◆ 北見市のことをヒマにあかせてあれこれ調べていたら、北見市民憲章にでくわした。平成19年3月5日制定、「平成の大合併」後の新北見市の市民憲章。 ◇ わたくしたちは、澄みきった青い空のもと、大雪連峰とオホーツク海にいだかれたみのりの大地に、幸せを求めて生きる北見市民です。わたくしたちは、風雪に耐えきびしい大自然を切りひらいた、先人のたくましい開拓精神と文化を受けつぎ、より美しく豊かな未来をきずくために、この憲章を定めます。 ◆ これを読むと、市町村合併とは、武力を用いないにせよ、ある意味、「帝国主義」のようなものだなあという気がする。北見市は留辺蘂町と常呂町を併合することで、山と海、「大雪連峰とオホーツク海」を手に入れたのだった。ちなみに旧北見市の市民憲章はというと、 ◇ すみきった明るい北見の空、それはわたしたちの心のしるべです。かって父祖が北国のきびしさに耐えて、原始の林にいどみ土に生きぬいてきた開拓のたましいは、今なおわたしたちにうけつがれています。わたしたちは、このまちの市民であることに誇りをもち、この地方に住む人びとと手をたずさえながら、北見市をより豊かに、よりうつくしく、発展させるねがいをこめて、この憲章を定めます。 ◆ 旧北見市の誇りうる唯一のものは、すみきった明るい空! とはいえ、これは、たんなる美辞麗句ではなくて、 ◇ 日照時間が長く、1年の半分以上が「快晴、晴れ」であり、「雨」の日は平均25日前後と、雨量が日本で最も少ない地域です。 ◆ という裏づけのある立派な、それだけでじゅうぶんに誇りうる事実にもとづくものではあるけれど、「大雪連峰とオホーツク海」というメジャーな地名をまえにすれば、「みのりの大地」の端野町とともに、いささか霞ががってしまうのも仕方がない。新北見市による「市民憲章の趣旨解説」にしたがえば、 ◇ 「澄みきった青い空」は旧北見市、「大雪連峰」は旧留辺蘂町、「オホーツク海」は旧常呂町、「みのりの大地」は旧端野町と、各地域の特色を表現した言葉がちりばめられており、新市の自然環境及び地理的な位置が分かるようになっています。 ◆ ということだそうで、まあ、これはこれで、ひじょうにうまくできたパッチワークだろうとも思ったりもするのだが。 |
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