◆ 2004年5月20日、ワタシが四十になった日は雨だった。どうしてそんなことを覚えているのかというと、・・・いや、そんなことを覚えているはずもない。旧い写真を整理していて、日付を確認したら、その日がたまたま誕生日だったので。
◆ 道行くひとはみな傘をさして、ぼくたちの前を通り過ぎる。濡れたベンチに腰かけて、ぼくたちは、寄り添って、ただ雨に打たれている。「おなかがすいた」「もうオウチに帰ろう?」「でも、かあさんが・・・」「うさぎ、かわいそう・・・」「死んじゃうかな?」「うさぎ、あったかいね」
◆ こんな場面を背後から見ていた四十の誕生日。ちょっと哀しい。
◆ 公園の落書き。なんだろう? なんだか宇宙人みたい。もしかすると、土星人?
◆ ひとりで、雨の公園で、雨宿りしている鳩たちといっしょに、宇宙人を見ていた。そんな四十の誕生日。なにをしていたのやら。