MEMORANDUM

  フィンランド人の特性

◆ 前回「お便所」のハナシで、「お便所見知り」というコトバに驚いたということを書いたが、

◇ フィンランド人は、見知らぬ人にはフレンドリーではない。多くは人見知りだ。
群ようこ 『かもめ食堂』(幻冬舎文庫,p.8)

◆ というような文章を読んでも、「人見知り」の意味が「顔見知り」と少し重なって、瞬時には了解できなかった(そんなのはワタシだけ?)。で、「見知り」について、ちょっと調べてみたが、とくにおもしろい内容はなかったので、フィンランド人のハナシにする。

◆ フィンランド大使館一等書記官のユハ・ニエミさんが、《かもめ食堂から見えるフィンランドの暮らし》と題する講演のなかで、フィンランド人の特性を5つ挙げていて、これがなかなかおもしろい。

特性第一:目新しいものに対するちょっとした警戒心も、結局、好奇心には負けてしまう。 「かもめ食堂」では、3人のフィンランド人女性が窓の外から食堂を覗いている場面がありますが、正にこの特性を捉えています。初めは、子どものように興味津々、でも、相手に気づかれて ちょっとイラつく、そして最後には、両手を広げて受け入れる・・・。全体的にいえば、90年代はじめにフィンランドが情報化社会にすばやく移行できた背景にも、この強い好奇心と新しいものを積極的に取り入れるという姿勢 があったとも言えるでしょう。
特性2:時にイライラさせるほど、謙虚で自己主張しない フィンランドでは、控えめであることを美徳とします。例をあげますと、食事に招待されたフィンランド人は、なかなか一番最初に食事の席につこうとはしないです。はじめは、関心のない素振りをみせながら、内心では、「もう一度、二度、三度言ってくれれば・・・」と思うのです。何度かいわれて、「それほどまで言うのならば」といって席につきたいのです。
特性3:謙遜家 例えば、新品の腕時計をほめられると、素直に喜びを表現せず、たいていこう言います。「たいした時計じゃないんです。もう、狂い始めたようだし、いや、まだちゃんと動いているとしても、そのうちおかしくなるでしょう。やっぱり駄目な物を買ちゃったんです。」
特性4:沈黙が少しも気にならない - 話すことがなければ口を開く必要はない 「かもめ食堂」でも、寡黙なフィンランド人がたくさん登場しました。皆さん、これって、アメリカ人などと正反対だと思いませんか? むしろ日本人と似ているじゃないんですか?
特性5:強い感情をあまり外で表さない あるフィンランド人夫婦の話がいい例だと思います。「何故、愛しているって言ってくれないの」と、結婚10年目の妻が夫に訴えます。「結婚したときに言ったじゃないか。状況が変われば、すぐに言うよ」と夫は冷静に答える。映画でも、ついてない泥棒や学生のヤルッコ君まで、登場人物の多くは「寡黙の男」なのです。

www.finland.or.jp/netcomm/news/showarticle.asp?intNWSAID=54564&LAN=JA

◆ なるほど。特に最後の小咄がおもしろい。あたりまえだが、世界はアメリカ人ばかりではない。「愛しているよ」などと、どうしてシラフで言えようか? と、これはまたべつなハナシで。

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