◆ 前に「おサルさん」のことを書いたから、というわけでもないのだけれど、 ◇ 途中下車の切符を大事にしまうと、楠公(なんこう)さんの方へブラブラ歩いて行ってみた。 ◇ 「あたし、お伊勢さんへお詣りして、良うござんしたわ。鶏もいるんですのね。あそこには。」 ◆ 「楠公さん」(湊川神社)とか「お伊勢さん」(伊勢神宮)とか、「さん」づけで呼ばれる神社は多い。お寺の場合はどうだろうと考えてみると、なに、寺院には山号というものがあって、みな「山(さん)」がついているじゃないかと、いう声がどこからかしたが、それは無視して、たとえば、「御坊さん」。 ◇ 御坊さんは少時(しばらく)無住(むじう)であつたが、 ◆ 「無住」というのは住職がいない状態を指すが、「御坊さん」を「おぼうさん」と読むと、意味が通らない。「お坊さん」ではなく「ご坊さん」。「御坊」とは浄土真宗の用語で、現在は「別院」と称する本山の支院のこと。上記の引用の「御坊さん」は東本願寺の岡崎別院のことで、通称が岡崎御坊。御坊を別院と言い換えてみても、ただコトバが変っただけで、なにも理解は深まらない。そもそも宗派の制度を詳しくしらない。コンビニなどの制度でいえば、フランチャイズ店ではなくて直営店、というようなことではないかと思っているのだが、どうなのだろう。とにかく「~御坊」と呼ばれる浄土真宗の寺院は、全国にあって、和歌山県には御坊市がある。 ◇ 市名は、浄土真宗本願寺(現在では西本願寺)の日高御坊(現本願寺日高別院)が約400年前に建立され、地元民がそれを御坊様と呼び親しんだことに由来する。 ◆ ワタシの地元、京都山科にも「御坊さん」がある。ふたつもある。東御坊と西御坊。この東と西は本山である東本願寺と西本願寺の東と西で、山科の西御坊は東御坊よりも東に位置する。 ◇ 〔京都市立音羽小学校〕 「御坊道」というのは,東西本願寺山科別院を「御坊さん」と呼ぶところから来た名前で、 ◇ 山科の東御坊さんでおもちつきや、工作などをして楽しく過ごします ◇ 西御坊さんの四ノ宮川沿いが比較的マシですが、 ◆ 「東御坊さん」に「西御坊さん」、ああ、なつかしい響き。 |
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