♪ 愛したらなんでも手に入る気がする
今は世界中が箱庭みたい
松任谷由実 「手のひらの東京タワー」(作詞:松任谷由実)
◆ 先日のこと。地下鉄の都営大江戸線を赤羽橋で降りて、地上へと向かうエスカレーターに乗ると、前には修学旅行らしい制服姿の中学生の男女が五六人。地上に出たとき、そのなかの女の子がそうにこう言った。
◇ 「わたし、東京タワー見るの初めて!」
◆ 初めて東京タワーを見るのに、このシチュエーションは悪くない。なにぶん東京タワーは高いものだから、ある程度の地点にいれば見る気がなくても目に入ってしまう。遠くから東京タワーを眺めて、それでも東京ワターを見たことには変わりないだろうけれど、それではすこし悲しい。東京タワーがまだ見えない場所から地下鉄に乗って、東京タワーがそそり立つその脚元まで一気に近づいてから、地上に出る。初めて見る東京タワーはこんなにも大きい!
◆ 先日の先日、虎ノ門にできた新しいタワーマンションの36階から、星屑のような無数のビルの明かりとともに、東京ワターがひときわキレイに浮かんで見えた。
◆ そういえば、2011(平成23)年には、こんな高さ約610メートルの新東京タワーが墨田区にできる予定なのだった。〔画像は東武鉄道・新東京タワー提供〕
www.tobu.co.jp/news/2006/11/061124.pdf
◆ 以下、おまけ。冒頭に引用したユーミンの「手のひらの東京タワー」は『昨晩お会いしましょう』というアルバムに収められていて、歌詞を確認するために、このアルバムの歌詞カードを見ていたら(ホントはネットで調べただけだが)、別の曲の歌詞をまったくカン違いして覚えていたことに初めて気がついた。それは「タワー・サイド・メモリー」の次の箇所。
♪ 霧雨に誘われてタワーサイドに出れば
最終モノレールが東の空を流れ
◆ この「最終モノレールが」という部分をワタシはずっと「最終も乗れるが」だとばっかり思い込んでいた。「最終電車にはまだ間に合うけれど、電車に乗るのは止めて、一晩中ここにいたい」といった意味なのだろうと思っていた。それでは次の「東の空を流れ」の部分とうまくつながらないはずだが、なんとなくわかった気になっていたのだから、おそろしい。