MEMORANDUM

  トルコ玉

◇ 五月のはじめの、たそがれどき。ほの白いこの建物の周辺に見える空は、異様なまでにやわらかな青色であり、ほとんどトルコ玉の青緑色と言ってよく、それがこの情景に一種のリリシズムを与え、荒廃の雰囲気に優雅なやわらぎを与えている。
T・ウィリアムズ 『欲望という名の電車』(小田島雄志訳,新潮文庫,p.7)

◆ トルコ玉、トルコ石、ターコイズ。先の記事で「なぜだかトルコ石が好きだった」と書いたが、それ以降、ぼんやりとその理由を考えている。色だろうか? 不透明で青から緑に移り変わるその色は、saturnian 色といってもいいが(笑)、たしかに好みだ。あるいは、名前だろうか? トルコだま。トルコいし。ターコイズ(コトバの引力で、先日ふらっとトルコ料理店に入り、最後に、Tea or coffee? と聞かれ、トルココーヒーが飲みたかったワタシは迷うことなく coffee と答えたのだが、出てきたコーヒーはふつうのコーヒーだった)。あるいは、12月生まれのひとを、かつて好きだった、ことがあった、りしたのだろうか? というわけで、「なぜだか」トルコ石が気になっているうちに、もう6月だ。

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