◇ 〔朝日新聞〕 石川県七尾市・和倉温泉の癒やし系イメージキャラクター「わくたまくん」の人気が高まっている。携帯ストラップが売り切れ、着ぐるみは記念撮影の希望者が続出、宿泊客向けに「わくたまくん湯たんぽ」の貸し出しも準備中だ。 ◆ わくたまくんは温泉卵であるそうだ。温泉だから、わくたまくんの「わく」は「湧く」かとふと思ったけど、温泉は湧いても、卵が湧いたりはしないだろうな。「沸く」ではないかとも思ったけど、湯は沸いても、卵が沸いたりはしないだろうな。そうすると、わくたまくんの「わく」はなんなのかということになるわけだけど、なんのことはない、和倉の「わく」だった。ぼんやりしてた。 ◇ 地名の和倉とは「湧く浦」、つまり湯の湧く浦(入り江)であり、海の中から発見された。そのため、潮が退いている時でないと湯を利用することができなかったが、近世には七尾城主の畠山氏、加賀藩の前田氏によって温泉が整備され、共同浴場が置かれた。 ◆ わくたまくんはシラサギの卵であるそうだ。どうしてシラサギかというと、こんな言い伝えが残されているそうで、 ◇ 〔「月刊おあしす」No.437:白鷺伝説〕 能登の国司・大伴家持が領内を巡行し、和倉の地を訪れてから60年後の大同年間に、薬師嶽の西、円山の湯の谷に温泉が湧き出したのが、和倉温泉のはじまりです。古来、湯の谷では不浄な物を洗ってはいけないという言い伝えがありましたが、漁師の妻が腰巻を洗ったところ、湯の谷に祀られていた少名彦名命の怒りをかい、湯がかれてしまいました。そこで夫婦は毎朝、ほこらに雁をかけると願いが叶い、神様は海に湯を沸せましたが、海面の泡立ちを見て、村びとは不吉なことの現われだと騒ぎ出しました。ところが、白鷺がその海で身を癒しているではありませんか。お湯が再び湧き出したことを知ったのです。これが白鷺伝説です。また、湯が湧きでる浦、ということで地名が「涌浦」とされたのです。 ◆ わくたまくんはシラサギ伝説のご先祖さまの血を受け継いでいるから、温泉が好きなんだな。だけど、わくたまくんはまだ卵だから、のんびり湯につかっているうちに、温泉卵になっちゃったんだな、きっと。 ◆ 和倉温泉観光協会・和倉温泉旅館協同組合のサイト《和倉温泉~わくらづくし~》には、「わくたまくん壁紙ダウンロード」なんてページもある。なかなかかわいい。〔でも、1024×768サイズのは、画像のリンク先が間違ってる。「1024-600.jpg」を「1024-768.jpg」に修正しないといけないからご注意。〕 |
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