◆ 久しぶりにラーメン屋でラーメンを食べた。とくにラーメンが食べたいわけではなかったが、みなが行くというので。
♪ 男もつらいけど 女もつらいのよ
友達になれたらいいのに
くたびれる毎日 話がしたいから
思いきり大きな字の手紙 読んでね
矢野顕子 「ラーメンたべたい」(作詞:矢野顕子)
◆ 女性ではないので、ラーメン屋にひとりで入る勇気がどれほどのものかはよくわからないが、「今はひとりで、ひとりでたべたい、ラーメンたべたい」、そんな気持ちのときもあるかもしれない。女性がラーメン屋でひとりラーメンを食べながら、「男もつらいけど 女もつらいのよ」と(心のなかで、しみじみとした内容を、しっかりとした口調で)男性に話しかける。こんな歌は矢野顕子にしか歌えない、と思っていたら、
◆ 男性の奥田民生が、「男もつらいけど 女もつらいのよ」のところを、「女もつらいけど 男もつらいのよ」と入れ替えて歌っていた。ううん、これはどうなんだろう? 聞いた感じはけっこうよかったけど。男がひとりでラーメン屋でラーメン食べても、どうってことないしなあ。こういう場合、「男」は酒を飲むしかないんじゃないか、やっぱり?
♪ 忘れてしまいたい事や
どうしようもない寂しさに
包まれたときに男は
酒を飲むのでしょう
河島英五 「酒と泪と男と女」(作詞:河島英五)
◆ まあ、これじゃ、演歌の世界になっちゃうけど。それから、矢野顕子の歌詞で、いまはひとりでラーメン食べたい心境だけど、「今度くるときゃ、みんなでくるわ、ばあちゃんもつれてくる」ってとこ、奥田民生が歌うと、「じいちゃんもつれてくる」になるんだろうかと思ったけれど、ばあちゃんのままだった。矢野顕子の別ヴァージョンを聞いたら、「ばあちゃんも、じいちゃんもつれてくる」というのもあった。ちなみに、糸井重里が矢野顕子のおばあちゃんに会ったことがあるそうで、
◇ この日は、隣の席がアッコちゃんのおばあちゃんでした(あの『ラーメン食べたい』の歌詞に、この次は、ばーちゃんも連れてというような登場している)。このおばあちゃんが、ぼくにガムとかミントとかくれる。洒落たことしてくれるよねぇ。74歳の女性にガムなんかもらったことないよ。
www.1101.com/songs/2000-07-13.html
◆ 「酒と泪と男と女」、女性が歌うと、「泪と酒と女と男」になる? なんてことはないよね。歌の男と女というのは、とにかく、むずかしい。