◆ おともだちの霧さんが書いている。 ◇ 「ねずみにひかれんごて」 ◆ ねずみにひかれる、というコトバは、このようにカギカッコつきで使われてこそ生き生きする。カギカッコに封じ込められたさまざまな人間の思い。なつかしい人の声の調子がよみがえる。 ◆ 文学作品から探してみると、 ◇ 「浅吉さん、弱い人ね、もう少し強くならないと、鼠に引かれちまいますよ」 ◇ 「商売に出たら最後、途中で酔っぱらって、三日も四日も家へ寄りつきゃアしない。この極道者めがッ! お母(ふくろ)なんか、鼠に引かれてもかまわないっていうのかい」 ◆ 『大菩薩峠』 に 『丹下左膳』 か、すごいな、これは。 ◆ 井上靖の 『しろばんば』 にも印象的なカギカッコがあるらしい。 ◇ この作品を愛するもう一つの理由が、この小説の女主人公と言っても過言ではない、おぬい婆ちゃの存在である。自分も洪作同様お婆ちゃん子として育ったため、こういう人物には特に深い共感と懐かしさを感じる(『銀の匙』 の伯母さんや 『楡家の人々』 のばあやなどもそうである)。「婆ちゃが鼠に引かれるで、あすになったら、早く帰っておいで。」 というおぬい婆ちゃの言葉があるが、こういう言葉も自分にはどうにも懐かしく、祖母を思い出してしまう(今はこういう言い方は無くなってしまったかもしれないが)。 ◆ 残念ながら、ワタシ自身はこのコトバがじっさいに発話されるのを一度も聞いたことがない。だからカギカッコのついたこれらのコトバがうらやましくて仕方がない。 |
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うちの老婆も言いましたよ、でも別のニュアンスで
「頭の黒い ねずみに引かれる」「ねずみの仕業だわ」
うーん なんだか誘惑される、物がなくなるの意味のようですねえ
タネさん、
だ、だれが誘惑されるんです?
新入社員だった頃、残業の度に隣の課の課長に「頭の黒いねずみに引かれない様にね~。」と声を掛けられていました。
意味も分からず、古い建物だったので、ねずみが出るんだ、怖~い。と思っていたら
その課長が“ねずみ”でした・・・・。
peta さん、お久しぶりです。
これはハッピーエンドのお話なのか、
それとも、悲しいお話なのか、それが問題。
善良な「頭の黒いねずみ」もいたりするかな?
Satuさん どうも。
これは笑い話です。
「頭の黒いねずみ」の解説もありました。
「お前がねずみかよ~」って感じですね。
今思えば良かったのか悪かったのか分かりませんが、
やはり「頭の黒いねずみ」とは善良ではない者の事を言うのだと思います。
Saturnianさん、こんにちは。
突然お断りもせず、こちらの記事をご紹介してしまい申し訳ありませんでした。
私のブログにコメントいただきありがとうございます。
この話題はもう少し続けようかと思っています。
これからもよろしくお願いします。
風花さんへ、
べつに「お断り」など要りませんよ。むしろ、ご紹介いただいて嬉しく思っております。こちらこそ、よろしくお願いします。