MEMORANDUM

  竹馬

◆ 仕事の合間に、近くに公園があると、そこで休憩したりする。いろんな遊具で遊んでいる子どもを見るのは楽しい。自分でやるのはもっと楽しい。鉄棒のある公園はあまり見かけないけれど、あると、逆上がりがしたくなる。でも、やらない。だれもいない公園ならいざしらず、四十男が児童に交じって鉄棒で遊ぶわけにはいかない。いかにも怪しすぎる。蜘蛛の子を散らすようにみな逃げて行ってしまうだろう。それは悲しい。だから、いまでも逆上がりができるのかどうかはわからないままだ。

◆ 小金井の江戸東京たてもの園には、土管のある空き地が再現してあって、そこでは羽子板や独楽で遊ぶことができる。竹馬も置いてある。ワタシもやってみようかと思ったが、四十男がひとりで竹馬に乗るのは恥ずかしい。しばらくベンチに座って、子どもたちが竹馬で遊んでいるのを見ていた。ときおり、もう子どもではない大人たちもなつかしそうにチャレンジするが、だれもできずに、みな 「むかしはできたんだけどな」 とつぶやく(うそぶく)。それから、二十代後半かとおぼしきカップルがやってきた。女性のほうはうまく乗りこなしているのに、男性のほうがからっきしダメである。これではいけない。練習してから来るべきだったろう。このシーンを見て、ワタシもいまのうちに、自分がいまでも竹馬に乗れるかどうかを確かめておく必要があると思った。備えあれば憂いなし。女性と一緒のおり、いつどこで竹馬に出くわすやもしれぬ。などといったたいそうな理由からではなく、やっぱり乗りたくなったので、竹馬に乗ってみた。案ずるより産むが易し。ワタシはいまでも竹馬に乗れたのだった。とてもウレシイ。今度はぜひ女性と来ることにしよう。

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