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◆ 実は、このカルメ焼きなるもの、ワタシは食べたことがない。さだまさしの「木根川橋」という歌で、その名前を聞いたことがあるだけだ。 ♪ もんじゃ焼きのコツ 忘れちゃいませんよ ◆ ついでに、もんじゃ焼きの方も東京に来るまでは食べたことなかったし、そのコツもいまだに会得していない。で、このカルメ焼きは地方によってはカルメラ焼きともいうらしい。 ◇ 戦後の物資欠乏のおり、なぜかキザラ(ザラメの砂糖)が配給になっていました。台所にあるお玉杓子にキザラを入れ少しの水を差します。炭火の七輪にかけてよくかき混ぜて飴状になったら火から下ろし、割り箸に重曹を少しつけすばやくかき混ぜます。うまく膨らんだらもう一度軽く火にかけお玉を裏返しにしてポンとはずします。うまく行くと大きく膨らみ甘くてさくさくした食感のおいしいカルメラ焼きが出来あがります。先日、人形町(東京)水天宮門前の駄菓子屋さんできれいに焼きあがったカルメラ焼を見つけました。子供の頃カルメラ作りの名人と褒められていたことを思い出しながらカルメラ焼に挑戦してみましたが一個もうまく膨らみませんでした。 ◆ なるほど、きれいに作るにはかなりの熟練が必要なようだ。また、宮沢賢治はカルメ焼きのことを「カリメラ」と書いている。 ◇ ひとりの子供が、赤い毛布(けつと)にくるまつて、しきりにカリメラのことを考へながら、大きな象の頭のかたちをした、雪丘の裾(すそ)を、せかせかうちの方へ急いで居りました。 ◆ そうそう、買って帰ったカルメ焼き、けっきょく食べることができませんでした。なぜって、Kさんが食べたそうにしてたから。その代わり、Kさんのカルメ焼きの思い出話をたくさん・・・。 |
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♪ 時間旅行のツアーはいかが いかがなもの? ◆ インターネットの世界とは、なんと奇妙な過去のアーカイブだろう。ネットサーフィンというのはいつでも過去への時間旅行であるが、その旅行先である日付をわれわれ旅行者自身があらかじめ知ることはできない。われわれは目的地にダイレクトに到達する。心の準備などできようもない。だから、いつだって、とつぜん思い知ることになる。 ◇ ・・・急速にアルコールへの依存が深まったこともあり、自分の能力はどんどん低下、何もできなくなりつつあります。こんな形で決着をつけるのは卑怯と思いますが、ほかに手段は思い浮かびません。〔中略〕 アルコール依存は「ゆっくりとした自殺」といいますが、ゆっくりなどしていなかったようですね。 本当にごめんなさい。 ◆ 2003年11月26日、大学の学生寮で同室だった後輩が鉄道自殺をした。そのことを3年後のいま、まったく関係のないことをあれこれネットで調べている途中で初めて知った。3年前に戻って、遅ればせながら、キミの笑顔に哀悼の意を表したいと思う。 |
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◆ めったにカゼをひかない。その 「めったに」 がいまなので、カゼをひいている。ノドが痛い。セキが出る。サムケがする。 ◇ 風邪の原因はウイルス感染で、寒さは風邪の誘因に過ぎないが、古代の中国医学では、風邪(ふうじゃ)の侵入が原因と考えており、風邪と表すのはこれに由来しているそうだ。先人は人体に影響を与える環境を 「風(ふう)」 「寒(かん)」 「暑(しょ)」 「湿(しつ)」 「燥(そう)」 「火(か)」 の六つに分類し、「六気(ろっき)」 と称した。この度合いがひどくなると病気が引き起こされると考え、それぞれを 「風邪」 「寒邪」 「暑邪」 「湿邪」 「燥邪」 「火邪」 と呼んだ。風邪が侵入するツボが風門(ふうもん)だ。背筋が 「ぞくっ」 として、風邪を引きそうになった時、風門を刺激すると予防効果があるという。www.asahi-net.or.jp/~au2t-situ/coramu/huumon.htm ◆ 風邪を 「ふうじゃ」 と読むと、どんなにかわいらしい邪鬼だろうかといろいろイメージしてみるけれど、あいにくまだその姿を見たことがない。〔と書いてしまったあとで、邪鬼と邪気は違うことに気がついたが、これも風邪のせいにして知らぬふり。〕 ◆ 風邪といえば、寺田寅彦に 「半分風邪を引いていると風邪を引かぬ話」 というエッセイがあって、一部を引用すると、 ◇ 流感が流行るという噂である。竹の花が咲くと流感が流行るという説があったが今年はどうであったか。マスクをかけて歩く人が多いということは感冒が流行している証拠にはならない。流行の噂に恐怖している人の多いという証拠になるだけである。 ◇ 流行の初期に慌(あわ)てて罹る人は元来抵抗力の弱い人ではないかと思う。そういう弱い人は、ちょっと少しばかり熱でも出るとすぐにまいってしまって欠勤して蒲団(ふとん)を引っかぶって寝込んで静養する。すればどんな病気でも大抵は軽症ですんでしまう。ところが、抵抗力の強い人は罹病(りびょう)の確率が少ないから統計上自然に跡廻しになりやすい、そうしてそういう人は罹っても少々のことではなかなか最初から降参してしまわない。そうして不必要で危険な我慢をし無理をする、すれば大抵の病気は悪くなる。そうしていよいよ寝込む頃にはもうだいぶ病気は亢進(こうしん)して危険に接近しているであろう。実際平生丈夫な人の中には、無理をして病気をこじらせるのを最高の栄誉と思っているのではないかと思われる人もあるようである。 ◇ 危険線のすぐ近くまで来てうろうろしているものが存外その境界線を越えずに済む、ということは病気ばかりとは限らないようである。ありとあらゆる罪悪の淵の崖の傍をうろうろして落込みはしないかとびくびくしている人間が存外生涯を無事に過ごすことがある一方で、そういう罪悪とおよそ懸けはなれたと思われる清浄無垢(むく)の人間が、自分も他人も誰知らぬ間に駆足で飛んで来てそうした淵の中に一目散(いちもくさん)に飛込んでしまうこともあるようである。心の罪の重荷が足にからまって自由を束縛されている人間は却(かえ)って現実の罪の境界線が越えにくいということもあるかもしれないのである。 ◇ 今に戦争になるかもしれないというかなりに大きな確率を眼前に認めて、国々が一生懸命に負けない用意をして、そうしてなるべくなら戦争にならないで世界の平和を存続したいという念願を忘れずにいれば、存外永遠の平和が保たれるかもしれないと思われる。もしも、いつも半分風邪を引いているのが風邪を引かぬための妙策だという変痴奇論(へんちきろん)に半面の真理が含まれているとすると、その類推からして、いつも非常時の一歩手前の心持を持続するのが本当の非常時を招致しないための護符になるという変痴奇論にもまたいくらかの真実があるかもしれないと思われる。 ◆ カゼをひいても、こんな考えにたどり着けるなら、カゼをひいたかいもあったといえそうだが、ワタシのアタマでは少々無理がある。せいぜい(ぜいぜいしながら)思いつくのは、 ◇ 風が吹けば、風邪を引く。 ◆ かんたんに桶屋は儲からないということである。 |
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◇ 実はこの缶入りのアメには 「サクマ式ドロップス」 と 「サクマドロップス」、2つの種類があることをあなたはご存知でしょうか。 ◆ あれれ、そうだったの? ◇ 「サクマ式ドロップス」 の方は赤色の缶に入っており 「佐久間製菓」 が作っていますが、「サクマドロップス」 の方は緑色の缶に入っていて 「サクマ製菓」 が作っています。 ◆ あれれ、そうだったの? ◇ そもそもこの2つの会社、もともとは同じ会社だったのですが、戦時中に砂糖の供給が止まり、「アメなぞ役に立たないモノ作るとはナニゴトか」 と解散せざるを得なくなり、戦後に会社が分裂。イロイロあったすえに、戦前の社長の息子さんがおこした会社のアメが 「サクマドロップス」、番頭さんがおこした会社のアメが 「サクマ式ドロップス」、ということに落ち着いたそうであります。 ◆ この両者の缶の中身は微妙に異なるらしい。「サクマドロップス」 にはワタシが一番好きだったチョコレート味がない!( 《(サクマ|サクマ式)ドロップスの研究》 ) ◇ 飴がドロップスと呼ばれ、缶に入つてゐた時代。どの色のドロップが出てくるか期待しながら、カラカラと音をたてて出したドロップが、白いハッカや茶色のチョコレートだつた瞬間は、一寸うれしいものでした。 ◆ そうそう、とほとんどこの文章に同意しながら、でもなあ、と思ってしまうのがハッカ味。気がつくといつも最後まで残っているのがハッカ味だった。ほかのひとはどうなのだろう? ◇ ハッカとチョコレートが苦手でしたが、最近では好きになってきました。 ◇ そんな昔からある味の中で嫌いな味、ハッカ味。小さい頃に食べた時はすごく嫌いでティッシュに 「ペっ」 した覚えがあります。今でも捨てはしないけど、あまり好きじゃない味。この味が出た時はハズレを引いた気分です。 ◇ 当時から、ハッカだけは、なぜ仲間入りしているのか非常に不服で、出てくるとよく缶に戻したものです。 ◇ こどもの頃、缶を振って白いハッカが出て来たら、こっそり元に戻したものです。そうしてだんだんと残り少なくなるにつれハッカの確率が高くなってくるのが嫌でした。 ◇ 小さい頃、自分の中でハッカとコーヒーが“ハズレドロップ”と決めていたので、友達からもらうときはドキドキした。なんでかというと、コロンと一回だけ転がして出てきたドロップを食べることになっていたからだ。 ◆ 食べ物のハナシでは、いつでも好きなものより嫌いなもののハナシのほうが盛り上がる。もちろん、ハッカ好きも大勢いるのだけれど・・・ ◇ 私もサクマドロップスのハッカ好き。よく友達がハッカ嫌いって残してるの見るとやるせないよ。 ◇ 私、白いハッカと茶色いチョコレートが好きでさぁ、よく、オネエチャンと取り合いになってケンカしたっけなぁ。 ◆ キリがないのでこの辺で。 |
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◆ 蕪村の「春の海 ひねもすのたり のたりかな」の「ひねもす」を、こどものころ怪獣かなにかの名前だと勘違いしていた人がいたそうだ。怪獣にしてはなんだか弱そうな名前だけれど、どこかにいないか怪獣ヒネモス。 ◆ と思っていたら、谷山浩子に「ここは春の国」という曲があるらしい。その歌詞はというと、 ♪ あれはなんですか あれはひねもすですよ ◆ この歌詞は、彼女がDJをしていたラジオ番組でリスナーから募集したものだとか。今日、海を見た。 ◆ と、ここまでを以前(2002/09/01[2003/06/06])に書いた。はて、どこの海を見たのだったか? 以下、追加。 ◇ ひねもす… 思えば不思議な言葉だ 「ヒネモス」…昔の人は一体何を思って「終日」と書いて「ヒネモス」なんて読んだのかな…ヒネモス その単語から連想できそうなものなんて普通化け物の類いくらいだろう ◆ ヒネモスを生き物だと想像するひとは意外に多いようで、その場合、ヒネモスは怪獣であるよりも海獣であるかもしれない(というわけで、初出のタイトル「怪獣ヒネモス」を「海獣ヒネモス」に改題)。 ◇ 「春の海 ひねもすのたり のたりかな」 一度は聞かれた事があるのでは? そうです蕪村の俳句です。私が初めて聞いたのは、小学生の頃だったと思います。その時に先生が句の意味を説明されたと思うんですけど、興味を引くためか「とある大学生が、この俳句を説明する時に、ヒネモスと言う怪獣がのたりのたりと波間を漂っている情景と言った事があるんですよぉ」という話しをされ、その時点で私の頭の中ではネッシーのような怪獣が波間に見え隠れしている情景が記憶領域のほとんどを占めてしまいました。そのため、後の説明を全く聞いておらず「ひねもす」がなんなのかそれ以来の謎となってしまったのです。 ◇ 多くの人がこの「ヒネモス」をイルカの仲間だと勘違いしているようだけど、知ってる人は知ってるようにヒネモスはイルカではなくアシカ科の海獣です。春になると黒潮に乗って日本の沿岸の浅いところまでやってくるので相模湾でも今の季節はよく見かけます。 ◇ 糸井重里はアタマが良い。知識も豊富である。海の生物にも造詣が深い。『私は嘘が嫌いだ』という著書には、春の海で一日中プカプカ浮いているだけという謎の生物「ヒネモス」についての記述があるが、この『ペンギニストは眠らない』にも、香川県堂浦沖の「ナルト」について触れている文章がある。この「ナルト」の生態もまた、海に浮かんで昼寝をしているとのことなので、「ヒネモス」と同類である可能性もある。 ◇ 春の海には / おかしな動物がいて / 穏やかな波にねそべって / ひなたぼっこをしている / 鰭を口にあてて / あくびなどもするから / 魚類ではないらしい / おっとせい? / 似ているが / ちがう / あれが / ほら / 南蛮から漂流してきた / ヒネモスだ / (春の海ひねもすのたりのたり哉) ◆ 春以外の季節、ヒネモスはどこにいるのだろう? 春になったら、ヒネモスのいそうな海に行って、ヒネモスが波間に寝そべっているのをぜひとも写真に撮りたいものだ。 |
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◆ 昨夜、パソコン(デスクトップ)のキーボードが壊れた。赤ワインをこぼしてしまったのだから、無理もない。 ♪とっても大事にしてたのに こわれて出ない音がある ◆ てな感じだったのが、しだいに ♪ドとレとミの音が出ない ◆ てな感じになり、しまいに、 ♪ドとレとミとファとソとラとシの音が出ない ◆ てな感じになるに及んで、もしかして分解してキレイにすれば直るかも、という幻想をきっぱり捨てた。仕方がないので、今日キーボードを1700円で買ってきた。ああ、もったいない!
◇ 日本ではロスチャイルドの名で知られている名家ですが、一族が世界中に移り住んだことで、各国の言葉で発音されるようになりました。フランス読みではロートシルト。ボルドーにはロートシルトの名の付く格付け1級のワイナリーはふたつ存在します。ひとつは、ここシャトー・ラフィット・ロートシルト。そしてもうひとつが、シャトー・ムートン・ロートシルト。 ◆ 「フランス読みではロートシルト」 というのは間違い。フランス人は Rothschild をロートシルトとは読まない。ロ(ー)トシルドと読むことはある。でも、たいていはロ(ッ)チルドだろう。 ◇ ちなみにフランス音では 「ロッシルド」 か 「ロッチルド」 になります。それがなぜかロートシルト(ドイツ音)やロスチャイルド(英音)をごちゃまぜに使用するので素人には解らないでしょうね。ちなみにソムリエの田崎氏はフランス語のロッチルドを使用するので私もそうしています。つまり、ボルドー1級のだったら、シャトー・ムートン・ロッチルドやシャトー・ラフィット・ロッチルドですね! ◆ で、シャトー・ムートン・ロッチルド。あるいは、シャトー・ムトン・ロチルドとは、 ◇ フランスボルドーワイン格付け第1級ワインのひとつ。5つの第1級格付けワインの中で、唯一第2級から昇格したワインにもかかわらず、その知名度は高い。ワインの味わいもさることながら、毎年、ワインのエチケット(ラベル)を著名な芸術家に依頼していることでも有名。ジャン・コクトー、マリー・ローランサン、サルヴァトール・ダリ、ミロ、シャガール、カンディンスキー、アンディ・ウォーホル、キース・へリング等がオリジナルの絵を提供している。そのため、ワイン愛好家以外にもコレクターが存在し、芸術的価値も高い。 ◇ 毎年、著名な芸術家の絵で飾られることで有名な、シャトー・ムートン・ロートシルト。ボルドー1級格付けのワインのラベル画は、ムートンの紋章である羊や、ブドウ、ワインを題材とし、ピカソやシャガールなど個性溢れる巨匠によって描かれてきました。 ◆ 当代 「1級」 の芸術家によるムートンのラベル画は、たとえば 《Chateau Mouton-Rothschild - The Artist Labels》 でみることができる。 ◇ The artists are paid no money for their work, but given instead a certain number of cases of wine of two different years, obviously including the year they provided the label. ◆ ラベル画を描いた芸術家に報酬の支払いはない。その代わり、ムートンのボトルがプレゼントされるとか。 ◆ ムートンのラベル画にまつわるエピソードは事欠かない。たとえば、1993年のバルテュス。 ◇ このワインには2種類のラベルがあるのでご注意を。元のラベルはバルテュスによる、繊細だが少しもいやらしくはない少女のヌードのポートレートだったのだが、アメリカではネオ・ピューリタンの反対によって使用されなかった。結果として起こったのが、最初のラベルの思惑買い。アメリカに輸入されたムートン=ロートシルトの「公式」ラベル、何も描かれない乳白色のラベルのものより何と50ドルも高い。 ◆ 詳しくは、《ムートンに愛された画家たちを求めて - 第5回バルテュス夫妻》。 ◆ 上の画像は1964年(ワタシが生まれた年)のラベル。イギリスの彫刻家ヘンリー・ムーアの作品。パーカーによれば、この年のムートンは 「大失敗作」 だとか。残念。 |