◆ (左) 「消えて なくなり そうだ」 2003年1月16日、目黒区上目黒。だれもいない公園の便所のうしろに書かれた落書き。もちろん落書きはいけないことだけれど、ワタシが書いたわけではないので、その点については触れないことにして、だれかにあてたメッセージというわけでもなさそうな、こういった落書きを目にすると、なぜだか不思議と心が揺れる。相田みつをというひとの作品なんかよりも、よっぽど出来がいい。もとより落書きというものは匿名の作者により書かれるものであるが、その匿名性にぴったりのセリフではないか? あんがい都会にはこうして 「消えて」 いくひともいるのかもしれぬ。それは不思議なことではないだろう。
◆ (右) 「希望をすてるな!!」 2004年4月28日、中野区江原町。そもそもこんなセリフをドラえもんに言われたくはないが、「左」 への応答として読んでみると (とはいえ、そんな可能性はあるはずもない)、それはそれで味わい深いコトバにも思える。とりあえず漢字も間違っていないようだし、意外といいヤツなのかもしれない。ドラえもん。