◆ 兎追いし「故郷」の2番。 ♪ 如何(いか)にいます 父母 ◆ まったくもって難解な日本語だ。 ◆ 「つつが(恙)」とは、病(やまい)のことで、「つつがない」とは、病んでいない、元気である、という意味だということは知っていても、「つつがなく暮らしております」というような手紙ひとつ書いたことがあるわけでもなく、このコトバを使った記憶がない。 ◆ そういえば、「つつがない」の用例で有名なのがあった。遣隋使が煬帝に届けた国書。 ◇ 日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙無きや。 ◆ と書いてはみたが、日本史の知識がほとんどないのであとがつつがない、いや、つづかない。それよりも、「つつが」といえば、「ツツガムシ(恙虫)」を思い出してしまう。 ◇ 〔Wikipedia:ツツガムシ病〕 手紙などで、相手の安否などを確認する為の常套句として使われる『つつがなくお過ごしでしょうか…』の『つつがなく』とは、ツツガムシに刺されずお元気でしょうかという意味から来ているとする説が広く信じられているが、これは誤りである。 ◆ えっ、そんな説が「広く信じられている」とは、ちょっとびっくり。ツツガムシとはダニの一種。 ◆ 「如何にいます 父母」の部分の替え歌にこんなのも。 ◇ 〔コトノハ〕 イカに居ますアニサキス~♪ ◆ いや、これは傑作。ツツガムシにアニサキス。どちらも寄生虫。 ◇ 〔Wikipedia:寄生虫〕 寄生の部位によって、体表面に寄生するものを外部寄生虫、体内に寄生するものを内部寄生虫という。寄生虫と言ったときは、おもに内部寄生虫のことを意味することが多いが、外部寄生虫のダニなどを含めることがある。 ◆ ツツガムシは外部寄生虫。アニサキスは内部寄生虫。寄生虫といえば、《目黒寄生虫館》。この寄生虫館の定期刊行誌のタイトルがふるっている。「むしはむしでもはらのむし通信」。最新号(第190号)の表紙はアカツツガムシで、「ツツガムシとつつが虫病」という記事もある。ツツガムシ特集ということか。ちょっと読んでみたくなった。 ♪ ツツガムシや アニサキス |
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わたしもその説、子どもの頃聞いて以来、信じておりました。旅するひとを送り出すとき、ツツガムシ病にならないよう祈るのだと。
rororo さん、
はるかベトナムの空の下、つつがなくお過ごしでしょうか?
ツツガムシ病なく、ご無事に帰国なさいますよう、お祈りしております。