◇ 私たち 「Immigarant's Cafe」 は、外国人スタッフが接客するアジアンダイニング(レストラン)です。 ◆ 店名を明かしては 「とある」 と書いた意味もないが、写真はこの店の看板で、 ◇ AMERICAN STYLE SERVICE 米国式接待 ◆ などと、怪しげな中国語で書いてある。アメリカを米国と書くのは日本語で、中国語では美国と書く。《小駒勝美の漢字こぼれ話》 では、 ◇ この 「米国」、中国では通じません。じつは中国でもアメリカはメリケンの略なのですが、メリケンを 「美利堅」 と書くので、アメリカは 「美国」 です。美しい国なんて変な気がしますが意味から考えると 「米国」 というのもずいぶん妙です。米よりも 「麦国」 じゃないか、と思うのは僕だけでしょうか。 ◆ と、これはべつに怪しくないが、《おでかけ.US》 では、 ◇ ちなみにアメリカを表す漢字として日本では江戸末期から明治初期までは 「米利堅」 が使われていました。よく時代劇などで耳にする 「メリケン」 です。その後 「亜米利加」 が使われるようになりました。省略形では 「亜」 は 「亜細亜」 を連想するので、「亜」 を取り次の 「米」 を使って 「米国」 となりました。中国でも同様の漢字が使われていましたが1900年の義和団事件でアメリカが中国を助けたことへの感謝の印として 「米国」 と同じ発音となる 「美国」 (メイグオ)が使われるようになりました。台湾や香港ではアメリカの正式名称として 「美利堅合衆国」 が使われています。 ◆ 義和団事件云々というのがとっても怪しい。また、台湾旅行者のハナシでは、 ◇ 紀念本堂の1階の中央通路に、蒋介石が生前乗用した二台のキャデラックが展示されていて、説明に 「美国」 という文字が書かれてあった。現地ガイドさんに 「美国とはどこの国?」 と尋ねられて、車がキャデラックだから 「アメリカでしょう」 と誰かが答えると、「当時、台湾の人にとってアメリカは憧れの国、美しい国だった。だから「美」なんです。日本がアメリカを「米国」と呼ぶのはわけが分かりませんね」 と博識ぶりを披露してくれる。 ◆ また、韓国を旅行すると、 ◇ 韓国の町中を歩いていたら 「美人会話」 という看板をたびたび見かけることがあると思います。それが漢字で書いてあったり、ハングルで書いてあったりしますが、漢字の場合、もしかしたら 「美人」 と 「会話」 という言葉についつられて変な想像を膨らませる男性の方もいらっしゃるかと思います。そういう方々の楽しい空想に水を差すようで大変恐縮ですが、ここでいう 「美人」 というのは実は 「米国人(アメリカ人)」 のことを指しています。韓国でも昔は、日本と同じでアメリカを 「米国」 と書いていたのですが、朝鮮戦争のとき、多くのアメリカ青年たちが韓国で命を落としてまで助けてくれたことに感謝する意味で 「米」 と読みが同じである 「美」 に変わりました。したがって、「美人会話」 というのは、米国人が教える英会話のことです。ですから、ほんの出来心でお店に入ったら、筋肉ムキムキの男性 「美人」 に英会話を習わされる羽目になるかもしれないので、くれぐれもご注意を! ◆ これまた、朝鮮戦争云々というのがとっても怪しい。まあいいか。 |
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