MEMORANDUM

  ピットブル

【03/01/19 14:28 千葉県東葛飾郡関宿町木間ヶ瀬】 引越の仕事で行ったお客さんが飼っていた犬。聞けば 「ピットブル」 という種類だという。アメリカまでわざわざ行って1万ドルで買って来たそうだ。闘犬で試合にも出したりしているらしいが、ちゃんと躾けてあるので人間には従順。でも人間以外には何にでも襲いかかるんだ。てな話を聞きながらも、なかなかカワイイので、撫でたりしていたのだが・・・。

◆ 家に帰ってグーグルで検索してみると、このピットブル、正式名称はアメリカン・ピット・ブル・テリア (American Pit Bull Terrier) というらしい。

◇ 【アメリカンピットブルテリア】19世紀初頭、英国産のブルドッグの一種が米国に渡り、闘犬用に改良された。元来は牧場などで牛追いのために使われていた。成犬で体重25キロ前後、体高約50センチ。犬の中で最も凶暴な部類に入り、闘争本能が強いため、徹底したしつけをしないと人をかむこともあるという。過去、英国やドイツでも幼児がかまれる事件があり、英国では1991年から輸入を禁止、ドイツでは危険犬種に指定されている。
www.zakzak.co.jp/top/t-2003_03/1t2003031915.html

◆ で、日本ではどうかというと、

◇ 佐賀署は21日、飼い犬が人をかみけがをさせたとして、飼い主の佐賀市、無職、****容疑者(67)を重過失傷害の疑いで逮捕した。/ 調べでは、**容疑者は昨年7月31日午後7時45分ごろ、佐賀市本庄町の農道で飼い犬を連れて散歩中にひもを放し、飼い犬が近くを散歩中だったパート従業員の女性(44)にかみついてひじなどに約2週間のけがを負わせた疑い。さらに女性が連れていた飼い犬にもかみつき、約1カ月のけがを負わせた。 / かんだ犬は、アメリカンピットブルテリア。米国で闘犬用に改良された中型犬。現在2歳6カ月で体長約85センチという。
www.mainichi.co.jp/life/pet/news/200305/news_2003052303.html

◇ 沖縄署は28日、放し飼いの闘犬が歩行中の女性の指をかみ切ったとして、飼い主で米軍嘉手納飛行場所属の空軍2等軍曹、ジョセフ・ドレイパー容疑者(26)を重過失傷害容疑で逮捕した。 / 調べでは、同容疑者は沖縄市桃原の自宅で、2歳半の闘犬「ピットブルテリア」を口輪をはめず、鎖にもつながずに飼っていた。このため、同容疑者が門扉を開けたまま寝ていた28日午後2時15分ごろ、闘犬が自宅前の路上を通りかかった事務員の女性(52)の右太ももをかみ、左手親指の先端をかみ切った。女性は全治2カ月の重傷を負った。
www.mainichi.co.jp/life/pet/news/200305/news_2003050109.html

◆ これはいずれも今年の事件。とまあ、なんとも人騒がせな犬なのだが、もちろん悪いのはワンちゃんの方ではない。そもそもピットブルは、

◇ ただ、強くする為、闘犬としての性能、攻撃性のみを重要視して作り替えられた、アメリカのアンダーグラウンドで長い歴史を持った犬種なのです。
www5a.biglobe.ne.jp/~wantail/benkyo/benkyo3.html

◆ だから、もちろん「愛犬家」の目から見れば、

◇ 闘犬として使われる場合も人間に対しては、おとなしい性格に変わりはありません。この犬に対する獰猛なイメージは、ピットブルの攻撃力を悪用したアメリカのアウトローたちに原因があります。人に向けて攻撃する犬を意図的に繁殖したため、この犬種の悪い評判が伝わってしまったのです。健全なブリーディングのもとに、温かい愛情を受けて育ったピットブルなら、申し分のない家庭犬になる。
www.alles.or.jp/~pitbull/PITBULL03.htm

◆ と、当然こういった見方になるわけで・・・。闘犬といえば、日本では土佐犬が有名だが、この土佐犬に闘いを挑んだのが、官能小説で有名な川上宗薫氏のピットブルだそうで。これは「日本ピットブル史上」の大きなエピソード。

◇ その頃、官能小説作家の川上宗薫が、私の友人である“I氏”の所へ、ピットブルを連れて、土佐犬の胸を借りたいと言って来たのです。 / ・・・・・・ / その後、川上宗薫は、ピットブルは最強の犬で、土佐犬は相手にならないとの暴言を吐き、文章にも発表していましたから、・・・・・・
www2.tokai.or.jp/insect/pittoburu.html

◇ 故川上宗薫氏を名誉会長として、アメリカンピットブルテリアクラブ・オブ・ジャパンが発足しました。(川上氏の”闘犬記”が出版されたのも、この頃です) 現在、多数の会員と共に、ピットブルの血統の継承と発展のため、活動しています。
www10.plala.or.jp/pitmen/E2.htm

◆ で、この写真の犬 (名前も聞いたのだが失念) に話を戻すと、引越から数日後、会社に飼い主から電話があった。なんでもこの犬が引越のドタバタで行方不明になったとか。ついては「お宅の作業員が写真を撮っていたので、その写真を送ってほしい」とのこと。早速写真をプリントして送ったのだが、その後なんの連絡もない。無事見つかったのだろうか。少なくとも新聞記事になってなければいいのだが・・・。

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

COMMENTS (1)

こいせん - 2005/04/01 20:33

 こんばんは。巨人と阪神が負けそうです。

 事前にこちらの記事を知っていたら、私は書かずに済んだのにと思います。

 報道だけでは判断が難しい気がしますね。報道されるのは一部の大事故のみが通例ですから、真実は簡単にはわからない。「大きな事故の陰に小さな事故が沢山ある」とも言いますし、間一髪で回避された事故もあるでしょう。ただ、そういうこととは無関係に、犬種を問わず、何かの拍子に闘争本能に火が付いてしまうことがあっても自然なことだと考えています。滅多にないことでしょうけど、阻止出来なかった飼い主は厳罰に処すべし。

 結局、「犬は人間の良き友だが、甘く考えてお気楽に飼うな」とか、「安全のはずと思い込むような油断にこそ危険が潜んでいる」とか、そんな常識的なことを確認し続けるしかないのでしょう。最近は確認作業ばかりしております。

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)