MEMORANDUM

  ベンチのネコ

 ♪ 片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫も
  どこか似ている 抱き上げて 無理やりに頬よせるよ

  スピッツ 『ロビンソン』(作詞:草野正宗)

◆ 新宿中央公園。座ろうと思ったベンチの下にネコがいたので、写真を撮って、そのベンチに腰掛けた。逃げ出すだろうと思ったベンチの下のネコは、予想に反し、ベンチの上に上がってきて、ワタシのとなりに座り、ベンチの上のネコとなった。食い物でもねだりにきたのかと思ったが、そうではなかったらしい。となりのワタシを無視して、毛づくろいを始めた。よく考えれば、そのベンチにもともといたのは(ベンチの下であれ)、そのネコのほうなのだった。無視されたワタシは、すこし気が抜けて、1メートルほど隔ててとなりにいるネコを凝視した。鼻の上、耳の裏に皮膚病が見られた。ワタシは無視されたことに深く安堵した。優しくなれない。

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