◆ 昨日の「天声人語」に、 ◇ ホンダ、ソニーと紛らわしい「HONGDA」のオートバイや「SQNY」の乾電池が出回った国である。中国のコピー癖に今さら驚きはしないが、国の威信をかけたイベントまでとはニセモノ天国も半端じゃない。 ◆ 「HONGDA」のオートバイに「SQNY」の乾電池、思わず笑ってしまうこの種のネーミング。「パチもん」というコトバがすぐに浮かんだが、これは関西方言だったか? 標準的なコトバでは「コピー商品」? ◇ 〔日本語俗語辞書〕 パチモノは関西で盗むという意味の「ぱちる」と「品物」の合成語で、デザインや機能を盗んだ品物ということから、こう呼ぶようになったという説、また「うそっぱち」のパチからきたという説もある。「パチモン」と崩した言い回しのほうが広く浸透している。 ◆ さらには、「コンパチブル(compatible)」のパチからという説もあるらしいが、これはどうだろう。関西出身のワタシとしては、「ぱちったモノ」を語源とするのがしっくりする。この「モノ」はたいていは「物」だろうが、「者」の場合もないとはいえない。「パチ者(もん)」の例を、先日9日に亡くなった井上ひさしの小説から。 ◇ 「旦那さん方もずいぶん耄碌しているんだね。ビラの字がよく見えなかったんだろ。ビラには“ちあき たおみ”“五本ひろし”と書いてあったはずだよ」 ◆ いや、「パチ者」の入力は面倒だものだな。 |
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