◆ 5月28日、江戸川区南葛西。街には愉しみが満ちている。たとえば、たまたま通りかかったアパートやマンションの名称の由来を想像してみるのも、ワタシには楽しいヒマツブシのひとつで、先日みつけたのがこの「フォンテーヌ・キヨ」。でもこれはつぶす時間がほとんどなかった。答えがその下に書いてある。「小泉清治」。フォンテーヌはフランス語の fontaine で、泉のこと。英語でいえば fountain。イタリア語でいえば fontana。有名なトレビの泉は "Fontana di Trevi"。トリビアの泉はなんと翻訳するのか? 外国にフォンタナさんやフォンテーヌさんがいるように、日本には、泉さんや大泉さんや小泉さんがいる。ここの大家さんの場合、小泉だから "Petite Fontaine" にすればなおよかったかもしれない。それよりなんでフランス語にするの、清治さん?
◆ 「フォンテーヌ・キヨ」のとなりのマンションが、この「OURS INN」だった。となりがフランス語だったものだから、ついこれもフランス語かと思ってしまった。ours はフランス語でウルスと読んで熊のことで、マンションのくせに熊旅館とは・・・、と考えているうち、すぐにこれがフランス語であるはずがなく、たんに英語の ours であることに気がついたけれども、熊旅館のイメージはしばらくのあいだワタシをとりこにしたのだった。