◇ ペンギンとホッキョクグマの赤ちゃん誕生 ◆ というニュースの見出しにびっくり。よく読むと、 ◇ 〔MSN産経ニュース〕 和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で、ホッキョクグマとエンペラーペンギンの赤ちゃんが相次いで生まれた。〔中略〕 生まれたのは今月13日。北極と南極に住む動物がくしくも同じ日に生まれた。 ◆ なんのことはない、ある動物園(ではなく、レジャー施設?)で、シロクマの赤ちゃんとペンギンの赤ちゃん(ひな)が同じ日に生まれたというだけのことだった。そうした偶然にも驚くべきであったのかもしれないが、なにしろワタシは、一瞬とはいえ、シロクマとペンギンとのあいだに子どもが生まれた、と思ってしまったのだから、シロクマの子ととペンギンの子が「くしくも」同じ日に生まれたという偶然など、もはやたいしたこととは思えなかった。もちろん、哺乳類と鳥類が番(つが)って子を産むなどということがあろうはずもないので、読み間違うほうがどうかしているのではあるが。 ◆ シロクマとペンギンは交配不可能だが、シロクマとヒグマは交配が可能であるらしい。 ◇ ホッキョクグマは分岐分類学的にヒグマに極めて近い位置にあり、互いに交配して生殖能力のある子孫を残せる。野生でも稀にこのような個体が存在している。このためヒグマとホッキョクグマの生殖的隔離は不完全である。昨今では温暖化の影響もあり、北上してきたヒグマと陸地に上がってきたホッキョクグマの生息域が重なり「ハイブリッド」と呼ばれるヒグマとホッキョクグマの交配種が確認されている。 ハイブリッドは体毛はホッキョクグマのように白いが、盛り上がった肩と土を掘るための湾曲した長い爪などヒグマの特徴を強く受け継いでいる。 |
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