MEMORANDUM

  運がいいとか悪いとか

◇ ♪ 運がいいとか 悪いとか
  人はときどき 口にするけど
  そういうことって 確かにあると
  あなたを見てて そう思う

   グレープ 「無縁坂」(作詞:さだまさし)

◆ 地下鉄事故や航空機事故が起こるたびにそんなことを考えたりする。たとえば、こんなハナシはよく耳にする。

◇ 飛行機事故でご主人を亡くした人がいる。いつもより遅く仕事場を出て、車に同乗していた秘書は、今日は乗り遅れるだろうなあと思ったそうだ。 / 「ところが信号という信号が、主人のタクシーが近づくとみんな青になったそうです。信じられないほど早く羽田に着いて、ギリギリで間に合ったっていうんです」
林真理子 「夜ふけのなわとび」(『週刊文春』 5月19日号,p.62)

◆ 乗れば死ぬことになる飛行機に間に合うようにタクシーを飛ばしていたとは・・・。その逆のハナシも無数にあるだろうと思う。同じ週刊誌の 「阿川佐和子のこの人に会いたい」 を読むと、竹下景子がこんなことをしゃべっていた (直接的になんの関係があるわけではないけれども)。

竹下 うちの夫がものすごく気短なんですよ。だから、出かけるときは大変なんですよ。私が最後に戸締りをして出るんですけど一番のんびりしてるから、夫が 「お母さん、もう飛行機飛んじゃう!」 とか。夫と私では大丈夫と思ってる幅が全然違うんですね。
阿川 というと?
竹下 夫は 「もう五分しかない」 と思うのに、私は 「まだ五分あるから大丈夫」 って思うタイプ。でも、夫と一緒のときは乗り遅れたことないから。
阿川 一人のときは?
竹下 「あ~」 って乗るはずの電車見送ったことは何回もあります (笑)。

『週刊文春』 5月19日号,p.140

◆ ワタシもどちらかというと、竹下の夫タイプで、先日も、わりとのんびり屋さんの友人が飛行機に間に合うようにと勝手にやきもきしていたのだが、そして結果的にはその飛行機は無事目的地に着いたようなので、別に気にする必要はなにもないのだが、もしもその飛行機が事故を起こしていたとしたら、ワタシがせかしさえしなければ、そのひとはそのひとのペースでその飛行機に当然のように乗り遅れ、幸いにも事故を起こすことになる飛行機に乗らずにすんだだろうに、と一生後悔することになっただろう!

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