MEMORANDUM

  雪だ(る)ま

◇ 21日未明から東海、関東地方南部を中心に降り始めた雪は、同日夜になっても続いた。東京・大手町では同日午後5時に9センチの積雪を記録。都心部で9センチの積雪があったのは98年1月15日に16センチを観測して以来で、8年ぶりの大雪となった。
www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060122k0000m040010000c.html

◆ 1月21日、めずらしく東京に雪が降り積もった日、新宿区新宿花園公園。女の子がせっせと雪玉を転がしている。それを両親が微笑んで見ている。しばらくその風景を遠くから眺めたあと、写真を撮ろうかと思ったときには、雪玉転がしも一段落してしまっていた。その家族に近づいて、写真を撮ってもいいですか、とお願いすると、また女の子が雪玉を転がしてくれた。だから、これはちょっとヤラセの写真。公園は地面が土なので、9センチぐらいの積雪では、雪玉を転がすとすぐに土がひっついてきてしまう。これでは真っ白な雪だるまを作るのは難しい。

◆ おともだちのめめさんが「身辺雑記」に「雪だるま」の思い出を書いていた。

◇ 翌日は入学試験という日に、真っ白なぼた雪が、こんこんと降り、ふかふかと積もった。風邪をひいては、と言う母をなだめて、家の前の坂道を何度か往復して、自分の背丈と同じくらいの雪だるまをつくった。(ついでに、まじめに雪かきもした) 鼻とほっぺたとおでこと指とをまっかっかにした、いい年の娘を呆れ顔で玄関で迎えた母は、みかんをふたつ持っていた。「・・・これを眼にしなさい。」 雪でできてたって、だるまはだるまなんだから、明日の入試を考えたら両目を入れときなさい、と。
04.members.goo.ne.jp/home/meme_dans_le_metro/diary/a/261.htm

◆ 2日後、1月23日、藤沢市鵠沼海岸。雪だんごを見た。そうして考える。もしも、めめさんが入試の前日に作ったものが雪だるまではなくて、雪だんごだったら? お母さんもさぞかし困ったことだろう。だって、雪でできてたって、だんごはだんごなんだから、どうにも目がない。そうして、めめさんのその後の人生も少しは違ったものに……

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