MEMORANDUM

  FURYO

◆ 大島渚監督 『戦場のメリークリスマス』 がふと観たくなって、レンタルDVDでも借りようかと思ったが、あいにく近くのレンタル屋には置いてなかったので、それではと、ネットショッピングなど一度もしたことないのに、あれこれ調べていると、見つけたのがこれ、フランス版のDVD。タイトルはなぜだか 『FURYO』。

◇ 坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」を発見。ところが仏語タイトルが「FURYO」・・・。ふりょう?不良?はて?
members.jcom.home.ne.jp/michikowolf/trip/20020210.htm

◇ 戦メリのイタリア語タイトルが、「FURYO」であった。不良だと思うが、なぜだ?
kpd.cside.com/italy/ir6.html

◆ フランスのみならずイタリアでも 『FURYO』。要するに英語圏(『Merry Christmas Mr. Lawrence』)以外はみんな 『FURYO』 ということらしい。

◇ 封切りは1983年。ボクは大学生。友達と二人でヨーロッパ一周貧乏旅行をしている最中で、スペインのバルセロナで 「FURYO」(俘虜)というポスターがあちこちに貼ってあったのをよく覚えています。「Merry Christmas Mr. Lawrence」 というわかりやすい英題名があるのに、なぜわざわざ 「俘虜」 という難しい名前で封切るのか、とても不思議に思ったなぁ。
www.satonao.com/cinema/christmas.html

◆ そうそう、FURYO は不良ではなく俘虜なのだった。浮虜ではないよ。

◇ 大島渚監督の 「戦場のメリークリスマス」 は、フランスでは、何故かFURYOと題されていた。始めは 「不良」 のことかと思ったが、映画館の前のポスターをよく見ると、漢字で 「浮虜」 と書かれていた。どうしてよりスタンダードな日本語のHORYO、すなわち 「捕虜」 にしなかったのか一瞬疑問に思ったが、よく考えるとフランス人はHの文字を発音しない。従ってHORYOは当然 「オリョ」 となってしまうので、音声学的見地から同義語の 「浮虜」(FURYO)が選ばれたのであろう。
www.res.kutc.kansai-u.ac.jp/~kamei/senmeri.htm

◆ 「音声学的見地から」 云々は、まったく関係がないと思うけど、そもそもタイトルを日本語から選んだのはどうしてかなあ? 原作で furyo がキーワードになってるんだろうか? まあ、フランス語でしゃべる David Bowie を見てもしようがないから、フランス版の 『FURYO』 を購入するのはやめにして、代わりに原作の Laurens van der Post, The Seed and the Sower を購入してみようか・・・と思ったり。

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)