R なので、 ◇ 江戸時代はロシアのことを 「おろしあ」 と言っていた。ロシア語で 「ラッシーヤ」 と発音する時、はじめの巻き舌の音を聞いていると、あいまいな「お」という母音が、軽く聞こえるような気がしないでもない。 ◆ 発音するときにも、軽く適当に曖昧な母音をつける感じで、「(オ)ロシヤ」 と言えば、ロシア語っぽくなるかも。 ◇ ロシア語といえば、巻き舌の“r”。「ルルルル・・・」 とべらんめえで言えなくて苦労する外国人は多い(はーい)。 ◆ ワタシは巻き舌に苦労したという記憶はないが、それ以前にロシア語を学んだ記憶もない。 ◇ 美國選手柯恩獲得銀牌,俄羅斯選手史露茲卡雅摘下銅牌。 ◆ アメリカ(美國)のコーエン(柯恩)が銀、ロシア(俄羅斯)のスルツカヤ(史露茲卡雅)が銅。そして、「金牌」 (金メダル)を獲得したのは 「二十四歲的荒川靜香」。 |
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◇ 私たち 「Immigarant's Cafe」 は、外国人スタッフが接客するアジアンダイニング(レストラン)です。 ◆ 店名を明かしては 「とある」 と書いた意味もないが、写真はこの店の看板で、 ◇ AMERICAN STYLE SERVICE 米国式接待 ◆ などと、怪しげな中国語で書いてある。アメリカを米国と書くのは日本語で、中国語では美国と書く。《小駒勝美の漢字こぼれ話》 では、 ◇ この 「米国」、中国では通じません。じつは中国でもアメリカはメリケンの略なのですが、メリケンを 「美利堅」 と書くので、アメリカは 「美国」 です。美しい国なんて変な気がしますが意味から考えると 「米国」 というのもずいぶん妙です。米よりも 「麦国」 じゃないか、と思うのは僕だけでしょうか。 ◆ と、これはべつに怪しくないが、《おでかけ.US》 では、 ◇ ちなみにアメリカを表す漢字として日本では江戸末期から明治初期までは 「米利堅」 が使われていました。よく時代劇などで耳にする 「メリケン」 です。その後 「亜米利加」 が使われるようになりました。省略形では 「亜」 は 「亜細亜」 を連想するので、「亜」 を取り次の 「米」 を使って 「米国」 となりました。中国でも同様の漢字が使われていましたが1900年の義和団事件でアメリカが中国を助けたことへの感謝の印として 「米国」 と同じ発音となる 「美国」 (メイグオ)が使われるようになりました。台湾や香港ではアメリカの正式名称として 「美利堅合衆国」 が使われています。 ◆ 義和団事件云々というのがとっても怪しい。また、台湾旅行者のハナシでは、 ◇ 紀念本堂の1階の中央通路に、蒋介石が生前乗用した二台のキャデラックが展示されていて、説明に 「美国」 という文字が書かれてあった。現地ガイドさんに 「美国とはどこの国?」 と尋ねられて、車がキャデラックだから 「アメリカでしょう」 と誰かが答えると、「当時、台湾の人にとってアメリカは憧れの国、美しい国だった。だから「美」なんです。日本がアメリカを「米国」と呼ぶのはわけが分かりませんね」 と博識ぶりを披露してくれる。 ◆ また、韓国を旅行すると、 ◇ 韓国の町中を歩いていたら 「美人会話」 という看板をたびたび見かけることがあると思います。それが漢字で書いてあったり、ハングルで書いてあったりしますが、漢字の場合、もしかしたら 「美人」 と 「会話」 という言葉についつられて変な想像を膨らませる男性の方もいらっしゃるかと思います。そういう方々の楽しい空想に水を差すようで大変恐縮ですが、ここでいう 「美人」 というのは実は 「米国人(アメリカ人)」 のことを指しています。韓国でも昔は、日本と同じでアメリカを 「米国」 と書いていたのですが、朝鮮戦争のとき、多くのアメリカ青年たちが韓国で命を落としてまで助けてくれたことに感謝する意味で 「米」 と読みが同じである 「美」 に変わりました。したがって、「美人会話」 というのは、米国人が教える英会話のことです。ですから、ほんの出来心でお店に入ったら、筋肉ムキムキの男性 「美人」 に英会話を習わされる羽目になるかもしれないので、くれぐれもご注意を! ◆ これまた、朝鮮戦争云々というのがとっても怪しい。まあいいか。 |
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◇ 【パリ10日】 複数の相手とフレンチキスをすると髄膜炎になるリスクが4倍近く高くなると警告する論文が14日のバレンタインデーを前に英国医学ジャーナル(BMJ)オンライン版に出た。髄膜炎は命にもかかわる恐れのある病気。〔AFP=時事〕 ◆ 髄膜炎というのがどういった病気かよく知らないけれども、複数の他人と唾液の交換をすれば、感染症に罹患する確率が高くなるのは当然のハナシで、これはなにも髄膜炎に限らないだろう。 ◇ Although most sexually-transmitted diseases are not transmitted by kissing, the exchange of saliva in a French kiss may increase the chances of catching an orally transmitted disease. Mononucleosis, a disease spread through saliva, is often colloquially refered to as "the kissing disease." ◆ アメリカのコロンビア大学が 《Go Ask Alice!》 という健康質問サイトを開設していて、そこに寄せられたフレンチキスにかんする質問がおもしろい。“Dear Alice” で始まる3つの質問を紹介すると、 ◇ (1) Hey, okay, well I french kissed this guy and I didn't use my tongue. Are girls supposed to use their tongues? If so, which way does it go?? ◆ Alice の回答もおもしろいけれども、長くなるので割愛。それにしても、やはりアメリカは進んでいるなあと感心。日本では、《藤田徳人監修:恋愛科学研究所》 というサイトにこんな質問が。 ◇ ディープキスの仕方を教えて下さい。フレンチキスは経験あるのですが今度ディープキスをするかもしれないのでなるべく詳しく知りたいです。[~14歳] ◆ そうそう、日本でフレンチキスというと、唇への軽いキスだと誤解しているひとも多いようで、桜井亜美(小説家らしい)も、 ◇ 最初は軽いフレンチキス。相手が乗ってきて 「ここだ!!」 と思ったら濃厚なディープ・キス。 ◆ と書いているが、それはさておき、さきほどの質問にたいする回答はというと、 ◇ 私も詳しくは知りませんし、誰にも教わったことがありません。とにかく歯があたらないように唇で歯を覆い、そして自分の舌と相手の舌をからめればいいと思います。 ◆ ああ、がっかりさせるじゃないか! アメリカでは、フレンチキスの仕方にこんなアドバイス(tip)が。 ◇ Don't forget to breathe. |