MEMORANDUM

  世界の花占い

♪ 花びらむしりながら 恋をうらなう
  私はまだ少女なのかな

  桜田淳子 「花占い」(作詞:阿久悠,1974)

◆ 《Wikipedia》によれば、この歌詞は「月刊明星」での公募から簑島若代のものを原案として、阿久悠が作詞したものらしい。この「花びらむしりながら 恋をうらなう」遊びは、日本語では一応「花占い」とこなれたコトバになっているけれど、《Wikipedia》の英語版でのタイトルは、「He Loves Me... He Loves Me Not」となっていて、これをひとつにまとめたような便利なコトバはないらしい。

He/She Loves Me, He/She Loves Me Not or effeuiller la marguerite (in French) is a game of French origin, in which one person seeks to determine whether the object of their affection returns that affection or not.
en.wikipedia.org/wiki/He_Loves_Me..._He_Loves_Me_Not

◆ フランス語では、「effeuiller la marguerite」(マーガレットの花びらむしり)という。《Wikipedia》の解説では、この「花占い」遊びの起源をフランスだとしているが、そうなのだろうか? 《Wikipedia》のこのページには、各国語による「花占い」の言い方のリストがあって、簡単に翻訳すると、

・ブルガリア語:"Той ме обича... той не ме обича"(愛してる、愛してない)
・カタルーニャ語:"M'estima... no m'estima"(愛してる、愛してない)
・デンマーク語:"Han/hun elsker mig... han/hun elsker mig ikke"(愛してる、愛してない)
・オランダ語:"Hij/zij houdt van me, hij/zij houdt niet van me"(愛してる、愛してない)
・エスペラント語:"Li/Ŝi amas min... Li/Ŝi ne amas min"(愛してる、愛してない)
・フィンランド語:"Rakastaa...ei rakasta"(愛してる、愛してない)
・フランス語:"Il/Elle m'aime un peu, beaucoup, passionnément, à la folie, pas du tout"(ちょっと好き、好き、愛してる、とっても愛してる、ちっとも愛してない) さらに数が増える場合も。
・ドイツ語:"Er/sie liebt mich... Er/sie liebt mich nicht"(愛してる、愛してない)
・ギリシャ語:"Μ'αγαπά... δε μ'αγαπά"(愛してる、愛してない)
・ハンガリー語:"Szeret... nem szeret"(愛してる、愛してない)
・イタリア語:"Mi ama... non mi ama"(愛してる、愛してない)
・ノルウェー語:"Elsker... elsker ikke"(愛してる、愛してない)
・ポーランド語:"Kocha... nie kocha"(愛してる、愛してない) あるいは、"Kocha... lubi... szanuje..."(愛してる、好き、気になってる)
・ポルトガル語:"Bem me quer... mal me quer"(必要としてる、必要としてない)
・ルーマニア語:"Mă iubeşte....nu mă iubeşte"(愛してる、愛してない)
・ロシア語:"Любит, не любит, плюнет, поцелует, к сердцу прижмет, к черту пошлет"(愛してる、愛してない、馬鹿にしてる、口づける、抱きしめる、呪ってる)
・スペイン語:"Me quiere... no me quiere", "Me ama... no me ama"(愛してる、愛してない)
・スウェーデン語:"Älskar... älskar inte"(愛してる、愛してない)
・トルコ語:"Seviyor... Sevmiyor"(愛してる、愛してない)
・スロヴァキア語:"Ľúbi ma..... neľúbi ma"(愛してる、愛してない)
・中国語:"他/她愛我... 他/她不愛我"(愛してる、愛してない)
・ヘブライ語:"אוהב/ת...לא אוהב/ת"(愛してる、愛してない)

◆ となって、そのほとんどが「愛してる、愛してない」式の二者択一であるのに、フランス語とロシア語だけは、選択肢が異様に多い。なぜだろう? まあ、こんなことはだれかがすでに研究していることだろうから、そのうち、その詳細を読む機会もあるだろう。フランス式の「花占い」を映画で見たような気もするが、はっきりしない。画像検索をすれば、いろいろ出てくる。

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)