◆ たまたま《谷山浩子 プライベート・ページ》にたどり着いて、その「オープニングメッセージ」(更新記録と日記)を読んでいたら、「2003年04月05日」付の箇所に「デイジーカッター」の話があった。 ◇ 「デイジーカッター」という爆弾の名前を初めて聞いたのは、アフガン空爆の時でしたが、すごくいやな気分になったのを覚えています。凄まじい破壊力の、大量殺人(それも残酷な方法での)の道具に「デイジー」というかわいらしいニックネームをつける感覚が、今のアメリカ人の(アメリカに限らないだろうけど、特に)戦争に対する感じ方をあからさまに表現していると思いました。 ◆ このデイジーカッターという言葉が気になって、いろいろネットで調べてみた。 ◇ ちなみに、この爆弾、落ちた後、周囲何キロかを壊滅するという強力な爆弾だそうで、それを花の名前にたとえるとは、軍も考えたものです。 ◆ 断言はできないけれども、すこし誤解があるのではないかと思う。爆弾の名前はデイジーではない。デイジーカッターなのだから。デイジーなら「かわいらしい」かもしれないが、デイジーカッターではかわいくともなんともない(と思う)。では、デイジーカッターとはなにかというと、それはたとえば野球用語であったりするらしい。 ◇ daisy cutter アフガニスタン空爆で米軍が使った広域平地殲滅爆弾のことが同じ名前だと知った。ant killer と同様、日本のゴルフ用語で言うとところの「バッタ殺し」すなわち地を這うような強烈な「根こそぎ」ゴロのこと。 ◆ また競馬用語であったりもするらしい。 ◇ デイジー・カッターは、アルファベットではDAISY・CUTTERと綴り、デイジーはひなぎく、カッターはそれを切ってしまうものという意味で、「歩行に際して脚を上げない馬」のことをさす。 ◆ ちなみにこの文章は井崎脩五郎によるもので、クライド・コールマンという大金持ちとデイジーカッターと名づけられた馬の話なのだが、なかなかおもしろい。と、それはさておき、このデイジーカッターという言葉、探せばもっとほかの分野でも使われているかもしれない。要するに「根こそぎにするもの」といった意味で、この語がデイジーという花のイメージを喚起することはもはや少ないのではないだろうか。 ◇ Known as the "Daisy Cutter" because it was first used during the Vietnam War to clear the jungle so helicopters could land, the BLU-82 is also called "Big Blue." |
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