MEMORANDUM

  ホンソメワケベラ

◆ またまたタマカイかい? そうなんだけど、今度はタマカイの手前にいるちっちゃな細長い魚のこと。

◇ この細長い魚は、ホンソメワケベラというベラ科の魚で、「掃除魚」(クリーニング・フィッシュ)というあだ名をもっている。他の魚の体表につくウオジラミなどという寄生虫をつついて食べるのである。
桑村哲生 『性転換する魚たち』(岩波新書, p.2)

◆ そういえば、どこかで聞いたことがあるな、他の魚を掃除する魚のハナシは。

◇ 共生には、双方に利益のある相利共生(mutualism)、片方の生物には利益があるが他方には利益も不利益もない片利共生(commensalism)、一方が栄養などの利益を得る一方で他方が不利益を被る寄生(parasitism)の3つの様式が区別されています。
www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/2002Shell/03/03400.html

◆ ホンソメワケベラとタマカイの場合はどうかというと、タマカイにとっては不快な寄生虫もホンソメワケベラにとっては餌なわけだから、タマカイについた寄生虫をホンソメワケベラが食べることで、タマカイは気分爽快になるしホンソメワケベラは腹を満たせる。お互いいいことずくめで、つまり相利共生ってわけ。掃除を介した共生だから、「掃除共生」 としゃれてもいい(ホントにそう言うらしい)。でもでも、ホンソメワケベラについた寄生虫はだれが取ってあげるのかな? それから、このコンソメみたいな名前はどこから来たのかな? あれこれ疑問はつきない。

◇ このクリーニング屋の魚のことをダイバーたちは「ホンソメ」と、スープの親類みたいに呼んでいるが、実はホン(本)・ソメワケ(染め分け)・ベラと区切るのが正しい。
www.geocities.co.jp/Berkeley/3888/mogurin1.html

◆ それから、この魚の掃除屋さんは、メスからオスへと性転換することでも知られているそうで、

◇ 一夫多妻のハーレムをつくり、そのオスが居なくなると、そのハーレム内でいちばん強いメスが、オスに性転換します。
www.kaiyukan.com/base/research/kaiyu.htm

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COMMENTS (1)

rainer - 2006/04/21 22:39

クリーニング・フィッシュですか。
ドクターフィッシュっていうのもいましたね。http://www.yunessun.com/event/doctorfish/

わたしも金川さんのところに行くと読みふけってしまいます。

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