MEMORANDUM

  血を見る

◆ ちょっと前に 「献血」 のハナシを書いた。そしたら、こんなニュース。

生徒の血液使い理科授業 橋本市の男性教諭 (共同通信) - goo ニュース

◆ 「針を刺し出血する様子を見てショックを受け泣きだす生徒もおり、保護者から学校に抗議があった」そうで、コチラも情けなくて思わず泣き出しそうになる。泣き出したという生徒の個人的な背景はなにも知らないから、適当なことを言うわけにはいかないが、どうしてこんなことをメディアはいちいちニュースにするのだろう。報道すべきことは他にも山ほどあるだろうに、と新聞もろくに読まないワタシは思った。

♪ 手のひらを太陽に透かしてみれば
  真っ赤に流れるぼくの血潮

◆ と、唐突に 「手のひらを太陽に」 を口ずさんでみる。「真っ赤に流れ」 ていると思ってはいても、それはあくまで想像の世界でしかなくて、現実に血が流れ出るのを見るのとはまったく違う。さまざまな映像で血のようなものが流れているのに慣れてしまって、そのことで 「血」 というものを知ったつもりになるよりは、あるいは本で知識を仕入れてなにか理解したつもりになるよりは、理科の授業の実験で、本物の血がひとのカラダから流れるのを見て、なんらかのショックを受けることのほうが、どれだけ生徒にとって教育的であることだろうかと思う。保護者の抗議はさておき、この生徒は教科書では得られぬ貴重な経験をしたと信じたい。

◆ ちなみに、「手のひらを太陽に」の作詞はアンパンマンの漫画家・やなせたかしさんだそうで、

◇ ――「手のひらを太陽に」はどんな時にできたのですか?
 「35年ほど前、ぼくらの漫画が転機を迎えていた。おかしい部分がない、ストーリーを絵でかいた漫画、つまり劇画に変わりつつあった。つらくて手のひらを見ていたら、詩が自然にできてね。知り合いの(作曲家の)いずみたくが曲を付けた。偶然できた詩がこんなに歌い継がれるとは思ってもみなかった」

www.chunichi.co.jp/kodomo/report/19991206.htm

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)