MEMORANDUM

  カマキリ嫌い

◆ ちょっと前にカマキリのことを調べていて、宇宙飛行士の毛利衛さんがカマキリ嫌いだということを知ったのだったが、その理由についてはよくわからなかった(「カマキリ怖い」)。先日、ブックオフの105円本に毛利さんの文庫本があったので、買って読んでみた。

◇  とくに嫌いなのはカマキリだった。北海道ではあまり見かけないのだが、のちに大学院生になって神奈川県の横須賀で研究生活を送っていたころ、研究室の窓からカマキリが入ってくるのが怖くて仕方がなかった。窓ぎわに液体窒素をばらまいて殺していたほどだ。
 最近知ったのだが、一緒にヒューストンで訓練生活を送っている女性飛行士の向井千秋さんもカマキリが大嫌いなのだそうだ。向井さんの場合は子どものころ遊びでカマキリを殺しすぎたせいで怖くなったらしい。もしカマキリの宇宙実験が提案されたら、こればかりは土井さんにやってもらうしかない。

毛利衛『毛利衛、ふわっと宇宙へ』(朝日文庫,p.47)

◆ 嫌いなことはよくわかったが、その理由についてはやはりよくわからない。とはいえ、その理由をとくに知りたい理由もないので、つづきを読む。宇宙飛行士の候補に選ばれて、札幌から松戸に引越してきた毛利さん。

◇ いちばんのカルチャーショックは、常磐線の殺人的なラッシュだった。最初のうちは、すでに超満員でホームに入ってくる電車にどうやって乗ったらいいのかわからず、何本も列車を見送っていた。あの混雑にはいまだに慣れることができない。いや、あれに慣れてしまったら、人間の根源的な活力とでもいおうか、とても大切なものが失われてしまうような気がする。
Ibid., p.96

◆ ワタシもほぼ同感。むかしはそんなことをよく考えた。いまでも「あれに慣れてしまったら、とても大切なものが失われてしまうような気が」どこかでしている。とはいえ、失われてしまうだろう「とても大切なもの」が「人間の根源的な活力」といったものであるのかどうか。少なくとも、「人間の」という限定は大げさに過ぎるだろう。せいぜい「日本人の」か、あるいは「北海道人の」ぐらいが適当ではないだろうか。たとえば、「乗車率300パーセント」の満員列車を作り出すインドの人々が「人間の根源的な活力」に欠けているとは、とてもじゃないけど、思えない(「電車はディーゼル車」)。ところで、インドの満員列車に痴漢はいるのだろうか?

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