MEMORANDUM

  キイロテントウ

◆ 7月22日。こんなことはいままで一度もなかったから、どうしてなんだか。夜、ウチに帰ると、パソコン机のうえに、テントウムシがいたんである。いや、正確にいうと、コタツのうえなんだけども(そこにパソコンを置いている)。見たこともない黄色いテントウムシ。見たこともないから、ほんとにテントウムシかどうかはよくわからないんだけども。そのキイロテントウ(と勝手に名づける)は、机(コタツ)のうえで動かない。寝てるんだろうか? テントウムシは天道虫というくらいだから、まさか夜行性じゃないだろう。夜だから、寝ていてもあたりまえ。まさか死んでるじゃ? ちょっとつっつくと、動いた。でも逃げない。すぐ近くでまるくなる。いやもとからまるいんだけども。よっぽど眠いんだろう。しようがないので、パソコンでこいつの名前を調べる。テントウムシは種類も多くないだろうから、すぐにわかるだろう。と思ったら、案の定。すぐにわかった。おやおや、このキイロテントウは、そのまんま「キイロテントウ」だった! ちょっとびっくり。なんともわかりやすい名前。

◆ 7月22日。何十年ぶりとかいう日食の日だった。午前中は休みだったが、東京の空はくもっていたので、どうせ見えやしないだろうとあきらめて、部屋で寝ていた。あとでいろんなひとから、くもっていたから逆に肉眼でもよく見えた、というハナシを聞いて、ちょっと悔しい思いをした。その日食の日の夜に、キイロテントウ。もしかしたら、日食を見そこなったワタシのために、「その代わりと言ってはなんだが、俺でどうだい」とばかり、わざわざワタシの部屋を訪れてくれたのだったりして。でも、ワタシがいなかったので、そのまま寝てしまった……。そんな妄想をふくらませながら、キイロテントウを、ティッシュにくるんで、そっと玄関のそとに放す。

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