MEMORANDUM

  白鳥のアヒル

◆ 2月25日、葛飾区白鳥。しらとり。かつてこの地に白鳥沼があったことにちなむとか。このシラトリを歩いていると、とある民家のブロック塀の上に白鳥の置物が並べてあるのを見た。シラトリにハクチョウとはちょっとしゃれてるなと思ったが、もしかすると、アヒルかもしれない。それでも白い鳥には変わりはないが。

◇ 「刻鵠不成尚類鶩」 というコムツカシイ成句があります。「ビル・ゲイツの真似をして頑張ればホリエモン程度にはなれる」 と昔の中国の人は言いました。目標は高く持ちましょう。
www.zephyr.dti.ne.jp/~runo/link/kotoba.html

◆ 鵠はハクチョウ、鶩はアヒル。

◇ ≪・こく≫は、その昔、大河の江に住む大鳥で<鴻鵠・こうこく>または<鴻>といわれ、今では<天鵝・てんが>といい、俗に<白鳥>とも呼ばれています。一方、≪・ぼく≫は、河川などでせっせと動き廻る<務鳥・おつとめどり>のことで、鳧<ふ・マガモ>を飼い馴らした家鴨<アヒル>を表しています。
blogs.dion.ne.jp/suikei/archives/2495933.html

◆ 「刻鵠不成尚類鶩」(コクをきざみてならざるもなおボクにルイす)。漢和辞典を引くと、

◇ 白鳥を彫刻してできそこなっても、あひるには似る。立派な人を学べば、それに及ばずとも、それに近い人間にはなれるというたとえ。〔後漢書、馬援伝〕
『漢語新辞典』(大修館書店, p.1367)

◆ あるいは、縮めて、「刻鵠類鶩」(こくこくるいぼく)とも。

刻鵠類鶩:鵠,天鵝。鶩,鴨子。形容仿效不逼真,但大致還算相似。
www.nssh.tpc.edu.tw/china/chinese/39/02.htm

◆ 例文。日本人と中国人の相違について(だれか訳してください)。

日本人便是一個刻鵠的民族,刻得好,刻出來硬是一隻天鵝;刻得不好,雖不像一隻天鵝,但至少也像一隻野鴨子。而中華民族,千百年來,被一連串聖崽官崽文崽,醬得死氣沉沉,不要說發明啦,就是在模仿上,連刻野鴨子的靈性都沒有。
nrch.cca.gov.tw/ccahome/website/site4/BY_Collect/b9000b1/b111/cca220003-li-wpkbbyb9000b1110032-0140-u.xml

◆ ハクチョウとアヒルといえば、アンデルセンの 『みにくいアヒルの子』 がすぐに思い浮かぶ。英語では、The Ugly Duckling

◇ But what did he see in the clear stream below? His own image; no longer a dark, gray bird, ugly and disagreeable to look at, but a graceful and beautiful swan. To be born in a duck’s nest, in a farmyard, is of no consequence to a bird, if it is hatched from a swan’s egg. (translated by H. P. Paull)
hca.gilead.org.il/ugly_duc.html

◆ ついでに、フランス語では 、Le vilain petit canard

◇ Mais que vit-il dans l'eau transparente ? Il vit sa propre image au-dessous de lui : ce n'était plus un oiseau mal fait, d'un gris-noir, vilain et dégoûtant, il était lui-même un cygne ! / Il n'y a pas de mal à être né dans une basse-cour lorsqu'on sort d'un œuf de cygne.
www.apprendre-a-lire.com/his_02.htm

◆ ちょっと読んでみたが、書きたいことはとくにない。いや、ないことはなくて、アヒルの巣にハクチョウの卵。これはカッコウの託卵という習性を思い出させて、ハナシがそれる。またいずれ。

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