MEMORANDUM

  めしもりSEX

◆ 宗三寺の遊女供養塔を見た帰り、電車のなかのなか。ケイタイで「飯盛女」のことをちょっと調べようかと思って、「めしもり」と打ち込むと、ワタシのケイタイは、変換「予測候補」一覧に、なぜだか「飯盛」ではなく「SEX」と表示してくれた。???、なんなんだ、このケイタイは? 飯盛女だからセックス? いくらなんでも悪フザケが過ぎないか? プログラマーのいたずらなのか? 待てよ、もしかして、以前にワタシが「SEX」と入力したことがあって、それをケイタイが勝手に学習したのだろうか? (これを他人を見られるとマズイな、だれにも貸さないようにしよう) いや、「エロ」と入力したことはあったかもしれないが、「SEX」と打ったことは断じてない(と思う)。そういえば、さいきん、便所や壁の落書きに「SEX」の文字をあまり見ない。もう時代遅れなのだろうか? (こどものころは、この3文字を目にするだけで、どんなに緊張したことだろう) なのに、このケイタイときたら! こりゃ、セックス中毒の治療を受けさせなきゃいかんかな、などと、ワタシの思考は千々に乱れ、念のため、もう一度「めしもり」と入力してみようかと、「めし」まで打って、つぎに「めしま」になったときに、画面をふと見ると、予測候補に「SEP」、「めしみ」で「SEQ」、「めしむ」で「SER」、「めしめ」で「SES」、とここまできて、ようやく気がついた。かなとアルファベットの入力キーが見事に対応していたのだった。「7」のキーを4回押すと、かなでは「め」になり、アルファベットでは「S」になる。同様に、「3」を2回で「し」または「E」。「7」のキーには、かなの「まみむめも」の5文字が割り当てられているが、アルファベットの割り当ては「PQRS」の4文字しかなくて、5回押すと対応する文字がなくなって、アルファベットは一回休み。最後に「9」を2回押せば「り」または「X」となって、めでたく「めしもり」あるいは「SEX」がめでたく完成するという寸法。なるほど。気がついてよかった。はたして、これは他の機種ではどうなのか、さっぱりわからないのではあるが。

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