◆ パイナップルの語源のおさらい。新大陸から現在パイナップルとして知られる果実がイギリスに上陸する以前にも、パイナップルという英単語は存在していて、それは今でいうパインコーン、すなわち松ぼっくりのことであった。その松ぼっくりに似ているというので新しいフルーツもパイナップルと呼ばれることになった。そのうちパイナップルといえば、もっぱらこの熱帯産のフルーツを指すようになったっため、本来のパイナップルである松ぼっくりのほうがその名を譲り、パインコーンという別の名称を与えられることになった。 ◆ では、そもそも松ぼっくりがなぜパイナップル (pineapple) と呼ばれていたのか? リンゴ (apple) といかなる関係があったのか? ふたたび 《オンライン語源辞典》 によれば、apple はそのむかし、 ◇ A generic term for all fruit, other than berries but including nuts ◆ ということで、リンゴという個別の果物に限定されない、かなり幅広い概念だったらしい。松ぼっくりも fruit には違いない。 ◆ 「松ぼっくり」 とは、もちろん 「松かさ」 のことであるが、松かさというコトバをこれまでワタシは使用した記憶がないので、いささか子どもっぽい響きが気にはなったが、ワタシにはなじみ深い松ぼっくりというコトバを使うことにしたのである。しかし、この 「松ぼっくり」 というコトバも何度も書いているうちに気になりだした。この 「ぼっくり」 というのはなんなのだろう? 手っ取り早く、オンラインの 《大辞林》 を引いてみると、 ◇ 「まつふぐり(松陰嚢)」の転。まつぼくり。松かさ。 ◆ とあって、これまた驚いた。松のキンタマのことだったとは! |
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大言海。まつふぐり(松毬)。畿内では「ちぢり」。ちぢりって何?ふぐりは脹らんでいるから。するとちぢりは…?