◆ 旧い写真の整理をしていたら、こんな写真。「睫毛パーマ」と書いてある。なんともアンバランスでへたくそな「睫」の字。きっと(なにかのお手本を見ながら見よう見まねで)生まれてはじめて書いたんだろう。かくいうワタシも「まつげ」を漢字で書いたことなど一度もない。書く必要もなかったし、そもそもこんな漢字を知っていたかどうかも怪しい。自分で書けない漢字はパソコンでも使わないようにしているので、今後も使うことはまずないだろう。でも、せっかくの機会だから、覚えておくことにしょう。「まつげ」の漢字は「睫(毛)」。 ◇ それにしても睫毛の睫って綺麗な漢字だね ◇ 睫(まつげって漢字で書くとちょっと恐いよネっ) ◆ 《語源由来辞典》によれば、 ◇ まつげの「ま」は、「まぶた」「まゆ」「まばたき」などの「ま」と同じ「目」の意味で、複合語の中で用いられる時の形。まつげの「つ」は、古形の格助詞で「の」の意味。つまり、まつげは、「目の毛」の意味である。 ◆ なるほど。「まつげ」の「つ」は「遠つ国」「沖つ白波」の「つ」と同じだったのか。 ◇ 現在では殆ど使われなくなり、「まつげ(目つ毛)」「おとつい(遠(をち)つ日)」などに化石的に残っているばかりである。 ◆ 「化石的」か。「睫」のついでに「瞼」。「瞼」は、『瞼の母』なんてのもあったから、「まぶた」と読むには造作はないが、「まぶた」が「目の蓋(ふた)」ということに、ある日突然(独力で)、気がついたときには、ちょっと感動してしまった。また、「唇」が「口の蛭」だということに気がついたのは、川端康成の『雪国』で、 ◇ 駒子の唇は美しい蛭の輪のように滑らかであった。 ◆ でも、「くちびる」の語源は「口の蛭」ではないらしい。 ◇ くちびる(唇)とひる(蛭)は、直接には関係ないようです。くちびるは、もとくちべり(口縁)で、唇になったというのが、大言海などの通説です。 ◆ だそうで、なんとも残念。 |
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