MEMORANDUM

  裸の王様

◆ アンデルセンの『裸の王様』を、

◇ 王様が裸ということに周囲の大人は皆、気づいているのに、怖いからか、バカだと思われるのが嫌だからか、口に出せない。それを言えたのは子供だけ。
ビートたけし 『裸の王様』(新潮新書,p.3)

◆ というハナシとして理解しているひとが多いだろうが、

◇ この童話では、王様が裸だということは、一人一人には、そう見えているのですが、そのみんながみんな、そう見えているのは自分にばかりで、ほかの人間には服が見えていると思っているため、そのことを人には黙っているのです。そういうことがあるため、一人の男の子が「王様は裸だ」というと、その声があっという間にひろがり、王様もそれを聞いて、具合の悪い思いをするという話なのです。
加藤典洋 『日本の無思想』(平凡社新書,p.4)

◆ と考えるひともいて、この違いはことのほか大きいだろうと思う。

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